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緊急事態宣言を受け、浅草演芸ホールの決断がネット上で話題に

By - grape編集部  公開:  更新:

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※写真はイメージ

2021年4月23日に東京都、大阪府、京都府、兵庫県に発表された、三度目の緊急事態宣言。

東京都は同月25日~5月11日まで、都民には不要不急の外出・移動の自粛を要請し、事業者には休業や営業時間の短縮、イベントなどの開催制限を要請しました。

また、酒類やカラオケ設備を提供する飲食店などには休業を要請、劇場などに関しては、無観客化を要請しており、二度目の緊急事態宣言より厳しい内容となっています。

これらの要請には、事業者から「生きていけない」「仕事がなくなる」と批判の声が相次ぎました。

浅草演芸ホールの決断が話題に

新型コロナウイルス感染症の拡大を抑えるためにも、何かしらの対策はしなければなりません。

医療従事者の負担を減らすほか、感染者を少なくし、救える命を増やすようにすることが大事です。

一方で、休業や無観客ということを要請されても、その仕事で生活をしている人がいます。

その人たちにとって、仕事を休業するということはいくらかの協力金があったとしても、通常の利益よりもはるかに少なく厳しいものでしょう。

東京都は、イベント主催者に対してはこのように呼び掛けています。

イベント主催者等に対して、社会生活の維持に必要なものを除き、原則として無観客等で開催することを要請(法第24条第9項)

東京都防災ホームページ ーより引用

『社会生活の維持に必要なもの』という文に、ネット上では「エンターテインメントは必要なもの」「ほとんどが社会生活の維持に必要でしょ」などの声が上がりました。

また、東京都台東区にある浅草演芸ホールは、ウェブサイトに同月25日以降の運営方針について明言。その内容に反響が上がっています。

4月23日に、政府による「緊急事態宣言」が発令されました。

これに合わせて、東京都からは演芸場に対して「無観客開催」の要請がありましたが、「社会生活の維持に必要なものを除く」という文言があり、大衆娯楽である「寄席」は、この「社会生活の維持に必要なもの」に該当するという判断から、4月25日以降も通常通り営業することといたしました。

浅草演芸ホール ーより引用

大衆娯楽である寄席は、社会生活の維持に必要なものに該当すると判断し、館内の定員を50%以下、アルコール消毒、マスクの着用、検温などを徹底した上で続けて営業すると発表しました。

落語家の林家たま平さんは、自身のTwitterでこのように想いをつづっています。

補償も何も無い職業だから腹くくるのは納得します。
じゃなきゃ飯食えないからね。

ただ、医療従事者や自分の周りの人間に負担をかけさせない。コレが1番大事

それを踏まえたうえで感染対策に取り組みながら興行をする

だから演者もお客様も感染対策には気をつけましょう

@tamahei_h ーより引用

浅草演芸ホールの判断には、称賛の声が上がる一方、不安の声も寄せられていました。

・寄席の無観客開催には無理がある。なぜここまで、長く続いている文化なのかがよく分かります。

・大きなところがこういう決断をしてくれると、ほかのエンターテインメント事業者も続きやすいですよね。

・江戸の気合を感じる。社会生活を維持するのに、笑いは必要です。

・笑いで飛沫が心配です…。今のところクラスターは出ていないけど、大丈夫かな。

・見に行く人のモラルも必要だと思う。客もちゃんと個人で感染対策をすべき。

劇場という場所でのクラスターは、2020年7月以降目立った報告はありません。

浅草演芸ホールは、これまでの状況を鑑み、客のモラルも信じた上での決断だったのでしょう。

マスクなしで寄席で笑える日が早く来ることを願いつつ、感染対策を怠らないようにしたいですね。


[文・構成/grape編集部]

出典
浅草演芸ホール東京都防災ホームページ@tamahei_h

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