700年前の『徒然草』を現代語訳したら…現代人にも突き刺さるいい話だった!
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『枕草子』や『方丈記』と並び、日本の三大随筆とされる『徒然草』。鎌倉時代末期(1330年頃)に吉田兼好によりまとめられた「つれづれなるまゝに」から始まる随筆です。
この徒然草の150段目の文章を現代文にしたものを落ち込んでいる時に読むと、とても元気が出てくるというのです。
まずは徒然草の150段目、原文からご紹介します。
能をつかんとする人、「よくせざらむほどは、なまじひに人に知られじ。うちうちよく習ひ得てさし出でたらむこそ、いと心にくからめ」と常にいふめれど、かく言ふ人、一芸も習ひ得ることなし。いまだ堅固かたほなるより、上手の中に交りて、そしり笑はるゝにも恥ぢず、つれなくて過ぎてたしなむ人、天性その骨なけれども、道になづまず、みだりにせずして年を送れば、堪能の嗜(たしな)まざるよりは、終に上手の位にいたり、徳たけ人に許されて、ならびなき名を得ることなり。
天下のものの上手といへども、はじめは不堪(ふかん)の聞こえもあり、無下の瑕瑾(かきん)もありき。けれども、その人、道の掟正しく、これを重くして放埒(ほうらつ)せざれば、世の博士にて万人の師となること、諸道かはるべからず。
これを現代語に訳すと大体こんな感じになります。
何かを新しく始めようとするのは、とても勇気のいることです。始めたら始めたで、周りの目が気になったり、上手くできずに諦めてしまうことも…。
それでも周りに罵られようが、恥ずかしがらずに堂々とやり続けることで、人として成長し成功を収めることができる。
約700年ほど昔の人が、取りとめもなく浮かんでくることを書き綴った言葉ですが、現代の私たちにもグッとくる言葉です。
自分に自信が無くなってしまった時、ボロクソにけなされ落ち込んでしまった時、現代語訳を読むとちょっと元気になれるかもしれませんね。