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カレーの違いは仏教の違い?京都のお坊さんが語る「日本で宗教戦争が起こらない理由」

By - grape編集部  公開:  更新:

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出典:YouTube

突然ですが、カレー、お好きですか?

インドのスパイシーなカレー、グリーンカレーがメジャーなタイカレー、さらさらしていて辛味の強いスリランカカレー…はたまた、日本のまったりしたカレー。

一口に「カレー」と言っても、国や地域によって様々ですよね。

そんな「カレーの違い」と「宗教の違い」がよく似ている、というお坊さんがいます。

京都にあるお寺、妙心寺退蔵院の副住職・松山大耕(まつやまだいこう)さんは、2014年に京都で開催された世界的なプレゼンテーションの場「TED」に出演されました。

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出典:YouTube

松山さんは京都のお寺の子として生まれ、高校はカトリック系の学校に通い、東京大学大学院で農学生命科学を専攻された異色のお坊さん

TEDでは、学生時代に行った実験の話をしています。

実験の概要

まず松山さんは、「カレーとは何か」という話から始めます。

カレー発祥の地・インドでは、非常にスパイシーで辛いカレーが一般的に食べられています。

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出典:YouTube

一方で、私たち日本人が普段食べているのは、甘くてまろやかなカレー

辛いカレーを食べ慣れているインドの人たちから見たら、日本人が食べているものは「これはカレーじゃない」とおっしゃるかも知れません。

では、私たちが慣れ親しんできた「カレー」。これは何と呼んだら良いのでしょうか?

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出典:YouTube

これは「日本のカレー」。そう呼ぶしかないでしょう。

確かに調理法(具材は違うかもしれませんが)ご飯やパンと一緒にいただく。このスタイルはインドでも日本でも共通しています。

そこで松山さんは、日本の夏のように「暑くて湿度が高い」部屋と、インドの夏のように「すごく暑いけれどカラッとした気候」の部屋を用意します。

実験の手順は、以下の通り。

  • 片方の部屋に、国や文化の違う30人の学生に入ってもらい、しばらく過ごす
  • 部屋の中で「インドカレー」と「日本のカレー」を食べ比べて、どちらが美味しいか判断してもらう
  • 別の日に、同じ30人にもう片方の部屋に入ってもらい、カレーの食べ比べを行ってもらう

すると驚いたことに、「日本の部屋」にいた時は30人中20人以上が「日本のカレーが美味しい」と答えたのに対し、「インドの部屋」にいた時には30人中20人以上が「インドカレーが美味しい」と回答しました!

これは一体どういうことなのでしょうか?次のページで解説していきます。

出典
Reasons for religion -- a quest for inner peace | Daiko Matsuyama | TEDxKyoto妙心寺 退蔵院

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