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『美』を生み出しているのは、私たちの心 美しいものに出会っていく一つの秘訣とは

By - 吉元 由美  公開:  更新:

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吉元由美の『ひと・もの・こと』

作詞家でもあり、エッセイストでもある吉元由美さんが、日常に関わる『ひと・もの・こと』を徒然なるままに連載。

たまたま出会った人のちょっとした言動から親友のエピソード、取材などの途中で出会った気になる物から愛用品、そして日常話から気になる時事ニュースなど…さまざまな『ひと・もの・こと』に関するトピックを吉元流でお届けします。

『美』はあなたの心が生みだすもの

世界は、美しいと思うものであふれている。それぞれの季節の良さはあれど、4月は一年のうちでも取り分け美しい時期です。

色のない冬の終わり、ぽっと咲いた梅の花が春を予感させ、沈丁花の香りが春の訪れを告げる。そして早咲きの河津桜や寒緋桜からソメイヨシノ、八重桜、その頃にはハナミズキの葉がすっかり出ている。

離れて見ると、それはたくさんの蝶々が舞っているようで、美しい。

桜の花が終わると新葉が一斉に芽吹き、新緑の季節を迎えます。風が葉を揺らし、木洩れ日ゆれている。そんなささやかな光景も、美しいものです。

季節だけでなく、息を呑むような自然があり、見入ってしまうような芸術作品がある。生き方が美しい人がいる。美しく微笑む人も。

心の窓を大きく開いて眺めてみると、世界は美しいものであふれています。

でも、本当はこの世界に美しいものはひとつもありません。これは、事実です。

もしもこの地球上に人類が存在せず、そこに大自然だけがあり、四季折々の花が咲いたとしても、それは美しいものではないのです。なぜか。

美とは、美しいと心を震わす人がいて初めて美になるのです。美しいと思う人がいなければ、ただそこに存在しているものに過ぎません。美は、美しいと思う感性から生まれるものなのです。

ということは、『美しいもの』を生み出しているのは、私たち自身、私たちの感性、心ということになります。それをもう少し広げて言うと、『感動』です。

ささやかなことも素直にうれしいと思い、素敵だなと思う。喜ぶこと。素直に受け取り、その感度を高めていく。これは、美しいものに出会っていく一つの秘訣です。

私たちの日常生活は、決して平坦なものではありません。時には、人生を揺るがすような困難に遭遇します。人間関係も、時に軋んで心をすり減らすこともあるでしょう。

そのとき、世界はどう見えるでしょう? 何も感じなくなっているのではないでしょうか。

日常の中でネガティブなことを拾い上げるのではなく、努めてよかったこと、うれしかったこと、感動を拾い上げていく。それをできるだけたくさん、スケジュール帳や日記の片隅などに記す習慣をつける。

すると、感動の感度が上がっていきます。ネガティブに思えることをオセロのチップをひっくり返すように、ポジティブな方向に考えられるようになります。

私たちは二つの目で世界を見ていますが、実際は心の目でも見ているのです。心というフィルターをクリアに、感度を高めて美しいものと出会い、人生の豊かさを味わっていきましょう。

※記事中の写真はすべてイメージ


[文・構成/吉元由美]

吉元由美

作詞家、作家。作詞家生活30年で1000曲の詞を書く。これまでに杏里、田原俊彦、松田聖子、中山美穂、山本達彦、石丸幹二、加山雄三など多くのアーティストの作品を手掛ける。平原綾香の『Jupiter』はミリオンヒットとなる。現在は「魂が喜ぶように生きよう」をテーマに、「吉元由美のLIFE ARTIST ACADEMY」プロジェクトを発信。
吉元由美オフィシャルサイト
吉元由美Facebookページ
単行本「大人の結婚」

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