およそ6500本の綿棒で作ったモノに「本当に綿棒!?」「すごすぎる」
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くろすけさんは、この『タタリ神』を完成させることに、「およそ1年半かかり、長かった」と振り返っています。
まずくろすけさんは、『タタリ神』のベースとなる、イノシシの段ボールクラフトを作りました。
『タタリ神』はもともと、瀕死の重傷を負い、死への恐怖と人間への憎しみによって呪いを集め変貌した『猪神』と呼ばれるイノシシです。
ペーパークラフトの制作が終わると、いよいよ触手づくりに突入。
くろすけさんは、綿棒と綿を分解したり、棒の芯に切り込みを入れたり、紙を解して細くしたりして、触手を再現しました。
『タタリ神』らしくなるよう意識しながら、くろすけさんは分解した綿棒を1本ずつベースに植えていったのです。
約6500本もの綿棒を、1本ずつ分解するという、とても根気のいる作業。
実際、くろすけさんに制作の過程で一番難しいと感じたことを聞くと、このように返ってきました。
技術ではなく、モチベーションを保つことが一番難しかったです。
超単純作業の繰り返しの上、綿棒1本をバラすのに3~5分はかかるので大変でした。
途中で心が折れて、リハビリとして、他作品であり、『もののけ姫』にも登場している『デイダラボッチ』を1か月半作っていたこともあったほどです。
植え込みが終わると、くろすけさんは綿棒に焼き入れをしたり、斑点を入れたり、色を重ねたりして、最終的に『タタリ神』を完成させました。
『タタリ神』を作った理由は?
くろすけさんが『タタリ神』に綿棒を使おうと思ったのは、ほかの作品を制作していた時にひらめいたからでした。
『となりのトトロ』に出てくる、登場人物の『サツキ』『メイ』姉妹の家にある雨どいを作っていた時のことでした。
「紙素材でいいモノがないな」と思っていたところ、見つけたのが綿棒だったのです。
コンマ数ミリの調整がしやすい紙製品というのはほかになかったため、大発見!
「雨どいだけに使うのはもったいない!もっとほかに使いどころがあるハズ」と考え、誰かに作られる前にこの技術の最終形態的なモノを作ろうと思い、ひらめいたのが『タタリ神』でした。
くろすけさんは『タタリ神』の完成までに、長い時間と、神経を使う細かい作業を要しました。
だからこそ、こうして忠実に『タタリ神』を再現できたのでしょう!
くろすけさんは、YouTubeでは制作過程を動画として紹介しています。
制作過程の詳細を見てみたい人は、ご覧ください。
[文・構成/grape編集部]