「抑止効果がある」「更生の余地をなくす行為」 加熱する『私刑』に賛否両論の声
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※写真はイメージ
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このラバーストラップ、実は? 「思い出を形にする素敵な活動」「唯一無二だ…」2025年1月9日、山崎智音(@chion777)さんがXに公開したラバーストラップにまつわる投稿に、多くの反響が上がっています。ラバーストラップは、カバンやリュックサックなどに付けて楽しめる、汎用性の高いアイテムですよね。その『素材』に、注目が集まっているのです。
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【祝】佐々木朗希、結婚を発表 「朝からビックリ」「なんて嬉しいニュース」『ロサンゼルス・ドジャース』の佐々木朗希選手が、結婚したことを発表。2025年2月22日に自身のInstagramで報告しています。
2023年2月頃、世間を騒がせた飲食店での迷惑行為。
回転寿司店の湯呑をなめて未使用棚に戻す姿や、醤油差しの注ぎ口に直接口を付ける様子を撮影した動画が、テレビなどのメディアで大きく報道されました。
仲間内で投稿された動画が、全国的な話題になった理由の1つに、SNSでの晒し行為があります。
『私刑』の正当性について、賛否両論の声
同年3月現在、迷惑行為をした人物や、芸能人や有名人などのゴシップなど、他人の失敗を晒すTwitterアカウントは、珍しい存在ではありません。
飲食店での出来事も、Twitterで晒されたことにより拡散され、ついには誹謗中傷や個人情報の特定など、一般人による迷惑客叩きに発展。
迷惑客が通っていた学校にクレームの電話をするなど、『ネット私刑』が過熱しました。
『ネット私刑』を行う理由について、Twitterには次のような意見があります。
【賛成派の声】
・迷惑行為をしたのだから、晒されるくらいは受け入れるべき。
・模倣犯を出さないためにも、徹底的に叩くべきだ。
・晒されたことできちんと罰を受けた人もいるはず。必要な行為だと思う。
・人に迷惑をかけたのは事実なんだから、人生が困難になるくらいは仕方のないこと。
『ネット私刑』を行う人の多くは、「迷惑行為をしたのだから批判されて当然だ」と考えているようです。
また「模倣犯を生み出さない抑止効果がある」という主張も目立ちました。
一方で、『ネット私刑』に対して否定的な考えも持つ人も、Twitterには数多く存在しています。
【反対派の声】
・被害を受けた会社と本人が話し合えばいいこと。
・更生の余地をなくす行為だ!
・家族や、本人の人生をぶち壊す必要はあるのか?
・情報が間違いだった場合、誰が責任を取るの?
『ネット私刑』反対派の多くは、たった一度のミスで社会復帰できなくなる可能性を危惧。
「失敗しても、立ち直れる社会を目指したほうがいい」というような意見が多く投稿されていました。
さまざまな意見がある中、実際にイタズラ動画で被害を受けた回転寿司チェーン店『スシロー』は、同年2月10日に『私刑』についてコメントを発表。
「既に発覚している一連の事象に関係する方々への直接的な危害となるような言動は、お控えていただくよう伏してお願い申し上げます」と『私刑』をやめるように呼びかけています。
学校へのクレーム電話など… 過熱する『私刑』に対し、スシローが「控えて」の呼びかけ
子供たちがネットで失敗しないために
総務省は、学校向けに『インターネットトラブル事例集(2022年版)』を作成。
デジタル社会を生きていく子供たちを被害者や加害者にしないことを目的に、SNSの使い方などをまとめています。
事例集には、SNSへの投稿について「『内輪しか見ない』という考えは甘い」や、「不適切な投稿を見かけても、拡散しない」といったルールを掲載。
さらに「ネットに残った情報は半永久的に残るため、未来の自分を苦しめることのないよう、正しい利用を!」と、ネットの怖さを理解したうえで使うように呼びかけています。
スマホの普及により、身近な存在になったSNS。
使い方次第では、他人だけでなく自分自身を傷つける凶器にもなります。
大人も子供も関係なく、改めてSNSの使い方について考える必要があることでしょう。
[文・構成/grape編集部]