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「単に笑いの対象とする行為は認められない」 日本動物園水族館協会が『ペンギン池騒動』に憤り

By - grape編集部  公開:  更新:

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※写真はイメージ

2023年3月24日に放送された情報番組『スッキリ』(日本テレビ系)での生中継で、お笑いコンビ『オードリー』の春日俊彰さんが、栃木県那須郡にある動物園『那須どうぶつ王国』のペンギン舎内でわざと滑って池に落ちる『ボケ』を連発。同施設が抗議の文章を掲載しました。

同月27日、日本の動物園と水族館で構成されている『公益社団法人日本動物園水族館協会』は、ウェブサイト上に声明文を掲載し、動物に配慮した取材を行うよう、改めて記しています。

本年3月24日に日本テレビ系番組である「スッキリ」において、あるタレントがペンギンの池に落ちるシーンが生中継され、取材地である那須どうぶつ王国がテレビ局側に厳重抗議しました。

公益社団法人日本動物園水族館協会(日動水)がテレビ局等のマスメディアに協力するのは、広く人々に動物たちや命の大切さを知り学んでいただき、さらに生物多様性や地球環境の保全にも関心を向けていただくことを望んでいるからです。それは世界的にも動物園水族館の社会的役割にもなっています。

今回の番組内容は、そのような目的に合致したものとはとても思えません。動物園の動物に対する安全面や衛生面への配慮が欠落しており、現在、日動水が積極的に取り組んでいるアニマルウエルフェア(動物福祉)にも反していると感じられるからです。

笑いやバラエティーは人間社会にとって必要なものでしょう。しかし、動物に対する敬いの気持ちを忘れて単に笑いの対象とするような行為は日動水として認められないものです。

上述した動物への多様な配慮がなされていない番組制作に積極的な協力を行う意思は、これまでも今後も日動水ならびに日動水加盟園館にありません。

日本動物園水族館協会 ーより引用

同法人は、番組の取材が、動物の安全面や衛生面への配慮が欠けていたことを指摘。

「動物に対する敬いの気持ちを忘れて、単に笑いの対象とする行為は認められない」と厳しくコメントをしています。

同法人の声明に対し、ネット上では「動物を守るという意思を感じた。日動水を支持します」「動物は番組を盛り上げる『小道具』じゃない。これはしっかり反省しないと」などの声が相次ぎました。

『スッキリ』は、27日の放送の番組冒頭で、同番組のMCであり、お笑いコンビ『極楽とんぼ』の加藤浩次さんが、問題となった取材の経緯を説明。視聴者や『那須どうぶつ王国』に対して謝罪の言葉を述べています。

メディアの動物に対する取材のあり方が問われた、今回の騒動。

動物たちの安全を十分に配慮し、ストレスを与えない行動をすることが、取材する側の最低限のマナーであることを、決して忘れてはいけませんね。


[文・構成/grape編集部]

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出典
日本動物園水族館協会

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