フライパンの焦げの落とし方 焦げの原因や予防法も解説
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「フライパンに焦げがついてなかなか落とせない」「焦げが付いたフライパンで調理したくないのでどうにかしたい」という人は多いのではないでしょうか。
フライパンはどのように扱っていたとしても、長期間使えば焦げが付いてしまいます。焦げ付きは、ご家庭にある日用品を使えば落とすことが可能です。
しかし、焦げの落とし方を適切に把握しないと、フライパンによっては傷付いたり劣化してしまったりします。
本記事では『フライパンの焦げの落とし方』について解説。鉄製やステンレス製など、素材に合った落とし方を紹介します。
焦げの原因や予防方法も解説しますので、フライパンを大切に使いたい人はぜひ参考にしてください。
フライパンの焦げの落とし方7選
※写真はイメージ
フライパンは、素材ごとに焦げの落とし方が異なります。フライパンの焦げの落とし方と対応できる素材については、以下の表のとおりです。
・テフロン加工
・アルミニウム製
それぞれの落とし方について手順や注意点を把握できるので、ぜひ参考にしてみてください。
水を沸騰させて落とす|ほとんどの素材に可能
水を沸騰させることで焦げに水分が含まれて、落としやすくなります。ほとんどの素材で使える方法で、アルカリ性の洗剤に弱い銅製やテフロン加工のフライパンにもおすすめです。
特にテフロン加工の場合は、もともと汚れや焦げが付きにくい性質を持っているため、沸騰させるだけでも焦げを簡単に落とせるでしょう。
焦げを落とす手順は以下のとおりです。
ただし、テフロン加工のように高温が向いていない素材は、強火に弱くフッ素加工が剥がれる可能性があるため、中火で煮ましょう。
天日干ししてからこする|ほとんどの素材に可能
天日干しも、ほとんどのフライパンで活用できる方法としておすすめです。
日光に焦げを当てることで炭化が進行して固くなるため、こすって落としやすくなります。
天日干しで落とす手順は以下のとおり。
ただし、干している間は調理できなくなるのがデメリット。また、天気の悪い日があると乾燥しにくいので、晴れる日が続く際に天日干しするのがポイントです。
重曹やセスキ炭酸ソーダで落とす|ステンレス製やテフロン加工向け
ステンレス製やテフロン加工のフライパンの場合、重曹やセスキ炭酸ソーダで落とせます。特に肉や魚などの焦げは酸性であるため、重曹やセスキ炭酸ソーダなどアルカリ性の物を使うのが効果的です。
以下の手順で焦げを落とします。
主に鉄製やステンレス製、ホーローなどのフライパンにおすすめです。銅製やアルミニウム製の場合は変色や劣化につながるため、使わないようにしましょう。
また、テフロン加工のフライパンの焦げを重曹で取り除く場合は、研磨作用で傷付く可能性が少なからずあるため、気になる人はほかの落とし方にしたほうがよさそうです。
お酢やクエン酸で取る|銅製やアルミニウム製向け
銅製やアルミニウム製のフライパンの焦げは、お酢やクエン酸で分解しましょう。
特にお酢やクエン酸は酸性であることから、野菜や大豆類などが由来のアルカリ性の焦げを取るのにおすすめです。
落とす手順は以下のとおりです。
鉄製のフライパンで使用してしまうと錆びやすくなるので、酸性の洗剤はおすすめできません。
また、クエン酸を塩素系の洗剤と混ぜると、有毒ガスが発生する可能性が。パッケージの注意書きをよく読み、正しく使用しましょう。
卵の殻やペットボトルのキャップを使う|鉄製向け
鉄製のフライパンに向いているのが、卵の殻とペットボトルのキャップ。スポンジに砕いた卵の殻をつけて磨くと、焦げが落ちやすくなります。
ペットボトルのキャップでも、ギザギザした面で優しくこすることで焦げが取れます。
卵の殻やペットボトルのキャップで焦げを落とす場合は、傷に強い鉄製が向いているといえるでしょう。
空焚きする|鉄製向け
鉄製のフライパンの場合は、空焚きで焦げを落としても問題ありません。
空焚きは天日干しと同様、焦げを炭化させて落とせます。高温で炭化させるため、天日干しよりも時間をかけずに落とせるのがメリット。
はじめに鍋を水で洗い、表面から煙が出るまで空焚きをします。空焚きをしたら水をかけながら金属たわしで焦げを落とすだけ。
焦げが落ちたら表面に油を塗って再度、空焚きして油をなじませます。油のテカリがなくなったら火を消して焦げ取りが完了です。
油を塗ることで焦げの予防になり、長く使用できるようになります。
また、テフロン加工のフライパンを空焚きするのはNG。
260℃以上になると劣化が始まり、360℃になると有毒ガスが発生するといわれているため、注意が必要です。
空焚きは、鉄製のフライパンに向いていると覚えておきましょう。
塩で磨く|鉄製向け
鉄製のフライパンを使う場合は、塩を研磨剤として使っても問題ありません。
塩の成分の塩化ナトリウムが脂肪酸を分解する働きがあるため、化学反応によって焦げが落ちる仕組みです。また、塩は粒子が粗いことから、研磨剤の役割も果たします。
手順は以下のとおりです。
加熱した後にこする必要があり、熱い状態で落とさなければならないため、やけどに注意しましょう。
やけどを防ぐために、キッチンペーパーは菜箸や木べらなどを活用してこすることをおすすめします。
フライパンの焦げができる原因5選
※写真はイメージ
フライパンの焦げができる原因として、以下の5つがあります。
焦げが付かないようにしたい人は、以上に心当たりがないか確認してみましょう。それぞれ詳しく解説します。
強火で使っている
火力が強すぎるとフライパンの内面が焦げる原因になります。表面温度が高すぎると、食材が焦げてフライパンに付着しやすくなるためです。
また、テフロン加工が施されたフライパンの場合、表面加工が劣化し、より焦げ付きやすくなります。焦げ付くのを防ぐには、強火を避けることが大切です。
油の使用量が少なすぎる
使っている油の量が少ないと、食材が焦げ付きやすくなります。
油はフライパンと食材の間にあるクッションのような存在。油を少量しか引かないと全体にコーティングできず、食べ物が引っ付きやすくなります。
特に、ステンレス製やアルミ製は食材が付着しやすいため、十分な量の油を使用しましょう。
焦げを放置しながら使い続けると焦げ癖がついてより落ちにくくなってしまうため、早い段階で取り除き、予防することが大切です。
予熱をしっかりしていない
予熱が不十分だと食材が付きやすく、焦げの原因になり得ます。表面温度が低いと油がしっかりとフライパンになじまず、クッションとしての役割を果たさないためです。
予熱をすることでフライパンの表面の水分が飛び、油がサラサラになって全体になじむようになります。焦げ付きが抑えられ、焼き上がりもよくなるので予熱は必ずしましょう。
表面加工が劣化したため
テフロン加工のように、表面加工がされているフライパンの場合、コーティングの剥がれにより食材が焦げ付きやすくなることがあります。
表面加工が剥がれる主な原因は、以下の3つ。
表面加工が破れてしまったら元には戻らないため、買い直すことも考えなければなりません。
洗い残しがある
洗い残しがあると、焦げ付く原因になります。特にフライパンの外側にある焦げは見落としやすいので、注意が必要です。
調理中に跳ねた油やたれなどがフライパンの外側に付き、そのまま使ってしまうと焦げの原因になります。
フライパンをきれいに保つには、外側も汚れや焦げ付きもしっかりと確認しましょう。
フライパンの焦げ付きを防ぐ方法3選
※写真はイメージ
フライパンの焦げ付きを防ぐ方法として、以下の3つがあります。
以下を読んで予防することで、フライパンの焦げを最小限に抑えられるでしょう。ぜひ試してみてください。
素材に合わせて適切に使用する
素材によって弱点が異なり、適切に使用しないと劣化の原因になるので気を付けましょう。
特にどの素材のフライパンにおいても、火加減に気を付けることが大切です。火力が強いと、フライパンの内面はもちろんのこと、外側も焦げ付きやすくなります。
アルミ製やテフロン加工が施されたフライパンは高温に弱く劣化しやすいので、強火では使用しないでください。
また、表面加工がされているフライパンは、表面が傷付かないよう金属製のフライ返しを使ったり、金属たわしで洗ったりするのを避けましょう。
鉄製のフライパンの場合は、油をなじませることが大切です。洗った後にも油でコーティングすることで焦げ付きにくく長く使えるようになります。
クッキングシートを敷いて炒める
クッキングシートを敷いて炒めるのも、フライパンの焦げ付き防止に効果的。使い捨てで洗う手間もかからないため、簡単に取り入れられます。
フライパンの大きさに合わせて、使いやすいクッキングシートを選びましょう。近年では、フライパン専用のクッキングシートも売られており、円形でセットしやすいためおすすめです。
ただし、商品によって耐熱温度が異なるため、購入前に何度まで耐えられるかを確認しましょう。
クッキングシートを敷いて調理すると、高温になりやすく場合によっては燃えることがあるため、注意が必要です。
シリコンマットを活用する
IHクッキングヒーターを利用している場合、フライパンの汚れを防ぐためにシリコンマットを活用するのも1つの手です。
IHクッキングヒーターの上に敷くだけで、フライパンの焦げ付きや傷を防げます。
シリコンマットによってプレート部分の汚れが移りにくくなるため、外側の焦げ付きを減らせます。
シリコン製なのでフライパンが滑りにくく安全性が高いのもメリット。さまざまな形が売られており、キッチンをおしゃれにできるアイテムとしてもおすすめです。
ただし、シリコンマットを使うと正しい温度が検知できなくなるため、過剰な加熱により発火の可能性があります。あくまで用途に合わせて使うのがおすすめです。
フライパンの素材に合わせて焦げの落とし方を決めよう
※写真はイメージ
フライパンの焦げは、以下のような方法で落とせます。
沸騰する方法や天日干しの場合は、ほとんどの素材で可能です。ほかの方法については、素材によって向き不向きがあるので気を付けましょう。
また、フライパンが焦げ付く原因は、普段の適切に扱っているかどうかで大きく変わります。
十分な量の油を使ったり、予熱をしたりとフライパンが焦げ付かないような使い方をしましょう。
クッキングシートやシリコンマットを活用した予防方法もおすすめです。衛生的にフライパンを使うためにも、焦げ付くのを防いできれいな状態にしましょう。
[文・構成/grape編集部]