茶渋の落とし方9選! 原因や防止する方法も解説
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「食器用洗剤でこすっても茶渋汚れが取り除けない」「容器の茶渋汚れをきれいに除去したい」と、お悩みの人がいるのではないでしょうか。
茶渋は放置しておくと、日に日に汚れが蓄積して落ちにくくなるため、早めに取り除くことが重要です。
そこで本記事では、茶渋汚れの落とし方について解説します。こすり洗いとつけ置きの方法をそれぞれ紹介するので、マグカップなどの茶渋汚れをきれいに落としたい人はぜひ参考にしてみてください。
茶渋汚れの原因は?
※写真はイメージ
マグカップなどのコップ類や容器に付く茶渋汚れの正体は『ステイン(着色汚れ)』です。
ステインは、以下の飲食物に含まれる『ポリフェノール』が、タンパク質や水に含まれるミネラル分と結び付いて付着したもの。
コーヒーや赤ワインを飲んだ際、歯に付着して色が黄ばんでしまうことは、茶渋汚れと同じ原理です。茶渋が身体にとって悪影響になるなどの害はありません。
しかし、放置しておくと、日に日に汚れが溜まっていきます。食器用洗剤を付けたスポンジでこすっても、汚れが落ちなくなるため、早めに取り除いたほうがよいでしょう。
【つけ置きする場合】茶渋汚れの落とし方3選
※写真はイメージ
ここでは、つけ置きする場合の茶渋汚れの落とし方を3通り紹介します。
こすり洗いが面倒だという人は、ぜひ参考にしてください。
塩素系漂白剤を使う
花王株式会社から販売されている『キッチンハイター』などの塩素系漂白剤につけ置きすると、簡単に茶渋を洗浄可能です。
ステンレスの水筒などの手の届きにくい場所の除菌や臭いにも有効。手荒れを誘発する可能性があるので、使う際は必ずゴム手袋をつけましょう。
茶渋を取り除く手順は以下のとおり。
つけ置きする際は、容器の淵ギリギリまで注ぐのがポイントです。容器全体の汚れを取り除けます。
酸性タイプの製品と一緒に混ぜると有害な塩素ガスが出るおそれがあるため、塩素系漂白剤単体で使うようにしてください。
また、ステンレスの水筒の茶渋汚れを取り除く時は、塩素系漂白剤を使うのは避けましょう。塩素の成分の影響でステンレスの表面の膜が破壊され、サビの原因になります。
金属製の水筒やタンブラーの茶渋には、酸素系漂白剤を使うのがおすすめ。万が一使ってしまった場合は、大量の水で洗い流しましょう。
酸素系漂白剤を使う
株式会社グラフィコから販売されている『オキシクリーン』などの酸素系漂白剤でつけ置きすれば、茶渋を洗浄可能です。
酸素系は塩素系に比べて漂白効果が弱いとされていますが、茶渋汚れの洗浄には効き目があります。
酸素系漂白剤を使う際は、液タイプよりも漂白力が強い粉タイプを使うと、茶渋汚れを取り除けるでしょう。酸素系漂白剤で茶渋を取り除く手順は以下のとおり。
手荒れを誘発する可能性があるので、必ずゴム手袋を使いましょう。『オキシクリーン』は、空気中の湿気を吸うことで少しずつ酸素を発生させます。
瓶など完全に密閉できる容器で保存すると、容器の中が酸素で膨張して、容器が割れたり爆発したりする可能性があります。
『オキシクリーン』を使った後は、完全密閉にならない容器で保存してください。
オキシクリーンをほかの漂白剤と混ぜても、有毒なガスは発生しません。しかし本来の効果が発揮できなくなるため、ほかの漂白剤と混ぜて使うのは避けましょう。
また、金属の種類によっては使用できない場合があるため、必ずパッケージやウェブサイトなどで確認してから使用してください。
重曹を使う
重曹を含んだお湯につけ置きすることで、茶渋を取り除くことが可能です。酸性の茶渋を弱アルカリ性の重曹が中和させ、汚れを取り除いてくれます。
1ℓのお湯(40℃以上)に大さじ3杯ほどの重曹を入れて、その中に茶渋を洗浄したい容器を投入しましょう。
1時間ほど待ってから、汚れの落ち具合を確認してください。もし取り除けていない場合は、汚れに重曹をふりかけてこすってみましょう。
重曹には研磨作用もあるため、こすっても茶渋汚れを洗浄可能です。スポンジの目が粗い時は、ラップで包んでからこすると研磨作用が高まります。
重曹の研磨作用は弱いですが、万が一にも茶渋が付いた食器に傷を付けたくない場合は注意が必要です。
茶渋汚れ落としにクエン酸は適していない
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水垢やトイレの黄ばみを取り除く際に使われるクエン酸ですが、茶渋汚れを落とすケースでは向いていません。茶渋汚れの成分は、主に酸性です。
クエン酸も酸性になるため、茶渋汚れを取り除く時に相性がよくありません。クエン酸を使うと、茶渋を取り除くのにかえって手間がかかります。
クエン酸は、コップの水垢などアルカリ性の汚れを取り除く際に適しています。
上記で紹介した方法で茶渋汚れが取り除けていない場合は、クエン酸を使ってみてください。水垢などのアルカリ性の汚れである可能性が高いためです。
ただし、塩素系漂白剤と同時に使うと、有害ガスが発生するおそれがあります。同時に使わないよう念入りに洗い流したり、使用する日にちをずらしたりと、細心の注意を払いましょう。
【こすり洗いする場合】茶渋汚れの落とし方6選
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ここでは、こすり洗いする際の茶渋汚れの落とし方を6通り紹介します。
塩や歯磨き粉など、自宅に常備されやすいものを活用できるので、ぜひ試してみてください。
アクリルたわしを使う
アクリルたわしを使ってこすれば、茶渋を取り除けます。アクリルたわしとは、アクリル100%の毛糸で作ってあるたわしのこと。
アクリル特有の細かい繊維で、汚れを落とします。水で湿らせてからこすれば、茶渋汚れが取り除けるため洗剤が不要です。
時間が経過し定着しきった汚れでも、アクリルたわしで取り除けます。使い終わった後は、雑菌がつかないように天日干ししておくとよいでしょう。
メラミンスポンジを使う
水で湿らせたメラミンスポンジでこすれば、茶渋汚れを除去可能です。メラミンスポンジとは、表面硬度が高い『メラミン樹脂』を使って作られたスポンジのこと。
柔らかいスポンジよりも研磨作用が優れており、汚れを削って取り除くのが特徴です。水に浸してからこすると茶渋が落ちるため、洗剤を使う必要がありません。
ただし、漆器やウレタンなどでコーティング加工された食器やプラスチックに使うと、細かい傷が付いてしまう可能性があります。
傷に汚れが入り込むようになるため、コーティング加工された食器類やプラスチック類には、メラミンスポンジは使わないように注意しましょう。
塩を使う
塩を使ってこすり洗いすれば、茶渋を落とせます。塩の粒子が研磨剤の役割を担い、茶渋汚れを削り落とせるためです。
しかし、水分が多いと、塩が溶けて研磨作用の効果が得られません。そのため、塩を少量の水につけてからこするのがポイント。
茶渋汚れを思うように取り除けない場合は、粗塩など粒子が大きい塩でこすると、落ちやすくなるでしょう。
卵の殻を使う
細かく砕いた卵の殻も、茶渋を落とせるアイテムの1つ。砕いた卵の殻が研磨剤の効果を発揮します。
マグカップなど茶渋汚れが気になるアイテムに細かく砕いた卵の殻を直接入れ、スポンジでこすると茶渋汚れが落とせるでしょう。
また、網目の細かいネットなどに卵の殻を入れて擦ってもOK。ただし、ホーローやフッ素加工のものに使うと傷付ける可能性があるため、使用を控えましょう。
歯磨き粉を使う
歯磨き粉を使ってこすり洗いすれば、茶渋汚れを洗浄できます。歯磨き粉には、研磨作用があるためです。
歯についたステインを取り除く成分が入っている歯磨き粉もあるので、指や布巾などにつけてこすれば、茶渋が取り除けます。
歯磨き粉の成分表に『研磨剤』や『清掃剤』と表記されていれば、研磨作用のある歯磨き粉。『炭酸カルシウム』や『無水ケイ素』は研磨剤です。
例えば、サンスター株式会社から販売されている『ガム・プラス デンタルペースト [ハーブミント]』は、研磨剤入りの歯磨き粉になります。
茶渋落としに歯磨き粉を使う時は、水をつけずにこするのがポイント。水分を含むと、研磨作用の効果が薄れてしまいます。
クレンザーを使う
クレンザーには研磨剤が入っているため、茶渋汚れにも有効です。少量を塗ってこすり洗いをすれば、研磨剤と界面活性剤の作用で茶渋汚れを楽に取り除けるでしょう。
クレンザーを直接スポンジに塗りこんでしまうと、研磨成分が中に入り込み、本来の研磨作用を得られません。汚れに直接クレンザーを塗ってから、スポンジでこするのがポイントです。
ただし、研磨成分がスポンジに残っていると、次に洗う食器などにダメージを与えてしまうおそれがあります。
クレンザーと一緒に使ったスポンジは、入念に洗うようにしましょう。
ユニリーバ・ジャパン・カスタマーマーケティング株式会社が販売している『クリームクレンザージフ』など、容器に傷を付けない研磨剤が含まれているクレンザーを活用するのがおすすめです。
茶渋を防止する方法3選
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ここでは、茶渋を防止する3つの方法について解説します。
そもそも茶渋が付かなければ、汚れを取り除く必要がありません。茶渋汚れが付く前に対策を行いましょう。
米の研ぎ汁で煮てから使う
鍋に陶器の湯飲みやコップと米のとぎ汁を一緒に入れてから煮ると、茶渋が付きにくくなります。米のとぎ汁で煮ると、米ぬか油が目に見えない小さな穴に浸透して、シミを予防できるそうです。
また陶器の場合は、米の研ぎ汁に含まれるデンプン質の効果で、ひび割れ防止にも役立ちます。しかし米の研ぎ汁を準備する必要があるので、手間がかかります。
米の研ぎ汁で煮るのが面倒な場合は、飲み物などを入れる前に、お湯や水に5〜10分ほどつけてから使うのがおすすめです。
容器を乾いたまま使うと、食べ物の成分を含んだ水分や油分が乾いた隙間に入り込み、シミの原因になります。乾いている容器の生地の隙間を水またはお湯で埋めることでシミを予防します。
磁器のコップを使う
茶渋を防止するなら、陶器ではなく磁器のコップを使いましょう。陶器の表面には、肉眼では見えない凹凸が数多くあります。
凹凸にステインが入り込んでしまうことが、スポンジでこするだけでは落ちない汚れを招いてしまう原因です。
磁器なら陶器に比べて表面がツルツルしているため、色素が染みこみにくくなっています。陶器にこだわりがないなら、磁器のコップに変えるのもおすすめです。
飲み終わった後はすぐに洗う
茶渋を防止するためには、飲み終わった後にすぐに洗うことが大切です。
会社や学校に持っていく水筒だとなかなか難しいですが、湯呑みやマグカップは、飲み終わったらすぐに残った飲み物を捨てて、すすいでおきましょう。
どうしても洗う時間がない場合は、水につけるだけでもやっておくと、簡単に茶渋が付くのを防げます。コップや容器を使い終わったら、すぐに水に浸しておく習慣をつけることが大切です。
茶渋汚れの落とし方を押さえて茶器をきれいに保とう
※写真はイメージ
塩や歯磨き粉など、自宅にあるものを活用すれば茶渋汚れを簡単に取り除けます。
塩素系や酸素系の漂白剤を使えば、つけて置くだけできれいに取り除けるため、洗う手間がかかりません。
しかし漂白剤は、ほかの化学物質と混ざると有害なガスを発生するおそれがあるため、使用上の注意を確認してから使いましょう。また、手が荒れる可能性があるので、必ずゴム手袋をしてから使ってください。
茶渋は放置しておくと汚れが蓄積して落ちにくくなります。汚れに気付いたら、ひどくなる前に早めに落としたほうがよいでしょう。
コップや容器を使った後にすぐに洗えば、簡単に茶渋を防止できます。水にひたしておくだけでも効果的なので、使い終わったら洗ったり水にひたしたりする習慣をつけましょう。
[文・構成/grape編集部]