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『冷や汁』とは宮崎県の郷土料理!冷や汁のおすすめレシピを紹介!

By - COLLY  公開:  更新:

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※写真はイメージ

暑い夏は、栄養のある食事をとりたいと思いませんか。そのような時におすすめの料理が『冷や汁』です。冷や汁は、ほぐした魚と炙った味噌を冷たい出汁で溶き、冷えた麦飯にかけて食べる宮崎県の郷土料理。

使用する食材には塩分と栄養補給に欠かせないビタミン、ミネラル、食物繊維が入っており、栄養バランスが整った料理です。近年では夏バテ対策メニューとしても注目されているようですね。

本記事では日本各地の冷や汁の種類と歴史、おすすめレシピを紹介します。簡単に作れてすぐに完成するレシピから、本格的なレシピまで紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

『冷や汁』とは郷土料理のこと

冷や汁(ガラス器横から)の画像

※写真はイメージ

冷や汁は、鎌倉時代から宮崎県に伝わる、暑い夏を乗り切るために食べられている郷土料理です。

鎌倉時代の『鎌倉管領家記録』によると、宮崎県の暑い夏を乗り切るために農作業を行う人々の間で食べられていたのが始まりで、全国を歩く僧侶たちによって広められました。

以後、夏の暑さが厳しく、冷や汁の食材が採れる地域で文化が残り、継承されたようですね。

冷や汁のレシピは、地域や家庭によってさまざまです。基本はいりこや魚のすり身をほぐし、炙った味噌、すりごまなどと合わせたものを出汁で溶き、仕上げに豆腐やきゅうり、青じそを入れて冷えた麦飯にかけて食べます。

ほかにも白米や麺などにかけて食べたり、旬の野菜や魚を使用したりするなど、地域の素材を生かしたレシピがあります。

冷や汁は食欲の落ちる夏、農村や漁村の人々を中心に栄養補給や体力回復の料理として重宝されたようです。夏の暑さに打ち勝つための健康的な料理として、冷や汁は地域の特性とともに発展していったのです。

日本各地にはそれぞれのご当地『冷や汁』がある!

冷や汁を作るの画像

※写真はイメージ

日本各地にはそれぞれのご当地『冷や汁』があります。冷や汁の歴史は鎌倉時代からと深く、宮崎県から全国へ、冷や汁の文化は各地で採れる野菜や魚を生かした料理へと発展していきました。

日本各地の冷や汁の中でも、埼玉県の『すったて』、山形県の『ひやしる』を紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

埼玉県では『すったて』と呼ばれる

埼玉県の冷や汁は『すったて』と呼ばれており、麦飯の代わりにうどんに冷や汁をかけて食べます。埼玉県は稲作の裏作として小麦の栽培が広く行われ、香川県に次ぐうどん生産で有名な地。そば、うどん店の数も全国2位の『うどん県』なのです。

埼玉県のすったては、すり鉢でごまと味噌を合わせて、きゅうりや大葉、ミョウガなど清涼感のある野菜を加えます。最後に冷たい水を混ぜてうどんにかけて食べますが、ごはんにかけて食べる場合もあるようです。

海のない埼玉県なので魚はないですが、夏野菜をたっぷり使用しており、栄養満点ですね。サラダ感覚で食べられるでしょう。

埼玉県は水田を作るのが難しい地域なので、長い日照時間を生かして小麦の生産が盛んに行われていました。昔からお米の代わりに小麦を打ってうどんを食べていた埼玉県では、うどんのつけ汁として冷や汁が食べられています。

『すったて』の名前の由来は、野菜などの具材をすり鉢ですり『すりたて』で食べていた点からきており、『つったて』とも呼ばれています。

山形県の冷や汁は汁物より『おひたし』に近い

山形県の冷や汁は『ひやしる』と呼ばれており、汁物よりおひたしに近いです。季節の野菜と冷たいだし汁を合わせた具だくさんのおひたし料理のようで、米沢市の郷土料理として知られています。

山形のひやしるは、季節の野菜と冷たいだし汁(浸し汁)を合わせて仕上げ、干し貝柱の戻し汁の出汁と凍みこんにゃく、干ししいたけを使用するのがおいしさのポイント。

調理する野菜には決まりがなく、季節の野菜を使用するため、家庭によってさまざまなレシピが存在しているのが特徴です。

冬には米沢市の伝統野菜『雪菜』を使用。シャキシャキした歯応えと、ほのかに甘いふっとした苦味が加わり、よりいっそうおいしいひやしるができ上がりますよ。

かつては結婚式やお正月などの特別な日に食べるメニューでしたが、現在は旬の野菜を使用し、年間を通じて食べられる家庭料理として継承されています。

『冷や汁』のおすすめレシピを紹介!

冷や汁を作るの画像

※写真はイメージ

栄養価満点、さばの水煮缶を使用した簡単レシピと、あじの干物を使用した本格的な冷や汁のレシピをご紹介。

魚のエキスパートである『ニッスイ』のウェブサイトでは、『さば水煮の冷汁』と『あじの冷や汁』が公開されています。

魚の香ばしさと出汁のうまみ、夏野菜のシャキシャキ感とさわやかさが、暑い夏でも食欲を刺激するおいしさです。

さば水煮の冷汁

さばの水煮缶を使用した冷や汁レシピ。缶汁はおいしい出汁として使用しましょう。火を使わずに調理可能で、冷蔵庫にあるものでできますよ。大葉の香りがアクセントです。

材料(2人分)
「さば水煮」1/2缶
木綿豆腐1/2丁
きゅうり1本
大葉4枚
水300cc
みそ大さじ1.5
白ごま小さじ1

作り方
1.「さば水煮」は身と缶汁に分け、身と木綿豆腐を盛り付け用の器に入れ、フォークでざっくりとくずします。
2.きゅうりは薄い輪切り、大葉は細切りにします。
3.器に缶汁・水・みそ・白ごまを入れて混ぜ、みそを溶かします。
4.(1)に(2)を加え、(3)を注ぎます。

〈POINT)

* 汁と具材をそれぞれ別の器に入れて冷蔵庫で冷やしておけば、お好きな時に冷たい状態で召しあがることができます。

ニッスイ ーより引用

あじの冷や汁

焼いた魚と白ごまの香ばしさ、出汁のうまみのハーモニーと夏野菜がアクセント。きゅうりや大葉などの野菜を加えてごはんにかけても、お好きな麺にかけてもOKなレシピです。

材料(2人分)
あじ(干物)1尾
​​​​​​塩適宜
麦ごはん茶碗2配分
白ごま大さじ2
麦みそ70g
木綿豆腐1/2丁
きゅうり1本
大葉4枚
だし汁(濃いめ)400ml

作り方
1.あじ干物はフライパンで焼き、頭・骨・皮をのぞきます。
2.すり鉢に白ごまの半量を入れてすり、(1)を加えてよくすり合わせてそぼろ状にし、麦みそを加えて混ぜます。
3.(2)をフライパンに広げ、焦げ目がつくまで焼きます。
4.木綿豆腐ははしで粗くほぐしておき、出てきた水をよく切ります。
5.きゅうりは小口切り、大葉は細切りにします。
6.(3)を大きめの器に入れ、冷たいだし汁を少しずつ加えながらのばします。
7.(6)に(4)・(5)を加え、残りの白ごまを加えます。
8.麦ごはんにかけていただきます。

 〈POINT〉

* 魚は生のあじ・かます・とびうお・たいを使ってもよいでしょう。

* すり鉢の代わりにフードプロセッサーを使ってもよいでしょう。また、ボウルとへらで粗めに作ることもできます。その場合、白ごまは粒のままか、すりごまを使います。

* 麦ごはんのほか、そうめん・ひやむぎ・うどんにも合います。

* お好みでみょうが・トマトを加えてもさっぱりといただけます。

* 大きなかたまりの氷を加えていただいてもよいでしょう。 

ニッスイ ーより引用

『冷や汁』で暑い夏を乗り切ろう!

暑い夏を乗り切るために受け継がれてきた伝統食、冷や汁。簡単に栄養補給や体力回復の効果が期待できるだけでなく、発酵食品の味噌で味付けされているので腸内環境維持に役立つ嬉しいメリットもあります。

伝統食でありながら栄養価が高く、昨今の日本人に最適な健康食として再び注目を集めているようです。

お好みで夏野菜や薬味、お米や麺を加えてさっぱり、しっかり栄養補給しましょう。さまざまなアレンジができる冷や汁に、ぜひみなさんもトライしてみてくださいね。


[文・構成/grape編集部]

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出典
ニッスイ公式サイト

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