接点復活剤は代用できる！自宅にある身近なアイテムを５つご紹介

接点復活剤はテレビやリモコン、スマートフォンの充電の際に使用する接続部分などの不調を解消できるアイテムです。

しかし「滅多に使わないから……」と自宅に常備しておらず、いざという時に「テレビが付かない」「コピー機が使用できない」と焦る場面も考えられます。

そこで今回は、接点復活剤として代用できる身近なアイテムを、使い方も含めてご紹介します。使用する際の注意点とあわせて理解すれば、接点復活剤がない場面でも通信機器のエラーの解消に役立つでしょう。

接点復活剤を購入せずに代用アイテムで接続不良の修復をしたい方や、至急通信機器のトラブルを解消したい方は、ぜひ参考にしてください。

接点復活材とは

接点復活剤とは、鉱物油や防錆（ぼうせい）剤・石油系洗剤を含んだ、通信機器の電子部分を洗浄するための薬剤です。電子部分の汚れを取り除くと電気が流れやすくなり、接続不良やエラー解消が期待できます。

また、接点復活剤によって油膜が形成されるため、接点の摩耗対策にも効果的です。具体的にはスイッチやSDカード、コピー機など多数の通信機器に使用でき、日常的な製品管理・防錆に適しています。

接点復活剤を使用する際は以下の点に注意が必要です。

接点復活剤は通信機器の保護や回復に効果的ですが、使用時には各メーカーの注意事項・取扱説明書をしっかり確認したうえで使用しましょう。

接点復活剤の代用が可能なアイテム５選

接点復活剤がない場合でも、家にある身近なアイテムで代用できる可能性があります。代用アイテムがあれば、万が一通信機器のトラブルが起きても対処できるでしょう。

ここでは、接点復活剤に似た効果を発揮できるアイテムを５つご紹介します。

マイクロファイバークロス

　

マイクロファイバークロスは、細かい繊維で構成された汚れを拭き取る布です。吸水・速乾性に優れており、床や窓の拭き掃除などにも対応できます。

クロスには細かい凹凸があるため、水で濡らしたり洗剤を使ったりせずとも、簡単にほこりなどの汚れを拭き取ることができます。特に、電気が通る部分は水に触れると漏電のリスクもあるため、乾いたマイクロファイバークロスを使用しましょう。

また、よりしっかりと汚れを落としたい場合は、無水エタノールを少量含ませて拭く方法もおすすめです。汚れを拭き取る際は優しい力で行い、通信機器を傷付けないように注意しましょう。

無水エタノール

無水エタノールは水をほとんど含まないアルコールです。一般的なアルコールは水を含んでおり金属がさびてしまうリスクがあるため、無水エタノールのほうが通信機器の掃除に適しています。

使用する際は、綿棒やマイクロファイバークロスに馴染ませて拭き取ります。電源を入れる場合は、完全に乾いているかを確認してから使用しましょう。

また、無水エタノールは高い揮発性があり、火災のリスクをともないます。そのため、使用する場合は換気のよい場所を選びましょう。

さらに、樹脂などに付くと溶かしてしまう恐れもあるため、使用箇所には十分な注意が必要です。

パーツクリーナー

パーツクリーナーは、主に金属に付着した汚れや油を落とす洗浄剤です。石油系洗剤やアルコールが含まれており、高い速乾性があるため、急いで接点不良を解消して通信機器を使用したい場合の代用品になり得ます。

ただし、非常に強い洗浄成分を持っており、油も一緒に落とします。接点に付着する油が落ちると、接続に必要な潤滑成分まで落としてしまう恐れがあるため注意が必要です。

また、プラスチックやゴムに付いてしまうと変色・劣化のリスクがあります。使用する際は直接不良部分に塗布するのではなく、綿棒などに少量含ませて軽く拭く程度にしましょう。

防錆潤滑剤

防錆潤滑剤は、金属や鉄のサビを防ぐ潤滑剤です。自転車のチェーンやカギ穴など日常的なアイテムに使用でき、一部メーカーでは接点復活剤の代用品として認めている場合もあります。

ただし、防錆潤滑剤は油分を多く含む傾向があるため、付けすぎると通信機器の故障につながりかねません。

また、シュレッダーなどの製品は本体内部にガスがたまりやすい構造になっているので、防錆潤滑剤のスプレーを直接吹きかけることで、引火や爆発・火災のリスクがあります。

防錆潤滑剤を代用品として使用する場合は、綿棒や布に少量含ませて軽く拭く程度がよいでしょう。

除光液

除光液はマニキュアを落とす際に使用するアイテムです。１００円ショップでも購入できるため、お得な金額で代用品を手に入れられます。

主成分のアセトンには酸化物や汚れを分解する効果があり、少量で電子機器に付いた汚れをしっかり落とします。そのため、綿棒などに少しだけ除光液を付け、汚れを落としたい場所にピンポイントで当てましょう。

軽く拭き取った後、完全に乾燥させたら通信機器を利用できます。アセトンは周りの樹脂や塗装を溶かしてしまうリスクがあるため、使用する際は付けすぎに要注意です。

接点復活剤の代用品を使用する際の注意点

接点復活剤は身近なアイテムでも代用できますが、まったく危険がないわけではありません。

代用品を使用して「製品が故障してしまった…」という結果を避けるためにも、事前に注意点を理解しておくことが重要です。

ここでは、接点復活剤の代用品を使用する際の注意点を３つご紹介します。

代用品は自己責任で使用する

大前提として、代用品を使用して接点復活をさせる場合は自己責任で行いましょう。

というのも、今回紹介したアイテムは接点復活剤とまったく同じ成分が含まれるわけではありません。一部同様の成分や類似成分が含まれているものもありますが、中にはより強い洗浄成分や油分が含まれている代用品もあります。

そのため接点復活剤の代用品の使用は、自分でしっかり責任を持ったうえで判断しましょう。不安な方は、液剤などは使用せずにマイクロファイバークロスで軽く拭く程度がおすすめです。

また、代用ではなく、接点復活剤を使用する際も製品ごとに使用してはいけないパーツなどが異なるため、あわせて注意してください。

代用品を付けすぎない

接点復活剤の代用品は、使用量の注意が必要です。付けすぎは接点部分に不要な成分や残留物を残してしまう恐れがあり、故障の原因になりかねません。

例えば、接点復活剤の代用品としてメーカーが一部推奨しているアイテムでも、多量に使用すると余分な油分が残るため、より多くのほこりや汚れが付着します。

接点復活剤でさえ付けすぎは製品の故障につながりかねないため、使用量には注意が必要です。

接点復活剤および代用品を使用する場合は、接点に直接塗布するのではなくマイクロファイバークロスや綿棒などに少量含ませてから使用しましょう。また残留物を残さないために、使用後は拭き取りや確認が大切です。

対象物によって代用品を使い分ける

接点復活剤の代用品はどのようなアイテムにも対応できるとは限りません。代用品を使い分けなければ、製品が壊れるリスクがあります。

例えば、楽器は溶剤や鉱物油が少しでもプラスチックや樹脂に付くと溶けるリスクがあるため、パーツクリーナーや除光液などは非常に危険です。

代用品の使用が不安な場合は、何も付けずに汚れを落とせるマイクロファイバークロスでそっと拭き取る程度がよいでしょう。また、専用のクリーナーや接点復活剤を購入する方法も１つの手です。

まとめ

接点復活剤は、自宅にあるアイテムや１００円ショップで売っている製品でも一部代用が可能です。そのため、節約しながら「テレビが付きにくい…」などのストレスを解消できる可能性があります。

メーカーによっては代用品としての使用を一部認めている製品もあるため、使用箇所や用途に応じて適切なアイテムを選びましょう。

また、代用品は接点復活剤と同じ成分が含まれているわけではありません。使用箇所によっては、製品の故障やさらなる接点不良につながる恐れがあります。

接点復活剤の代用品は、使っても問題がないかを慎重に判断したうえで使用しましょう。

あわせて、通信機器に万能対応できるアイテムが必要な場合は、ぜひ接点復活剤の購入も検討してみてください。

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[文・構成／grape編集部]