ツルは千年生きるほど長寿なの?種類ごとの寿命や長寿とされる理由を解説
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ツルの寿命は、鳥類の中でも比較的長いといわれています。『ツルは千年、カメは万年』の言葉があるように、ツルは長寿の象徴としても有名です。
本記事では、ツルの寿命を詳しく解説します。野生と飼育下の寿命の違いや、ほかの鳥と比較して寿命が長いとされる理由、縁起物として親しまれる理由などもまとめました。
興味のある人は、ぜひ最後までご覧ください。
ツルの寿命は何年?
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ツルは、長寿のイメージを持つ人も多いでしょう。
本章ではツルの寿命について、野生と飼育下に分けて解説します。
野生のツルの寿命は20~50年
野生のツルは20~50年生きるとされています。寿命の長さは種類によって変わりますが、環境によっては、20年以上生きる個体が多いようです。
野生のツルが20年以上生きるのには、ツルの生態が関係しているのだとか。
エサを探したり睡眠をとったりと多くの時間を水の上で過ごし、天敵であるキツネや野犬に襲われるのを防いでいます。
また、ツルが集団で行動する点も寿命に関係しているようです。群れが寝ている間は何羽かのツルが見張り役となり、危険が迫った際に知らせる役割を果たしています。
飼育下では60年以上生きたツルもいる
飼育管理されたツルは、野生の個体よりも長く生きるケースもあるそうです。
具体例として、アメリカのワシントンにある動物園で飼育されていたソデグロヅルは、61歳まで生きた記録が残っているそう。
野生の鳥が命を落とす原因としては、天敵から襲われる、エサ不足に見舞われる、事故に遭う、ウイルスに感染するなどが挙げられます。
飼育下のツルが長生きしやすいといわれるのは、天敵から狙われる危険性や病気になるリスクなどが減るためであるといえるでしょう。
ツルの種類ごとの寿命
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ツルにはさまざまな種類があり、種類によって寿命が異なります。種類ごとの寿命の目安を表にまとめました。
種類によって寿命にはばらつきがあり、生息する環境や種類ごとの生態によって変わってくるようです。
例えば、ツルの中でも寿命の長いカンムリヅルやホオジロカンムリヅルは、夜間に天敵から身を守るため、木の上で休息をとる習性があります。
また、日本でよく知られるタンチョウは警戒心が強く、危険を察知すると、生息するエリアを変えることも少なくありません。
ツルの寿命がほかの鳥類よりも長い理由
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ツルの寿命は、ほかの鳥類よりも長いといわれています。以下は日本で馴染みのある鳥の平均寿命です。
これらの身近な鳥と比較すると、ツルの寿命は短い種類でも20年、長ければ50年以上生きることから、長寿の部類であると認識されています。
一般的には、大型の動物ほど寿命が長いとされており、鳥類にも当てはまるようです。
例えば、タンチョウと体長の近い『モモイロペリカン』は、飼育下で68年以上生きた記録があります。世界最大の鳥類として知られるダチョウは、40~60年ほど生きるケースも。
ツルが日本国内で見られる鳥の中で大型の部類であることも、寿命の長さに関係しているのかもしれませんね。
『ツルは千年』は寿命を意味する言葉ではない
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『ツルは千年、カメは万年』という言葉がありますが、実際にツルの寿命が千年以上続くことを意味しているわけではありません。
本章では『ツルは千年』の意味について解説します。
中国のいい伝えが由来とされている
『ツルは千年、カメは万年』は、中国から伝わった言葉が由来です。
中国のいい伝えによると、ツルとカメは古くから幸運や長寿の象徴でした。長生きや幸福が長く続くことを願い、古くから親しまれてきた言葉が、日本でも広まったようです。
なお、カメの平均寿命は20~30年ほどであり、こちらも実際に1万年生きるわけではありません。
日本でも縁起物の象徴として用いられている
日本において、ツルは長寿のほかにも『夫婦円満』や『家庭円満』の象徴とされており、縁起物として扱われています。
ツルは一度つがいになると、同じ相手と一生をともに過ごします。パートナーを頻繁に変える鳥類もいるなかで、一途に寄り添うツルの様子から、夫婦円満のイメージが付いたのでしょう。
ツルが縁起物とされている実例に、着物の『鶴亀文(つるかめもん)』があります。
鶴亀文は繁栄や長寿を表す柄である吉祥文様(きっしょうもんよう)の1つであり、夫婦円満な家庭が末永く続くことを願うという意味を込めて、結婚式でよく着られる縁起のよい柄です。
また、ツルが飛ぶ優雅な姿は『おめでたいことが起こる前兆』とされており、花嫁の着る『白無垢』にもツルが描かれることがあります。
さらに、敬老の日の贈り物や、白寿、米寿などのお祝いの品の柄にも選ばれるなど、晴れの日に適した柄として用いられるケースも多いでしょう。
ツルの寿命は20~50年ほどで鳥類の中では比較的長生き
『ツルは千年』といわれますが、実際の寿命は野生でおよそ20~50年です。飼育下では60年以上生きた個体もいることから、鳥類の中でも長生きする部類に入ります。
『ツルは千年』は事実ではありませんが、長寿や夫婦円満などの縁起物として扱われ始めたのは、その生態やツルの寿命がほかの鳥類と比べて長いことが関係しているのかもしれません。
[文・構成/grape編集部]