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漆の木の見分け方とは?種類や特徴、触る際の注意点を解説

By - grape編集部  公開:  更新:

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漆の木の見分け方とは?種類や特徴、触る際の注意点を解説

※写真はイメージ

山に入る人にとって、気を付けなければならないことの1つが『漆かぶれ』です。「漆(うるし)の木はかぶれると聞いたので、見分け方を知りたい」と思う人もいるでしょう。

山歩きをする場合は、漆の葉に触れてしまわないよう、漆の木や葉の特徴を理解しておくと安心です。

本記事では、漆の木の見分け方や種類ごとの特徴を解説します。さらに、漆に触れた場合の対処法も紹介しますので、ぜひご覧ください。

漆の木に触れるとかぶれるおそれがある

漆の木に触れるとかぶれるおそれがある

※写真はイメージ

漆の樹液には『ウルシオール』と呼ばれる成分が含まれており、『漆かぶれ』と呼ばれる皮膚の炎症を引き起こすおそれがあります。

漆かぶれは『アレルギー性接触皮膚炎』の一種であり、かゆみや赤み、水ぶくれなどがみられる場合が多いようです。

漆かぶれの症状の程度には個人差があり、人によってはかぶれの症状が見られないこともあります。

ただし、重症のケースでは2週間程度症状が続く場合もあるため、漆かぶれに気付いたら早めに病院へ行きましょう。

【種類別】漆の木の見分け方

漆の木は、種類ごとにさまざまな特徴があります。ここでは、漆の木を見分けるための特徴を種類ごとに見ていきましょう。

ヤマウルシ

ヤマウルシ

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ヤマウルシは、北海道から九州にかけて広く分布している、漆の中でもポピュラーな種類です。

丸みを帯びた葉が特徴であり、表面には柔らかい毛が生えています。

また、根元に向かうにつれて葉っぱの大きさが小さくなる傾向があることと、ほかの漆と比べて木の背丈が低く、3~8mほどである点も特徴のようです。

ツタウルシ

ツタウルシ

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ツタウルシは、沖縄以外の日本全国に自生しているといわれています。

丸みを帯びた楕円形の葉の形をしており、3枚の葉で構成されているのが特徴です。ウルシ科の中でも強くかぶれるといわれ、被害の出やすい漆としても知られています。

ツタウルシはほかの漆と異なり、自立してのびるのではなく、ほかの木に絡み付きながら成長していく傾向にあるようです。

よく似た植物に『ツタ』があり、判別が難しいために触れてしまう場合も少なくありません。

ハゼノキ

ハゼノキ

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ハゼノキは関東地方南部以西から沖縄にかけて自生する、ウルシ科の植物です。高さは7~10mほどに成長するといいます。

ハゼノキの葉の生え方は『奇数羽状複葉(きすううじょうふくよう)』と呼ばれ、細長い形状の葉が左右対称に生えており、先端に葉が1枚付いているのが特徴です。

また、葉には毛がなくツルツルとしている点が、ほかの漆と異なるといわれています。

ヤマハゼ

ヤマハゼ

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ヤマハゼは、関東地方以西から沖縄にかけて生息しているといわれる漆の一種です。高さ5~8mに成長し、枝先に葉が集まる傾向があります。

ハゼノキと似ていますが、葉はハゼノキよりも艶がなく、しわのある葉脈が見られるようです。

毛が密集して生えている点は、ハゼノキと見分けるポイントでしょう。

ヌルデ

ヌルデ

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日本で見かけるヌルデは、北海道から沖縄にかけて広く分布しています。ウルシ科の植物ですが、ほかの漆と比べてかぶれにくいのだとか。

ヌルデは、背丈が5〜10mほどまで成長するようです。葉の根元部分の形が特徴的であり、翼やヒレのような形状をしているため、見分けやすいでしょう。

ほかのウルシ科の木と違って、ヌルデの葉は鋸歯(きょし)と呼ばれる、葉の縁がのこぎりの歯のようにギザギザしていることも特徴の1つといわれています。

漆の木に触れないためのポイント

漆の木に触れないためのポイント

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漆に触れないようにするには、木の見分け方を理解するだけでなく、接触を避けることが重要です。

ここでは、漆の木や葉に触れないようにするためのポイントを見ていきましょう。

露出の少ない服装で行動する

山に入る際、なるべく肌を露出しない格好を心掛けることで、漆の木や葉に触れてしまうのを防ぎやすくなります。長袖、長ズボン、手袋などを着用しましょう。

また、首元など服で補えない部分にはタオルを巻くなどして、なるべく肌の露出を減らすことが有効です。

羽状複葉の植物は触らないようにする

漆の特徴である『羽状複葉(うじょうふくよう)』の葉には近付かないようにしましょう。

羽状複葉とは、鳥の羽のように、小葉が葉軸の左右に規則的に並んでいるタイプの葉を指します。

しかし山には、漆以外にも羽状複葉の特徴を持った植物が多く自生しているようです。慣れていない場合は見分けが付きにくいため、似た葉は避け、むやみに触らないようにしましょう。

万が一漆の木に触れてしまった場合の対処法

万が一漆の木に触れてしまった場合の対処法

※写真はイメージ

漆に触ってしまった場合、以下のように対処しましょう。

1.漆に触れた部位を石鹸とぬるま湯で洗う。

2.漆に触れた際に着ていた服を脱いで、すべて洗う。

3.発疹や水泡が出ても触らないようにする。

4.かゆい場合は適したローションや軟膏を塗る。

『米国皮膚科学会』では、かゆみの軽減に抗ヒスタミン剤を使うことを推奨していますが、自己判断ではなく医師の指示に従うのが安全です。

漆に触った後や山に入った後に皮膚がかぶれた場合は、早めに医療機関を受診しましょう。

漆の木の見分け方を身につけて安全に山を歩こう

漆の木の特徴を理解すると、安全に山での作業や散策ができるようになります。特に葉の形や木の背丈などを、よく観察しましょう。

山で活動する場合、葉や木をよく見てから触れる、服装を工夫するなどを心掛けることで、漆かぶれを予防できる可能性が高まります。うまく見分けられない場合には、不用意に触らないことも大切です。

万が一漆に触れてしまった場合は、本記事でご紹介した対処法を試し、早めに医療機関を受診してください。

※この記事は、一部米国皮膚科学会のウェブサイトを参照しています。


[文・構成/grape編集部]

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