人工知能時代突入!「GPU」で快進撃のNVIDIAという会社を知ってますか?
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みなさんNVIDIA(エヌビディア)という会社をご存知でしょうか?
1993年にアメリカカリフォルニア州に設立された半導体メーカーなんですが、パソコンのグラフィックがより細密になるに従って必要になってきたグラフィックプロセッサ:GPUの開発を主にしてきた会社です。
そもそもグラフィックの処理が大切なゲーム専用機器、XBOXやPS3などで共同開発が行われるようになり注目を集め、その後どのパソコンメーカーも基本CPUのほかに、グラフィックプロセッサGPUを搭載して、より高性能なグラフィック処理を売りにするようになり、一気に大きくなっていった会社です。ちなみにGPUという言葉はそもそもNVIDIAが作った言葉なんだそうです。
Daniel Chetroni / Shutterstock.com
そんな中、改めていまなぜNVIDIAのGPUが注目されているのかというと、人工知能を動かすためのディープラーニングの計算には、これまでのCPUのような直列処理だけでは1年もかかってしまうようなものが多数ありました。
一方、GPUはグラフィック処理専用に設計されているため、並列処理と言って、同時に何千もの計算をすることに長けています。これを使用してみたところ1年かかる処理が30日くらい完了してしまいました。ここでGPUが改めて注目を集めているというわけです。
つまり人工知能を使ったさまざまな処理をするためには、GPUがなくてはならない存在となり、生みの親である『NVIDIA』が、改めていま注目を集めています。
先日NVIDAが発表した第3四半期の売上高は、前年同期比54%増の20億ドル(約2276億円)となり、一気に株価もうなぎのぼり。
それもそのはず、NVIDIAのGPUが、任天堂の新ゲーム機「ニンテンドースイッチ」に採用され、マイクロソフトのSurface Studioにも搭載、そのほかにも、アマゾンウェブサービスや自動運転で一躍有名なテスラモーターズは、全車にNVIDIAの人工知能エンジンDrive PX 2を使うと発表したそうです。
創業者兼CEOのジェンスン・ファン氏は「GPUを使ったディープラーニングは、コンピュータの次世代をリードするイノベーションを起こした」と言っているそうです。
もともとグラフィック処理のために開発された処理装置が、思わぬところでこれからの時代になくてはならない人工知能の計算処理に使えることがわかってしまったという、ひょうたんからコマみたいな話題のご紹介でした。
[文/土屋夏彦]
土屋夏彦
上智大学理工学部電気電子工学科卒業。 1980年ニッポン放送入社。「三宅裕司のヤングパラダイス」「タモリのオールナイトニッポン」などのディレクターを務める傍ら、「十回クイズ」「恐怖のやっちゃん」「究極の選択」などベストセラーも生み出す。2002年ソニーコミュニケーションネットワーク(現ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社)に転職。コンテンツ担当ジェネラルプロデューサーとして衛星放送 「ソネットチャンネル749」(現アジアドラマチックTV★So-net)で韓国ドラマブームを仕掛け、オンライン育成キャラ「Livly Island」では日本初の女性向けオンラインで100万人突破、2010年以降はエグゼクティブプロデューサー・リサーチャーとして新規事業調査を中心に活動。2015年早期退職を機にフリーランス。記事を寄稿する傍ら、BayFMでITコメンテーターとしても出演中、ラジオに22年、ネットに10年以上、ソーシャルメディア作りに携わるメディアクリエイター。