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14才のプロ棋士・藤井聡太4段が快進撃を続けている話題はみなさんもご存知だと思うんですが、彼の天才的な頭脳は、どのように作られたのだろうかという話題がネットを駆け巡りました。
2002年、愛知県瀬戸市に生まれた藤井少年は、サラリーマンの父、専業主婦の母と、4歳年上の兄という4人家族で、家族誰もが将棋の世界とは無縁な、ごく普通の一家に育ちました。
藤井少年が将棋を始めたのは5歳。そのきっかけは祖母が持ってきた『スタディ将棋』という将棋のコマにそれぞれの動きが書いてあるおもちゃだったそうです。そして、その将棋のパズルを解く頭脳を芽生えさせようとしたのかわかりませんが、お母さんが与えたのが、スイス生まれの木製立体パズル『キュボロ』だったというのです。
出典:Amazon – Cuboro/クボロ(キュボロ)社
『キュボロ』は見たことがある方もいらっしゃると思いますが、溝の付いた積み木のような立方体を組合せて、上からビー玉を落としてどのように下まで落ちていくかを楽しむ、論理的思考を育てるおもちゃ。うまく組合せないと、ちゃんと最後まで玉が落ちていかないので、途中のさまざまなトラップを工夫する必要があります。
安いものでも4〜5千円、組合せが多くなればなるほど高くなって、一番高いセットは5万円近くするものまであります。これが藤井くんの論理回路を強烈に進化させたのではないかという記事が話題になり、先週くらいからネット通販サイトでの『キュボロ』が次々と売り切れになるほどの盛り上がりになっているんです。
『キュボロ』は3歳から10歳くらいまでの子供向けのおもちゃであるものの、大人がやっても相当おもしろいので、次々と大人が自分だけのビー玉の経路を作ってSNSなどに写真や動画をアップしています。
藤井少年が遊んだスタディ将棋もキュボロも、正解という答えがなく、いつまでも考え続けられることがよかったのではないかということなので、我々大人もたまには我を忘れて正解のないパズルに熱中してみるのも良いかもしれません。
Amazon:Cuboro/クボロ(キュボロ)社 クボロ(キュボロ) スタンダード
[文・構成 土屋夏彦/grape編集部]
土屋夏彦
上智大学理工学部電気電子工学科卒業。 1980年ニッポン放送入社。「三宅裕司のヤングパラダイス」「タモリのオールナイトニッポン」などのディレクターを務める傍ら、「十回クイズ」「恐怖のやっちゃん」「究極の選択」などベストセラーも生み出す。2002年ソニーコミュニケーションネットワーク(現ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社)に転職。コンテンツ担当ジェネラルプロデューサーとして衛星放送 「ソネットチャンネル749」(現アジアドラマチックTV★So-net)で韓国ドラマブームを仕掛け、オンライン育成キャラ「Livly Island」では日本初の女性向けオンラインで100万人突破、2010年以降はエグゼクティブプロデューサー・リサーチャーとして新規事業調査を中心に活動。2015年早期退職を機にフリーランス。記事を寄稿する傍ら、BayFMでITコメンテーターとしても出演中、ラジオに22年、ネットに10年以上、ソーシャルメディア作りに携わるメディアクリエイター。