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可愛いからといって、猫が欲しがるままに食べ物を与えてはいけません。
それは、とんだ悲劇を生み出します。
なんでしょうか、このタルのような生き物は?
丸いフォルムはいくら可愛いとはいえ、健康に悪影響を及ぼすのは必至。
肥満体型の猫には、特別プログラムを受けてもらわなくてはなりません。
獣医の手厚いフォロー
獣医師である女性、ブリトニー・バートンさん。彼女は、水陸両方のルームランナー、栄養補助食品、鍼灸など、先進的なペットケアを提供する『癒しの動物病院』に勤めています。
彼女は、保健所にいた肥満体型の猫、スキニーを引き取り、ペットケアの知識と技術を駆使して、ダイエットさせようと決意しました。
そう、先ほどの『タルのような猫』がスキニーです!
スキニーは2012年9月の時点で、体重が約18.6キログラム。一般的な猫の体重が3~5キログラムであることから考えると、4~6倍の体重ということになります。
これでは、満足に動けません…歩いても、数メートルでへたり込んでしまいます。「もっと自由に動ける体にしてあげたい」というブリトニーさんの思いは、スキニーに届くのでしょうか。
スキニーの涙ぐましいエクササイズ光景をご覧ください。
お腹のお肉が邪魔で、まったく友だちに反撃できない、哀れなスキニー…。肉球パンチを浴びるがまま。
スキニーはブリトニーさんの管理の下、以下の4つのトレーニングを繰り返し、動ける体を目指します。
1.陸上ウォーキング
2.腹筋
3.水中ウォーキング
4.ほかの猫と遊ぶ
そしてトレーニングの結果…見事、猫らしい姿を取り戻すことができました!
伸びた皮が胸元に余っているようですが、脂肪が落ちて、健康的な体つきになっています。これなら、友だちとも遊べますね。
いまでは『癒しの動物病院』に来る、ほかの動物たちを指導する先輩に。
「よーし、頑張れ。いい調子だ」「ここまでおいで、君も僕みたいになれる」といっているかのようです。
保健所から引き取られ、健康な体と、自分の居場所や役割を手に入れたスキニー。
「食べ物を与えることだけが、人の愛情表現ではない」ことを、身をもって私たちに教えてくれました。
彼はこれから、ほかの誰かに『健康でいられることの幸せ』と『健康を気遣ってくれる人がそばにいる幸せ』を伝えていくことでしょう。
ブリトニーさんのインタビューも、ぜひご覧ください。スキニーが彼女に懐いている様子がうかがえます。
[文・構成/grape編集部]