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全国進出?『資さんうどん』を心から愛する地元ラジオDJからのメッセージ

By - TOGGY  公開:  更新:

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ボンジョルノ!実はラーメンよりうどんを食べる機会が多い福岡のラジオDJ TOGGYです。

福岡県・北九州市民のソウルフード『資(すけ)さんうどん』が、九州各地に加え「全国や世界に進出?!」というニュースが流れました(※このニュースは、後に公式の発表ではなかったことが分かっています)。

東京都の投資ファンド『ユニゾン・キャピタル』が、3月30日、北九州市に本社を置く『資さんうどん』の運営会社を買収。

ユニゾン・キャピタルは、これまで回転ずしチェーン『スシロー』などの企業再生に関わった実績があり「培ったノウハウを生かし、資さんうどんの出店戦略を練っていく」と。

資さんうどんは、今から42年前、創業者の大西章資(しょうじ)さんが、たまたま知り合いから引き継いだ1軒のお店がきっかけでした。そう!章資の「資」をとって『資さん』。

最初は「味がまずくて、こんなもんじゃうどん屋として成り立っていかない」ということで味の研究が始まります。

ようやく完成したのは「サバ節」からとる、ちょっと濃いスープに、少し硬めの麺をあわせた『うどん』。

北九州市戸畑区から始まり、現在福岡県内を中心に39店舗を構える通称『資さん』。

地元では「スケる?」「スケった」「スケりたい」などの活用形も使われるくらい。僕も子どものころから食べていました。学生時代は原付バイクに乗って、試験勉強の合間の夜中に腹ごしらえ。

夜中に活躍していたのは、近所のパートのおばちゃんたち。我々にとってはソウルフードというよりはお袋・お婆ちゃんの味です。

定番の『ごぼ天』や『肉うどん』を始めとする豊富なメニューに、1年を通して味わえる『おでん』も人気。

僕が外せないのは、『ジャンボいなり』と持ち帰りの『ぼた餅(おはぎ)』。ぼた餅は小倉の屋台からヒントを得て導入したそうです。丼物も秀逸!小倉名物『焼きうどん』も年中食べられる。

2015年の7月に73歳で亡くなった創業者の大西章資さんは、戸畑育ちの僕TOGGYも尊敬する地元の名士。

母校の県立戸畑高校に、「強い勉学意欲を持ちながらも厳しい経済状況下にある本校現役生徒や大学等へ進学した生徒さんを支援したい」との思いから総額2億円の基金提供を申し入れ、返済不要の奨学金などに充てられています。

「経済的な理由で進学をあきらめたり、中途で退学せざるを得ないといった生徒の苦悩の状況は、自分の経験からよく分かるので何とか意思貫徹させてあげたい」との思いから申し出されたそうです。

またユネスコ無形文化遺産に登録された『戸畑祇園大山笠』にも並々ならぬ思い入れと寄付をされたかたなのです。

この『北九』スタイルが、これから全国、そして世界のスタンダードになるかもしれません。え?

このニュースはSNSでも拡散され、ネットでは「東京でも食べられるかも?」とか「北九州だけではもったいない」とかひと通り盛り上がっちゃいましたが、ユニゾン・キャピタルサイドは今後について「『資さんうどん』は北九州のソウルフードである点が強み。九州全体に出店を拡大する点は事実だが、その後の計画は未定」とのこと。

すでに下関には店舗が存在しているので、本州進出は果たしている訳です。

ちなみに、大分県には『大資(だいすけ)うどん』が存在します。大分の資さんで『大資』。東京に作るならば『東資(とうすけ)うどん』になるのか?

大阪なら『大資(だいすけ)』?大分と被るから『阪資(はんすけ)』か。

疑問ばかりが残る今回の『資さん騒動』。

僕の中では、深夜に腹ペコで来店する孫ほどの年齢の客に、子育てを終えたおばちゃんたちが時には厳しく、愛情たっぷりの一杯を提供していた『資さんうどん』。

スープと麺が同じならいいってもんじゃないのよ。そんなに「スケりたい」のなら、九州に帰っておいで!


[文・構成 TOGGY]

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福岡の茶人・DJ TOGGY(トギー)

波瀾万丈の人生経験・元ミュージシャンの感性・モテ声トークを武器に様々なメディアでLifeStyleを発信し続ける「イタリア系九州男児」福岡市内の山中にサロン・スタジオ・茶室を建築し専ら草むしりの日々。
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