息子をいじめている少年と買い物に行った父親　その理由に称賛の声

もし我が子が学校でいじめに遭っていることを知ったら、保護者である大人はどのような対応をするべきなのか…それはいつの時代も難しい問題です。

アメリカ・テキサス州に住むオーブリーさんは、息子のジョーダンくんから学校でいじめられていることを打ち明けられました。

オーブリーさんは学校にそのことを相談しますが、状況は変わらなかったといいます。

彼はジョーダンくんに、いじめる少年に対して落ち着いた態度でいるようにアドバイスします。しかし、息子の携帯電話が盗まれたと聞いて、さすがにもう黙っていることはできないと判断。

放課後に自らが、いじめる少年と直接会って話をすることにしたのです。

息子をいじめる少年の事情を知った父親は

オーブリーさんはタマリオンくんという名前のその少年に「なぜジョーダンくんをいじめるのか」と質問。すると予想外の答えが返ってきます。

実はタマリオンくん自身もいじめに遭っていたのです。理由は彼がいつも汚れた服や靴を身に着けているから。

再びオーブリーさんが「どうしてきれいな服を着ていないんだい？」と聞くと、彼の家族がホームレスだということが分かったのです。

事情を知り、なぜ彼がジョーダンくんをいじめるのか理解できたというオーブリーさんは、そのままタマリオンくんを連れてショッピングに出かけます。そして彼に新しい服を買ってあげたのです。

買い物の後は彼に自尊心や正直さ、モラルや自信を持つことの大切さや、問題を抱えた若者が立派な青年になるために必要なことなどについて話をしたといいます。

その後２人はオーブリーさんの自宅に戻り、今度はジョーダンくんを含む３人でいじめについて話し合いをすることに。

するとその時点でタマリオンくんはオーブリーさんに心を開いており、いままでのいじめっ子ではなくなっていました。

少し経つとジョーダンくんとタマリオンくんは、仲よくビデオゲームを始めたのだそう。

この瞬間から２人は友達になったのです。

オーブリーさんはこの出来事についてInstagramやTwitterに投稿。父親としての彼の対応の素晴らしさが多くの人たちから称賛されています。

ジョーダンくんのいじめ問題を解決したのはオーブリーさんですが、そんな彼は今回のことで息子を誇りに思っているといいます。

またオーブリーさんはタマリオンくんと会った翌日、彼と彼の家族を支援するために寄付金サイト『gofundme』でキャンペーンを立ち上げました。

すると立ち上げからなんと８日間で目標金額七千ドルを超える二万七千ドル（約３０２万円）以上が集まったのです。

いじめはいかなる理由があってもするべきではありません。しかし、いじめの当事者にどんな事情があるのかは傍からは分からない場合もあるでしょう。

勇気を出して父親に打ち明けたジョーダンくん。また状況だけを見ていじめた子を責めるのではなく、ベストな方法で解決を試みたオーブリーさんの対応は、いじめ問題に直面している人たちに何らかのヒントを与えてくれるかもしれません。

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[文・構成／grape編集部]