『リアル脱出ゲーム』に初参加！　「知っておくべきこと」や注意点は？

ある空間に閉じ込められた参加者が、パズルや暗号などの謎を解きながら脱出を目指す体験型ゲームイベント『リアル脱出ゲーム』。非日常が味わえるエンターテイメントの１つとして、近年人気が高まっています。

次のような理由から、リアル脱出ゲームに興味を持っている人も多いことでしょう。

しかし、初めての参加は不安なことばかり。「リアル脱出ゲームとは、具体的にはどのようなゲームなのか」「どのような準備をしたらいいのか」など数多くの疑問を抱いているかもしれません。

初参加でもしっかりと楽しめるよう、リアル脱出ゲームについて詳しくご紹介します。

リアル脱出ゲームの種類

イベントの企画・運営を手がけるSCRAPが全国で行っているリアル脱出ゲームは、遊園地や水族館などで短期開催されるほか、専用の施設で常時公演されています。

ひとくちにリアル脱出ゲームといっても、タイプはさまざま。まずは、「自分はどのリアル脱出ゲームに参加したいのか」をチェックしましょう。

アジト型

部屋から実際に脱出する爽快さを味わいたいなら、『アジトオブスクラップ』タイプ（通称：アジト型）がおすすめ。アジト型は、このようなリアル脱出ゲームです。

部屋のあらゆる場所に謎が隠されているため、室内の物であれば何でも触って動かすことができます。

制限時間が迫った時の緊張感は限りなく本物！

ヒミツキチ型

アジト型とは違い『ヒミツキチオブスクラップ』タイプ（通称：ヒミツキチ型）は、謎を解き終わっても実際には部屋から抜け出せません。

大部屋に複数のチームが集まり、それぞれテーブルに着いて謎を解いていきます。

多くの場合、公演の冒頭で謎解きをうながすストーリー映像が流れてからゲームがスタート！

テーブルの上に用意された道具を使って謎を解き、ストーリーの『本当のエンディング』までたどり着くのを目指します。

公演の最後には、すべての謎を解明したチームをスタッフと参加者全員で祝福。難易度が高いため、多くのチームが最終問題をクリアできません。

しかし、「イスに座って多くの謎に取り組みたい」「ほかのチームと競い合いたい」という人には向いているタイプだといえるでしょう。

ヒミツキチ型には、いままで『シン・ゴジラ』や『大逆転裁判』などとコラボしたリアル脱出ゲームが登場。特に、『シン・ゴジラ』のリアル脱出ゲームは、映画をうまく取り入れている点が高評価を得ました。

スタジアム型

東京ドームや幕張メッセなどのスタジアム内で行われる、大規模のリアル脱出ゲームは、通称『スタジアム型』と呼ばれています。タイムリミットがないタイプもあり、その場合はアジト型やヒミツキチ型より長時間謎解きを楽しむことができます。

２０１８年８月１１日から幕張メッセで開催された『リアル脱出ゲーム×ドラゴンクエスト「大魔王ゾーマからの脱出」』に挑戦したgrapeチームは、クリアまで４時間半かかりました。

どれほどの規模だったのかは、こちらの動画を見るとよく分かります。

広大なスタジアム内を歩き回るため、ほぼ座ったままのヒミツキチ型より身体を使います。

ほかのタイプ・フィールド型

厳密にはSCRAPの『リアル脱出ゲーム』からは外れますが、屋外を歩きながら謎解きをする『リアル捜査ゲーム』タイプ（通称：フィールド型）もあります。

実際に街を歩きながら情報を集めていくため、いままで知らなかった街を知るキッカケになることも。

ゲームの内容によっては、「足を使って謎を解く探偵」の気分を味わえますよ！

２０１８年８月３０日から１２月３１日まで公演された、『ドラゴンボール超（スーパー）』とコラボしたイベント『地球人消滅からの超脱出』もフィールド型。「悪の帝王・フリーザによる地球消滅計画を阻止するべく、集めると願いが叶うドラゴンボールを弱体化された悟空の代わりに探す」というストーリーでした。

自分自身のスマホやタブレット端末が、ドラゴンボールを探す『ドラゴンレーダー』になるのが「面白い」と大ヒット！

謎や暗号を解き明かしながら街に散らばったドラゴンボールを集めていくのは、ドラゴンボールファンにとって心おどる体験だったことでしょう。

リアル脱出ゲームをスタートする前に

リアル脱出ゲームを楽しむためには、準備も大切。

参加するゲームによっては、会場に向かう前に以下の準備をしたほうがいいでしょう。

会場によってはコインロッカーを用意しているところもありますが、設置されている数が足りないことも。

ヒミツキチ型の場合、手持ちの荷物はイスやテーブルの下にしまいます。あまり荷物が多いと、隙間に納まらず邪魔になってしまうかもしれません。そのため、近隣のコインロッカーに事前に預けてくるか、荷物を減らしていきましょう。

また、ゲームによっては、謎解きにスマホを使用することがあります。

筆記用具を含め、リアル脱出ゲームに必要な道具はこちらの写真のように会場側が用意してくれることがほとんど。

ですが、ヒントを見るためにLINEを使ったり、別室で謎解きに必要なヒントを撮影したりするのにスマホを使うこともあるため、データの容量を空けて充電をしっかりとしていきましょう。

そして、スタジアム型や街を歩き回るタイプのゲームに参加する人は、動きやすい服装と履きなれた靴で行くのが鉄則！

リアル脱出ゲームの開催地が屋外の場合には、濡れないように雨具の用意もしていきましょう。

リアル脱出ゲームの会場に着いてからすること

会場に着いてからは、次のことを忘れずに行ってください。

ヒミツキチ型では、開演前に読んでもいい資料がテーブルに置かれていることがよくあります。

資料に書かれている人名や物の名前、細かな条件や強調されている言葉などをチェックし、引っかかるいい回しも覚えておきましょう。

また、資料に何か模様やマークが描かれていれば、それも覚えておくに越したことはありません。どれも、後に謎解きに関わってくる可能性があります。

そして、会場内を見回してどこに何があるのかをゲームスタート前に把握しておきましょう。

タイムリミットがあるリアル脱出ゲームの場合、時間のロスはしたくないものです。スムーズに動けるよう、回答を提出する場所などに目星を付け、そこまでたどり着くルートを頭の中に入れておきましょう。

ゲームに必要な人数を合わせれば全員顔見知りのチームになりますが、時には初対面の人と一緒のチームになることも。打ち解けないまま謎解きをするのは困難なため、挨拶をして互いの緊張を溶かしましょう。

チーム内にリアル脱出ゲームの経験者がいれば、司令塔役をしてもらうのもあり。時間に追われながら謎解きをすると、多くの人が混乱してしまいます。チーム全体をまとめあげる人がいれば、無駄がなくなりクリアヘグッと近付けることでしょう。

ゲームが始まってからも役割分担は大切。ヒントを集める人、次の問題に進む人などに分かれ、作業を同時に進めていくことを意識してください。

リアル脱出ゲームの練習問題

参加前に、多くの人がそんな不安を覚えます。リアル脱出ゲームを楽しむために、家で謎を解く練習をしていくといいかもしれません。

スモール出版からは、SCRAPの名作公演を紙で楽しめる『リアル脱出ゲーム 公式過去問題集』が発売されています。

また、SCRAPは現在公演中のものや、過去の公演の練習問題にWebサイトで挑戦することができます。過去の練習問題の抽選プレゼントなどには応募できませんが、どのような謎が出題されるのか傾向が分かります。

２０１３年から毎年開催されている、大人気アニメ『名探偵コナン』とコラボしたリアル脱出ゲームは人気が高いシリーズ。

２０１８年に公演された『公安最終試験(プロジェクト・ゼロ)からの脱出』は、劇場版『名探偵コナン ゼロの執行人』の登場人物・安室透が登場することもあり、多くのファンが挑戦しました。

『名探偵コナン』とコラボしたリアル脱出ゲームは、ほかに『摩天楼からの脱出』『オリエント急行からの脱出』『奇術城からの脱出』『黒き暗殺者からの脱出』『ロンドン警視庁からの脱出』『チョコレート殺人事件』など６作品。

「こんなに前から公演していたのか」「本当は参加したかったのに逃した」という人も少なくないでしょう。

過去に公演された『名探偵コナン』公演の練習問題も、まだ挑戦が可能。『名探偵コナン』の謎に触れたい人におすすめです。

２０１９年４月１２日には、劇場版『名探偵コナン 紺青の拳(フィスト)』が公開。もしかしたら、新作のリアル脱出ゲームでまたコラボをするかもしれませんね。

手軽に挑戦できるので、『名探偵コナン』ファン以外の人も、自分がどれだけ解けるのかをぜひ試してみてください。

リアル脱出ゲームの新施設に行きたすぎる！