戦時中、祖父に起こった『奇跡』 ある女性のエピソードに考えさせられる
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1934~1945年の第二次世界大戦によって、世界各地で多くの人が命を落としました。
終戦からおよそ74年が経った現在、世界を巻き込むような大規模の戦争は起きていません。しかし、この平和な日々がいつ終わりを告げてもおかしくはないでしょう。
世界情勢は常に揺れ動いているため、何かがきっかけで再び大きな戦争が起こる可能性はゼロではありません。
戦時中、祖父の命を守った『タバコケース』
2019年8月5日、mugi(@mugi80190880)さんは祖父の遺品をTwitterに投稿。つづられたエピソードに、反響が上がっています。
投稿された遺品は、祖父が若いころに使っていたタバコケースです。鉄でできているにも関わらず、ケースには小さな穴が開いています。
いまからおよそ74年前、陸軍に従属していた投稿者さんの祖父は、最前線で戦っていました。
ある日、激しい銃撃戦の中にいた祖父は、胸元に強い衝撃を受けます。そう、敵に撃たれてしまったのです。
「ああ、死んだな」
衝撃を受けた瞬間、そう思ったという祖父。しかし、地面に倒れた後も生きていることに気付きます。
撃たれた左胸のポケットに入ってたのは、鉄のタバコケース。片側は弾が貫通していたものの、ケースによって玉の勢いが弱まったのか、弾が祖父の身体に届くことはありませんでした。
終戦後、家に帰ってきた祖父は祖母と結婚。そして翌年の8月6日、投稿者さんの父親が生まれたといいます。
祖父の命が無事だったことによって父親が生まれ、投稿者さんやそのお子さんが存在しています。このタバコケースによって、未来は大きく変わったのです。
投稿者さんは祖父のタバコケースを再び目にして、このように思ったといいます。
このわずか1㎜の薄い鉄板、これがなければ、いま私たちはここに存在しない。
つないでくれた命、つなげなかった命…日本が戦争をしていたことを知らない世代が増えていく中、いまは亡き祖父のタバコケースを見るたび「あぁ…どうかこの子どもたちの生きる未来も平和でありますように」と願わずにはいられない。
年月が進むにつれ、戦争を体験した人は徐々に少なくなっていきます。
『戦争を知らない世代』の私たちは、経験者が語った戦争の恐ろしさを忘れずにいたいと考えさせられます。
[文・構成/grape編集部]