90人の宿泊客に1人で対応 洪水で孤立したホテルで奮闘した若きホテルマン
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道路標識、縦読みすると… 1枚に「これは気付かなかった」「面白い看板」目的地の方向や距離、道路上の警戒情報などを視覚的に伝える、道路標識。普段から車を運転する人であれば、頻繁に目にするでしょう。なおき(@528_frs)さんがXに公開した道路標識の1枚に、5万件を超える『いいね』が寄せられています。
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2019年9月17日、トロピカルストーム『イメルダ』がアメリカ・テキサス州東部に上陸しました。イメルダは記録的な大雨を降らし、各地で洪水が発生。多くの人が避難を余儀なくされました。
テキサス州ボーモントにあるホテル『ホームウッド・スイーツ』では周辺の道路が冠水して通行止めになり、宿泊客はホテルから出ることができません。
海外メディア『CNN』によると、その時ホテルには約90人の宿泊客がいたといいます。そしてそのすべてのゲストに、1人で対応したホテルマンがいたというのです。
それは『ホームウッド・スイーツ』で働く21歳の大学生、サッチェル・スミスさん。
ほかの従業員が道路の冠水によって出勤できなくなったため、サッチェルさんが32時間もの間、ホテル内のすべての業務をたった1人でこなしたのです。
洪水で孤立したホテルで1人のホテルマンが奮闘
宿泊客の1人だったアンジェラ・チャンドラーさんはその日のことをFacebookに投稿しました。
サッチェルさんはかかってくるたくさんの電話に冷静に対応し、ゲストたちに温かい紅茶やコーヒーをサービス。さらに朝食の準備も行いました。
するとそれを見た宿泊客たちがサッチェルさんを手伝い始めたのだとか。お皿を洗ったり、朝食の卵を出している男性客や、テーブルを拭いている女性客もいたといいます。
また全身びしょ濡れになりながら、道路で立ち往生していたトラック運転手に飲み水を届けに行った男性客もいたということです。
そんな予期せぬ状況の中で、アンジェラさんは乾いた靴を履いて温かい紅茶と朝食を摂れることに感謝したといいます。
『CNN』によると、サッチェルさんは普段はフロントデスクの業務を担当しているのだそう。しかしこの時は、キッチンで料理を作り、客室のメンテナンスをし、ルームサービスにも応えるなどあらゆる未経験の仕事をこなしたといいます。
特に「得意じゃない」という料理に関しては、何人かの宿泊客が朝食や夕食作りを手伝ってくれたのだとか。こうして完成したチキンのパスタやガーリックブレッドは「驚くほどおいしかった」ということです。
そんなサッチェルさんに対して称賛の声が寄せられる中、彼は「ゲストのみなさんが手伝ってくれたおかげです」と謙虚に答えています。素晴らしい人柄が表れていますね。
本来なら8時間の予定だった勤務時間を大幅に延長し、宿泊客のために笑顔で対応し続けたサッチェルさん。
緊急時というのはその人の資質が表れるもの。彼はまさにホテルマンの鑑といえるでしょう!
[文・構成/grape編集部]