95歳の女性 詐欺にお金をだまし取られた後の出来事に、歓喜
公開: 更新:
道路標識、縦読みすると… 1枚に「これは気付かなかった」「面白い看板」目的地の方向や距離、道路上の警戒情報などを視覚的に伝える、道路標識。普段から車を運転する人であれば、頻繁に目にするでしょう。なおき(@528_frs)さんがXに公開した道路標識の1枚に、5万件を超える『いいね』が寄せられています。
北海道のコンビニ 駐車場で撮影した1枚に「怖すぎるだろ…」「五度見したわ」北海道で男性が撮影した1枚。写った光景に道民以外が「ウソだろ…」
2019年夏、アメリカ・メーン州で一人暮らしをしている95歳のバーバラ・ヒンクリーさんは、見知らぬ男性から思いがけない朗報を受け取りました。
「おめでとうございます!懸賞で250万ドル(約2億7千万円)とベンツの車が当たりました!」
しかしその後、彼女の銀行口座から老後資金として貯めていた1万6千ドル(約174万円)が引き出されていたことが判明。さらに彼女が受け取った賞金の小切手は偽物でした。
バーバラさんは詐欺の被害に遭ってしまったのです。
詐欺に遭ったおばあさんを「スパゲッティで助けよう」
海外メディア『BANGOR DAILY NEWS』によると、この出来事を知って心を痛めたメーン州の元知事、ジョン・バルダッチさんはあるアイディアを思いつきます。
そこでバルダッチ元知事はバーバラさんのために寄付金集めのスパゲッティディナーを開催することを決定。Facebookやメディアを通じて住民に参加を呼びかけました。
実はバルダッチ元知事の家族は以前、イタリアンレストランを経営していたのだそう。そこで彼はイベントで自らがキッチンに立ち、家族と一緒に自家製のパスタソースを作ってお客さんたちにふるまうことにしたのです。
そして迎えたイベント当日。たくさんの人たちがバーバラさんのサポートと元州知事が腕を振るったおいしいスパゲッティを食べるためにやってきました。
メーン州のジャネット・ミルズ知事やネッド・クラクストン上院議員も応援に駆け付け、エプロン姿でバルダッチ元知事と一緒にスパゲッティを取り分けていました。
ミルズ州知事に肩を抱かれたバーバラさんも嬉しそうな笑顔を見せています。
ディナーにはなんと400人以上の人たちが訪れたのだそう。
用意していた27㎏のスパゲッティと64リットルのソースはどんどん来場客のお腹の中に消えていきました。
ディナーの参加費は1人5ドルでしたが、それ以上の金額を寄付する人も多く、最終的にバーバラさんの被害額を超える1万8千ドル(約196万円)が集まったということです。
海外メディア『GOODNEWS NETWORK』によると、バーバラさんは寄付してくれた人たちに感謝をするとともに、「自分の被害について公表したことでほかの人たちが同じような目に遭わないように注意喚起できてよかった」と話していたそうです。
また今後は「家族に相談することなく、貯金には絶対に手を付けないことに決めた」とのこと。
残念なことに日本でもあらゆる手口で金銭をだまし取ろうとする詐欺の報告が後を絶ちません。
特に詐欺の標的になりやすい高齢者は家族や地域の人たちが協力して、被害に遭わないように気を付けることが大切ですね。
[文・構成/grape編集部]