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コロナ報道で目に飛び込んで来るようになった漢字とカタカナ

By - 押阪 忍  公開:  更新:

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こんにちは、フリーアナウンサーの押阪忍です。

ご縁を頂きまして、『美しいことば』『残しておきたい日本語』をテーマに、連載をしております。宜しければ、シニアアナウンサーの『独言』にお付き合いください。

コロナ報道の漢字とカタカナ

新型コロナウイルスが、社会経済活動や日常生活を脅かし、世界の感染者も減るどころか増え続け、各国の感染者数や死亡者数が毎日報道されています。

テレビやラジオでは、アナウンサーの音声でその報道を耳目にするので余り気になりませんが、新聞や週刊誌などでは、漢字やカタカナの文字数によって、かなり紙面の表情が違って見えます。

新型コロナウイルスが主役になってから、それは当然のことなのでしょうが、漢字やカタカナの文字が、先ず目に飛び込んで来るのです。

志村けんさんや岡江久美子さんが亡くなられてから『感染』という文字が俄然増えました。新聞、雑誌のみならず、メールやツイートの漢字にもその影響が見られます。

※ 写真はイメージ

思いつくままに、それらの『漢字』を拾ってみますと、中国、武漢、新型肺炎、感染、病院、入院、免疫、不安、心配、恐怖、蔓延、逼迫、看護、医療従事者、三密、倒産、閉店、厚生労働省、西村経済再生大臣、小池東京都知事… 毎日目にしない日はありません。

一方、カタカナですが、ウイルス、マスク、パンデミック、ロックダウン、アラート、カラオケ、クラスター、キャンセル、ソーシャルディスタンス、フェイスシールド、オンライン、テレワーク、リモート、ワクチン、それに、アメリカ、ブラジル、ロシア、インド、南アフリカなど感染者の多い国です。

※ 写真はイメージ

毎日の報道紙面のみならず、日頃のメールやツイートにも恐怖、心配、不安などの目が疲れ 肩の凝る漢字やカタカナが減少し、新型コロナウイルスが現れなかった頃の穏やかな表現に早く戻って欲しいと、老アナウンサーは願っております。

<2020年9月>

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フリーアナウンサー 押阪 忍

1958年に現テレビ朝日へ第一期生として入社。東京オリンピックでは、金メダルの女子バレーボール、東洋の魔女の実況を担当。1965年には民放TV初のフリーアナウンサーとなる。以降TVやラジオで活躍し、皇太子殿下のご成婚祝賀式典、東京都庁落成式典等の総合司会も行う。2020年現在、アナウンサー生活62年。
日本に数多くある美しい言葉。それを若者に伝え、しっかりとした『ことば』を使える若者を育てていきたいと思っています。

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