白鳥のヒナが生まれて間もなく、母鳥が天国へ すると残された父鳥が…
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grape [グレイプ]
2021年5月、アメリカのマサチューセッツ州ボストンにある公園内の池で、野生の白鳥のヒナが誕生しました。
公園関係者のエマ・フィーニーさんによると、4月頃に白鳥のつがいが巣を作っていて、その後にメスの白鳥が卵を温めている様子が見られたのだそう。
人々はヒナがかえるのを今か今かと待ちわびながら、白鳥のカップルをそっと見守っていたのです。
こうして誕生したヒナたちは一躍、公園の人気者に。
かわいらしいヒナたちをひと目見ようと、多くの人たちが公園にやってくるようになりました。
母鳥が突然天国へ。すると父鳥は…
しかし悲劇は突然訪れます。ヒナが誕生してからわずか1週間後に、母鳥が死んでしまったのです。
ウェブメディア『The Dodo』によると、白鳥のつがいはヒナが生まれると協力して子育てをするのだそう。
特に最初の数週間は交代でエサを与え、ヒナを守って温め続けるといいます。
公園の関係者たちは、一緒に子育てをするはずの母鳥がいなくなった後の父鳥のことを、とても心配していました。
その数日後、公園を訪れていた写真家のマシュー・レイフマンさんは、目の前に飛び込んできた光景に思わずシャッターを切ります。
白鳥の父親が、ヒナたちを背中に乗せて池を泳いでいたのです。
ヒナたちが落ちないように、羽を持ち上げてヒナを包み込むようにしている父鳥。
エマさんは「この姿を見れば、父鳥が素晴らしい父親だということが分かります。親子は困難を乗り越えてきて、とても強く見えます」と語っています。
突然パートナーを失い、オスの白鳥はどんなに悲しかったことでしょう。
それでもヒナたちが頼りにできるのは父親だけ。悲しんでいる時間などありません。
メスの白鳥の亡き後、シングルファーザーとして子育てに奮闘するオスの白鳥。
強く優しいお父さんの愛情を受けて、きっとヒナたちは立派に成長することでしょう。
[文・構成/grape編集部]