「赤ちゃんの泣き声が聞こえる」と精神科を受診した高齢女性 真相に「涙が出た」「ハッとする」 By - grape編集部 公開:2022-04-17 更新:2022-04-17 おばあちゃん医者病院 Share Post LINE はてな コメント ※写真はイメージ 世間では昔から、科学では証明できない不可解な出来事が、多数報告されています。 存在しないはずのものが見えたり、どこからか謎の声や音が聞こえてきたり…といった話は、怪談の定番といえるでしょう。 また、そうった現象は医学的に見ると、精神的な病気による幻覚や幻聴が原因と判断される場合もあります。 精神科を受診した、おばあさんの『幻聴』 いちは(@BookloverMD)さんがTwitterに投稿したのは、精神科医になりたてだった頃のエピソード。 当時、いちはさんは家族に連れられて病院を受診した、90歳過ぎのおばあさんに出会ったといいます。 「赤ちゃんの泣き声が聞こえるの」 真剣な様子で、そう訴えるおばあさん。いうまでもなく、女性の周囲に赤ちゃんは存在していません。 話を聞くと、おばあさんは数十年前に、生まれたばかりの赤ちゃんを亡くしていたといいます。家族もその話を知らず、驚いていたのだとか。 おばあさんの話を聞き、優しく「赤ちゃん、さびしいんですかねぇ」とつぶやいた、いちはさん。 その言葉を聞いて、おばあさんと家族は涙を流しました。それ以降、おばあさんだけに聞こえていた『赤ちゃんの泣き声』は止まったそうです。 ※写真はイメージ きっと女性は長い間、1人で心の中に罪悪感や悲しさを封じ込めていたのでしょう。その感情を家族に打ち明け、想いを共有することで、やっと救われたのかもしれません。 いちはさんは、「患者さんの訴えを『幻聴』という用語に置き換えることなく、『赤ちゃんの魂』として解釈したことが、彼女にとってはよかったのではないか」と思ったといいます。 ※守秘義務の観点から、個人が特定されないようエピソードの一部にフェイクを交えています。 90歳すぎの女性が「赤ちゃんの泣き声が聞こえる」と家族に連れられ受診。詳しく聞くと、何十年も前、生まれてすぐの赤ちゃんを亡くされていた。家族も知らない過去だった。「赤ちゃん、寂しいんですかねぇ」そう呟くと、女性は涙を流された。同席した家族も涙。以後、泣き声は止まったらしい。— 🍀いちは🍀 (@BookloverMD) April 16, 2022 誰しも、他人に打ち明けることができず、心の中に溜め込んでいる想いがあるはず。 そういった想いは意識していなくても、時々ふとした瞬間に思い出してしまったり、悪夢に出てきたりしてしまうものです。 おばあさんは自分にしか聞こえない『赤ちゃんの声』を、その経緯を知らない人たちから『幻聴』として否定されてきたのかもしれません。 だからこそ、その原因となった出来事をほかの人に打ち明け、事実と受け止めてもらうことで、過去から開放されたのではないでしょうか。 いちはさんの投稿は拡散され、多くの人がその内容に考えさせられたようです。 ・おばあさん、嬉しかったんだろうな。想いを想像したら涙が出た。 ・幻覚や幻聴に限らず、高齢者の徘徊も本人には理由のある行動なのだと思う。 ・ハッとした。心の治療に必要なのは共感なのかもしれない。 医学が発展した現代では、いろいろな病気の治療で薬が用いられます。 しかし、時には言葉が何よりも効果のある薬となり、患者の心を癒してくれることもあるようです。 次のページ投稿全文はこちら 1 2 出典 @BookloverMD Share Post LINE はてな コメント
世間では昔から、科学では証明できない不可解な出来事が、多数報告されています。
存在しないはずのものが見えたり、どこからか謎の声や音が聞こえてきたり…といった話は、怪談の定番といえるでしょう。
また、そうった現象は医学的に見ると、精神的な病気による幻覚や幻聴が原因と判断される場合もあります。
精神科を受診した、おばあさんの『幻聴』
いちは(@BookloverMD)さんがTwitterに投稿したのは、精神科医になりたてだった頃のエピソード。
当時、いちはさんは家族に連れられて病院を受診した、90歳過ぎのおばあさんに出会ったといいます。
「赤ちゃんの泣き声が聞こえるの」
真剣な様子で、そう訴えるおばあさん。いうまでもなく、女性の周囲に赤ちゃんは存在していません。
話を聞くと、おばあさんは数十年前に、生まれたばかりの赤ちゃんを亡くしていたといいます。家族もその話を知らず、驚いていたのだとか。
おばあさんの話を聞き、優しく「赤ちゃん、さびしいんですかねぇ」とつぶやいた、いちはさん。
その言葉を聞いて、おばあさんと家族は涙を流しました。それ以降、おばあさんだけに聞こえていた『赤ちゃんの泣き声』は止まったそうです。
※写真はイメージ
きっと女性は長い間、1人で心の中に罪悪感や悲しさを封じ込めていたのでしょう。その感情を家族に打ち明け、想いを共有することで、やっと救われたのかもしれません。
いちはさんは、「患者さんの訴えを『幻聴』という用語に置き換えることなく、『赤ちゃんの魂』として解釈したことが、彼女にとってはよかったのではないか」と思ったといいます。
※守秘義務の観点から、個人が特定されないようエピソードの一部にフェイクを交えています。
誰しも、他人に打ち明けることができず、心の中に溜め込んでいる想いがあるはず。
そういった想いは意識していなくても、時々ふとした瞬間に思い出してしまったり、悪夢に出てきたりしてしまうものです。
おばあさんは自分にしか聞こえない『赤ちゃんの声』を、その経緯を知らない人たちから『幻聴』として否定されてきたのかもしれません。
だからこそ、その原因となった出来事をほかの人に打ち明け、事実と受け止めてもらうことで、過去から開放されたのではないでしょうか。
いちはさんの投稿は拡散され、多くの人がその内容に考えさせられたようです。
・おばあさん、嬉しかったんだろうな。想いを想像したら涙が出た。
・幻覚や幻聴に限らず、高齢者の徘徊も本人には理由のある行動なのだと思う。
・ハッとした。心の治療に必要なのは共感なのかもしれない。
医学が発展した現代では、いろいろな病気の治療で薬が用いられます。
しかし、時には言葉が何よりも効果のある薬となり、患者の心を癒してくれることもあるようです。