83歳の不器用な主婦 25年前に開発した『アイディア商品』が、3万個の大ヒット
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乾燥する時期になると起こりやすいのが目のかゆみ。筆者の家では目の不快感を緩和するために、目薬が欠かせません。
特に高齢の母親は目薬をさすのが苦手なようで、点眼時につい目をつぶってしまいがち。
母親のためにも「何かよいものはないか」と探していたところ、失敗なしの目薬サポート『アカンベー』という商品を発見!早速試してみることにしました。
白とピンクの本体が2個セットになっている同商品。
筆者は母親と1個ずつ使いますが、1人で使う場合には、自宅用と携帯用と分けて使っても便利そうです。
パッケージの下には『平成11年度「なるほど展」 日本商工会議所会頭賞受賞』『平成10年度「オール発明コンクール」特別賞・東久邇宮記念賞受賞』という文字が。さまざまな賞を受賞した発明品のようですね。
目薬サポート『アカンベー』の使い心地は?
使用法は目薬容器のさし口と『アカンベー』の先端を、ほぼ同一の高さに取り付けるだけ。
ただし、目薬の形状によっては使えない場合もあるので、裏面の『使用できない容器』を見てから購入してください。
それでは、商品を取り出しましょう。
裏面に両面テープが付いているので、はがします。
『アカンベー』の先端を目薬容器のさし口と同じくらいの高さに取り付けたら、でき上がり!
あっという間にできましたが、これで目薬がさしやすくなるのか、気になるところです。
『アカンベー』の先端を目の下に当てて頬のほうに引き下げ、アッカンベーをするように まぶたを開けます。
確かに『アカンベー』を使うと目薬の差し口が固定されるので、ブレることなく確実に点眼できそうです。
眼球に点眼するのではなく、下まぶたの中に液を落とすイメージで使いましょう。
花粉症で目薬が手放せない母親も、2回目で無事成功。「今まで指で目を開いて点眼していたけど、これならコツをつかめば簡単にできるわね!」と大喜び。
『アカンベー』の開発者に話を聞いてみた!
『アカンベー』の開発者は、自身も目薬をさすのが苦手だったという小林好子さん。
2023年現在、83歳という小林さんに商品の開発秘話をうかがってみました。
商品を持ちほほ笑む小林さん
―この商品を作ったきっかけは?
私は不器用で、点眼する時、ほっぺやおでこを濡らしてしまうんです。
世の中には「私と同じような人がきっといるのではないか」と思い、あれこれ考え始めたんですよ。
―『アカンベー』を発明したのはいつ頃?
1998年頃に発明し、8個取りの型で夫に樹脂を流し込んでもらい、手作りで作っていました。
ところが、どんどん売れて生産が追い付かなくなったので、40万円で金型を作り、本格的な樹脂成型品として販売に踏み切りました。
―これまで3万個以上売れているそうですが、成功の秘訣は?
ネーミングがとてもよかったのではないでしょうか。
発明した当初は『目薬案内』という名前でした。しかし、使っている様子を見た発明仲間の「まるでアッカンベーしているみたい」という言葉を参考にして、『アカンベー』への改名を決断しました。
その後、商品名が面白かったのか、多くのメディアが取り上げてくれたのがよかったのだと思います。
1998年頃に作成した8個取りの型
小林さんは、終始楽しそうな表情で語ってくれたのが印象的でした。今後についてうかがったところ、「まだまだ日常の不便を解決すべく、発明は続ける」とのこと。
点眼が苦手な人もストレスフリーになる『アカンベー』は、花粉の季節にも重宝しそうなアイテムですね!
アカンベー (目薬 差しやすい 2個セット) ※8個までゆうパケット¥250で配送可能です ko-01538-akanbe
[文/キジカク・構成/grape編集部]