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「さすが先生」「なんて便利」 79歳が考えた『簡単にアレを通す』アイテムがすごい!

By - キジカク  公開:  更新:

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最近、子供の入園や入学グッズの準備で手作りの巾着に紐を通すことが多かった筆者。

今更ながら「紐を通す作業って大変なのね…」と気付きました。

母親に愚痴をこぼしたところ、「いいものがあったのに!」と裁縫箱から持ってきたのが『まほうの手』という商品。

母親が通っていた洋裁教室の先生がおすすめしていた、ゴム紐を通すためのピンです。母親いわく「試しに使ったら気に入ったので購入した」とのこと。

『まほうの手』は大小2個セットで、大きな安全ピンのような形が特徴的です。

大きいサイズは幅広ゴム、リボン、紐など2.5~6㎝幅に使いやすく、小さいサイズは丸紐、丸ゴムなどを通すのに適しているようです。ゴムの種類や紐の幅によって使い分けられるのがいいですね!

ちょうど手もとにゴムが伸びたズボンがあったので、『まほうの手』を使ってみました。

今回は子供のズボンなので小さいサイズを使ってみましょう。

使い方は簡単!まずは写真のようにゴムにピン先を刺します。

次にピンを本体カバーに収納します。これでゴム紐がズボンの中で外れる心配もありません。

あとは本体の位置をずらしながら穴に通していけば完成!

母親が「これなら子供にもできそう!」といったので、小学3年生の娘に挑戦してもらいました。

娘にとっては初めてのゴム通し。母親に教えてもらいながら、なんとかコツをつかんだようです。途中ではずれることなく、最後までゴムを通すことができました!

次は母親が大きいサイズの『まほうの手』で、自分のパジャマのズボンにゴムを通します。

使いやすいので、「もっと若い頃から知りたかったなぁ」とつぶやきながらゴムを通す母親。

それもそのはず、母親も紐やゴムが途中で抜けることに長年イライラしており、「いいゴム通しはないか」と、いろいろな種類を試して来ました。

写真は母親がこれまでそろえた数々のゴム通しです。

そんなひも紐通しのイライラが解消する『まほうの手』の開発者は、小久保正子さん。なんと御年79歳!

小久保さんに商品の開発秘話を伺ってみました。

―この商品を作ったきっかけは?

私は60年間、洋裁教室を主宰してきたのですが、いつもゴム紐を入れ替えする時、ゴムが途中ではずれるといった不便さを感じていたのです。

生徒さんや近所の人たちからも同じような相談をされ、商品化を決意しました。

―商品化されるまでどのくらい時間がかかった?

『まほうの手』は、婦人発明家協会主催の『第44回なるほど展』という発明コンクールで『なるほど賞』を受賞。その後は、商品化するまで紆余曲折し、5年の歳月を費やしました。

試作品ではかなり手ごたえを感じ、周囲からの「小久保さん!あのゴム紐通し、早く商品化してよ」という声が勇気をくれました。

商品を持ち、ほほ笑む小久保さん(本人提供)

―商品化まで時間がかかった理由は?

『なるほど賞』を受賞した時、有名な洋裁用品のメーカーから「商品化したいから権利を売ってほしい」という申し出をいただきました。

しかし、この発明は自分の子供のようなもので、自分の力で売り出したかったのです。ロイヤリティ契約の道を断り、それ以後、量産してくれる企業などを探した結果、5年もの時間がかかってしまいました。

『まほうの手』の試作品。当時は本体が金属製(本人提供)

小久保さんは「みなさんが使ってよかったと思ってくれたら幸せ」と優しそうな笑みを浮かべながら語ってくれました。

今では女性だけでなく、男性からも「入れ替えが楽になって助かる」とお礼をいわれることもあるのだとか。

老若男女問わず、たくさんの人に愛されている同商品。手間のかかるゴム紐通しが、ぐっと楽しくなりますよ!


[文/キジカク・構成/grape編集部]

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