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小学6年生のアイディアが商品化!? 『発明学会』流の子育て術に驚き!

By - キジカク  公開:  更新:

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ゲームやYouTubeなど、さまざまな娯楽にあふれた現代。

「うちの子は遊びにばかりうつつを抜かしていて、将来が心配」なんて人もいるのではないでしょうか。

しかし、人気YouTuberやスポーツ選手など、自分の好きなことを追求して成功を収めた人もいますよね。

彼らはどのようにして、自分の趣味をビジネスやプロ級のパフォーマンスにまで昇華させたのでしょうか。

きっと才能以外にも、子供自身のアイディアや努力が隠れていたはずです!

そこで、「子供の考える力を育てたい」と考える人のため、オンラインスクールで『子ども発明教室』を開催する講師にインタビューを実施。

一般社団法人『発明学会』の事務局長・松野泰明さんに話を伺いました。

アイディアをひらめいたら、まず行動!

――『子ども発明教室』では、どんなことをしている?

毎回『スプーン・フォーク』『ダンボール』などテーマを変えて講演しています。

最近は『マジックテープ』を使ったアイディアについて、子供たちと一緒に考えました。

――講義の内容は?

例えば、マジックテープを活用したアイディアを、5分ぐらいで考えてもらって発表してもらうのです。

その後、実際に商品化されたマジックテープが使われている商品を紹介します。

「へー!」と驚くものから、中には自分が発表したアイディアと同じ商品がある時もあって、結構盛り上がりますよ。

講義中の松野さん

――それは楽しそう!

ノーベル賞を取った『青色発光ダイオード』の発明は、博士レベルの科学知識がなければ分からないのですが、マジックテープを使った財布の仕組みは子供でも理解できますよね。

つまり身近な題材で挑戦すれば、子供でも企業とロイヤリティ契約ができて、立派な発明家になれる可能性があることを教えています。

松野さんは講義で「ひらめいたアイディアがあったら、積極的に行動に移すことが大切」と伝えているのだとか。

実際に2022年度に開催された発明コンクール『身近なヒント発明展』では、子供が生み出した発明品もエントリーしていたそうです。

『身近なヒント発明展』の様子

――今まで子供の発明品で商品化されたケースはあった?

複数の企業オファーを受けた小学生や、特許を取得した子供もいます。積極的に自分で商品化したケースもありますね。

例えば2006年に開催された『身近なヒント発明展』では、中学2年生の女の子のアイディアが、820点の応募作品の中から企業審査を経て奨励賞を受賞しました。実際に親子で商品を販売しましたよ。

――女の子が発明したのは、どんな商品?

『洗濯らくらく靴下』という靴下のアイディア商品です。

この発明はもともと、女の子が小学6年の時、夏休みの自由研究で発表したものでした。

当時、家族3人が無地の白い靴下を履いていたため、母親は洗濯をすると3人分がバラバラになり、組み合わせるのが大変だったそうです。

そんな母親の家事を助けたいと思い、靴下にプラスチックスナップを付けて、左右一対にまとめるアイディアを思い付いたみたいですね。

洗濯後はそのまま干して問題ないという『洗濯らくらく靴下』。

小学生の自由研究でつくった靴下は、周りの大人のサポートを得て商品化し、販売に至るまで時間はあまりかからなかったのだとか。

松野さんは「子供自身で試作品を作って気軽に試しながら、父親と母親も一緒になって発明を楽しんでほしい」とコメント。

続けて「親と子供が同じ時間を共有して何かを目指す過程こそが、子供の創造性を育む」と語ってくれました。

子供ならではの発想力、行動力、そして試行錯誤や失敗を恐れないパワーが、よりよい成功を生み出す秘訣なのかもしれませんね!


[文/キジカク・構成/grape編集部]

出典
一般社団法人発明学会

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