『鳩サブレー』が割れにくい理由 袋に隠された30年以上の工夫に感動した
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- 取材協力
- 株式会社豊島屋






明治時代から長く愛される、神奈川県鎌倉市の銘菓である『鳩サブレー』。
『鳩サブレー』は名前の通りサブレーですが、割れにくいのが特徴の1つです。
実は『鳩サブレー』の包装に、割れにくくするための『ある工夫』が凝らされていることをご存知でしょうか。
販売元である株式会社豊島屋(以下、豊島屋)に、袋に隠された工夫について取材しました。
『鳩サブレー』が割れにくい理由
『鳩サブレー』の袋をよく見ると、お尻部分の包装ビニールの一部が接着されています。
担当者によると、包装ビニールの一部を接着することで、袋の中で『鳩サブレー』が動いてしまうのを防ぎやすくなるそうです。
サブレーのような薄く平らなお菓子は、袋の中で動くたびに縁や羽の部分がぶつかり、欠けやすくなります。この「ポイント留め」はその動きを最小限に抑えるための工夫で、一見すると気づかないほどさりげない仕掛けです。
より近くで見てみると、分かりやすいかもしれません。
いつ頃からこの工夫を始めたのか、豊島屋に聞いたところ、このような回答がありました。
1994年に現社長である久保田陽彦が、工場長の時に機械メーカーの担当者と一緒に考え、あの場所をポイント留めしました。
豊島屋としては特に公表はしていないそうですが、この工夫により、実際に壊れる割合は減ったとのこと。
「できれば割れていない状態で、多くの消費者に届けたい」という思いが込められているそうです。
30年以上にわたって受け継がれてきた、この目立たない工夫。贈り物として渡す機会の多い銘菓だからこそ、「きれいな状態で届けたい」という製造側のこだわりが伝わってきます。ただし、持ち運びの衝撃が大きい場合や、複数枚を重ねて入れた際には、それでも割れてしまうことはあるようです。
『鳩サブレー』の食べ方
ほかにも『鳩サブレー』にまつわる疑問を聞いてみました。
――『鳩サブレー』が割れないように、より安全に持ち歩く方法は?
動かないように、タッパーなどに入れていただければ割れないと思います。
タッパーに移し替えるひと手間で、より安心して持ち歩けます。職場へのお土産や遠方への手土産として持参する際に、特に役立つ方法です。
――知覚過敏の人や高齢者など、歯が弱い人でも食べやすい方法は?
お客様から「牛乳やコーヒー、紅茶に浸して食べています」というお声はいただいています。
飲み物に浸すと、サクッとした食感がしっとりとやわらかくなり、また違った風味が楽しめるようです。バターの風味が強い『鳩サブレー』は、コーヒーや紅茶との相性がよいとも言われており、浸し食べは味の面でも一度試してみる価値がありそうです。
ちなみに、『鳩サブレー』といえば、頭から食べる派、お尻から食べる派、半分に割る派など、巷で論争が繰り広げられることがあります。
豊島屋がおすすめする食べ方は特になく、「お客様のお好きなところからお召し上がりください」とのことでした。
老若男女から愛される『鳩サブレー』。販売拠店は神奈川県と東京都だけなので、立ち寄った際は手に取ってみてはいかがでしょうか。
[文/キジカク・構成/grape編集部]