ヒグマの餌付け?北海道の公園に、鮭が大量放棄 職員「どうして?許せない」
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2005年に世界自然遺産に登録された、北海道の知床半島にある国立公園・知床国立公園。
知床には野生動物が多数生息しており、エゾシカやシャチ、マッコウクジラ、オオジロワシといった珍しい動物が生活しています。
生息動物の中で代表的なのが、ヒグマ。知床半島の生息数は200頭以上と推測され、世界でも屈指の高密度を誇っているそうです。
雄大な自然の中で生活する、野生動物たち。しかし、人間からの接触行為が問題になっています。
どうして!?ヒグマの出る敷地内に鮭の不法投棄
2016年9月17日、知床国立公園の公式Twitterは「なぜこんなことを?許せません」といった文章と共に写真を投稿しました。
そこに映っていたのは、公園の敷地内に不法投棄された大量の塩鮭でした。
どうして鮭が投棄されていたのか、理由はわかりません。しかし、知床国立公園は『利用者による、ヒグマの餌付けである可能性が高い』と捉えています。
一般的にヒグマは、栄養豊富な鮭を好む動物。2014年に北海道大学大学院農学研究院が「知床のヒグマは鮭をあまり食べない」と発表しているとはいえ、好物であることに違いはありません。
こういった行為によって、ヒグマは遊歩道が『ご飯がある』場所だと勘違いしてしまいます。出現するようになったヒグマは最悪の場合、食べ物のために人を襲う可能性も十分にあるのです。
目撃情報があったため、遊歩道を一時閉鎖することに…
鮭が発見された30分後、公園でヒグマの目撃情報が。公園の職員は、安全確認のため急きょ遊歩道を閉鎖します。
この後、職員によって入念な調査が行われました。2時間後に遊歩道は開放されましたが、ひとりの行為によって多くの人に迷惑がかかってしまったのです。
安全確認も、命がけの作業です。万が一、このような行為によってヒグマが人に近付くようになったら、職員の方が負傷する可能性もあるのですから。
野生動物に餌付けしないで!
知床では、ここ数年『クマに近付く人間の増加』が深刻な問題となっています。2013年にも斜里町の川や河原で、頭と内臓を人為的に切り取った鮭が大量投棄されていました。
環境省の施設、知床世界自然遺産・知床国立公園 羅臼ビジターセンターでは、10年前からウェブサイトで以下のように呼び掛けています。
カメラマンや観光客の接近によって、ヒグマは徐々に人馴れします。その結果、人間の住居に接近したり、道路に現れて事故を引き起こしたり…といった事件が発生していまいます。
そして、ヒグマへの餌付けは最もやってはいけないこと。上記にもあるように、人を襲うようになったヒグマを駆除しなければならないのです。
野生の動物と人間は、地球で共存していかなくてはなりません。そのためには『必要以上に近づかないこと』が大切です。軽い気持ちで悲しい事件が起こらないよう、しっかりと肝に銘じておくべきですね。