赤十字のアイコンが十字から真っ赤に! その理由は許されざる事件を伝えるために
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今、もっとも狙われやすいのは… 新しい犯罪傾向にゾッとする残念なことに、空き巣や強盗などの事件はなくならず、連日のようにニュースをにぎわせています。玄関前に監視カメラを設置するなど、防犯対策をしている人もいるでしょう。しかし、近年では犯行の手口や傾向に変化が起こっており、従来の対策だけでは不十分な可能性があります。

スリッパがない時どうする? 消防士のやり方に「勉強になった」「やってみます」2025年3月16日、兵庫県尼崎市にある尼崎市消防局(以下、消防局)は、Instagramアカウントで災害時に役立つ簡易スリッパの作り方を、紹介しました。
2016年9月21日、日本赤十字社のFacebookのアイコンが赤く染まりました。
出典:赤十字社 Facebook
赤十字社のマークと言えば、名前の通り白地に赤い十字。
創設者の祖国であるスイス国旗の配色を逆にしたものを基につくられたこのマークには、大切な意味があります。
出典:日本赤十字社
それは、紛争地域等で「赤十字マーク」を掲げている病院や救護員などには、絶対に攻撃を加えてはならないと国際法や国内法で厳格に定められていること。危険地域で働く、多くの人の命を守るマークなのです。
イスラム教が普及している国ではキリスト教をイメージさせる十字の代わりに月をかたどった赤新月が使われますが、その条件や効力については赤十字と同一です。
出典:日本赤十字社
そんな大切にされてきたマークが突然真っ赤に。それは赤十字社にとって決して許すことの出来ない事件が起きたことを知らせるためにでした。
2016年9月19日、シリアのアレッポ近郊において、シリア・アラブ赤新月社(SARC)が用意した孤立した市民に食糧や医薬品を届けに行った輸送トラックが攻撃を受けました。
この攻撃で、物資をトラックから降ろす作業をしていた20名近くの市民とSARCの職員1名が命を奪われることに。
出典:赤十字社 Facebook
赤新月のマークをつけ、作業をしていた人々の命とともに、彼らによって運ばれていた数千人に行き渡るはずだった食料や医療品もほぼ台無しとなりました。
出典:赤十字国際委員会
実はSARCが攻撃をうけるのは今回が初めてではなく、過去6年間に54人の職員とボランティアの命が失われました。人道支援に携わる者にとって、紛争の続くシリアは世界で最も危険な場所の一です。
人道援助が繰り返し攻撃されることは、命を助けるために援助が必要な人々をさらに追い込み、より多くの命が奪われることになります。
人の命を奪う戦争は、その何倍もの無関係の人を巻き込みます。
そのような窮地に陥った人々を救うために奔走していた人々がターゲットとなった今回の攻撃。いま、人道支援の根幹がゆれています。