夫婦の寝室は一緒?別? 夫婦にたずねてみると、意外な結果に
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夫婦は同じ部屋、同じ布団で寝るもの。そんな考えが一般的だったかもしれませんが、最近では、夫婦で寝室を別にする方も増えてきているようです。夫婦で寝室を分ける人の割合やどんなメリットがあるのかなど、東京ガス都市生活研究所の調査よりご紹介します。
皆どうしてる? 夫婦で寝室を分けても大丈夫?
何らかの理由で、夫婦の寝室を分けたい・・・。でも、パートナーになかなか言い出せない。
そんな悩みをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
東京ガス都市生活研究所の調査によると、夫婦別室で寝ている人の割合は、30代で14%。同じ部屋でも別々の寝具で寝ている人も含めると、約67%にのぼります。
東京ガス都市生活研究所「今後の寝室空間予測 -夫婦別室就寝について-」
その割合は年齢を重ねるにつれて上がっていき、70代以上になると、別室で寝ている人の割合は47%と、約半数に至ります。
夫婦別室就寝が支持される理由は何かを探るため、50歳以上の別室就寝実施者を中心にアンケート調査とヒアリング調査を行いました。その結果をふまえ、寝室を分けた理由や、寝室を分けることによるメリットをご紹介します。
夫婦別寝の人に聞いてみた! 寝室を分けた理由は?
寝室を分けた理由には、どのようなものがあるのでしょうか?
別室就寝のきっかけについて聞いてみました。
東京ガス都市生活研究所「今後の寝室空間予測 -夫婦別室就寝について-」
別室で寝ることにし始めたきっかけは、「新築や引っ越し等」「出産・育児」「同居人数の減少」など、生活環境の変化が2割弱あります。
その他の回答として、男性は「きっかけはない」が25.2%、女性は「その他のきっかけ」が37.9%と高くなっています。女性の「その他」の回答を詳しく見てみると、そのうち約半数は、「夫のいびき」と答えています。
東京ガス都市生活研究所「今後の寝室空間予測 -夫婦別室就寝について-」
別室にしたいと思った理由を聞いたところ、男女共に「生活時間の違い」「就寝前の読書やテレビ」などの、生活習慣の違いがあげられました。
また、女性が多くあげた理由として「いびきや物音」「空調や明るさの好みの違い」などがありました。女性側の不満をきっかけに別室で寝ることにした様子が伺われます。
夫婦の寝室を分けるメリットは? 不満は解消した?
寝室を別にしたことで、実際に不満は改善されたのでしょうか?
下のグラフは「別室にしてよかったと思うこと」について聞いた結果です。
東京ガス都市生活研究所「今後の寝室空間予測 -夫婦別室就寝について-」
これを見ると、特に女性は寝室を別にしてよかったと思っていることがわかります。「いびき・物音・空調・明るさ」などについては、男女差が大きく、女性の不満が解消されていることがわかります。
東京ガス都市生活研究所「今後の寝室空間予測 -夫婦別室就寝について-」
また、「寝室を別にしてよかったこと」について、自由回答で聞いたところ、夫婦別室の良さは、男女で異なる捉え方があるようでした。
男性は「活動も就寝も自由気ままに自分のペースで行える部屋」、一方で女性にとっては「誰にもじゃまされずに静かに安眠できる部屋」としての価値が大きいことがわかりました。
夫婦の生活時間が違うと、ドアを開ける音やベッドの布擦れの音で目が醒めてしまう、ということもありますよね。部屋を分けていれば、自分のペースで寝ることができますし、寝つく前に読書をするなど、自由な時間も取れます。
夫婦の寝室を分けるデメリットは? 仲は悪くならない?
夫婦の寝室を分けることでコミュニケーションが減ってしまうのではないかとデメリットに感じられるかもしれませんね。
そこで「別室就寝は夫婦関係を良好に保つために役立っている」かどうか聞いてみました。
東京ガス都市生活研究所「今後の寝室空間予測 -夫婦別室就寝について-」
すると、「別室就寝は夫婦関係を良好に保つために役立っている」と思う人(そう思う+ややそう思う)は、男性では56%、女性は66%と高い結果でした。
また、「昼間一緒に過ごす時間が多くなれば各自の部屋で過ごす時間はより重要になる」かどうか聞くと、男性は76%、女性は86%と、むしろ寝室を別にすることに対して肯定的な意見が多くみられました。
夫婦で異なる価値観、それぞれが考える別室就寝の価値は?
男性にとって、別室就寝の価値は、「寝ること以外の活動を、好きな時に好きな時間で行えること」にあるようです。定年後は昼間家での滞在時間も長くなり、1日の大半を家で過ごすことも多くなります。
そのため、個室として長い時間滞在する「大人の子ども部屋」のような空間が求められていることがわかりました。そこでは、趣味に没頭したり、音楽鑑賞をしたり、自由気ままに過ごすことができ、時には煩わしいことから避難する。そうした場所として、快適性を求めているようです。
一方で女性にとって別室寝室の価値は、肌のお手入れをしたり、好きなドラマを楽しんだりと、一人でゆったり過ごせること、「趣味の活動」を行う場所であることがわかりました。
また、一人で静かに眠れる「安眠のための部屋」としても価値をおいています。心地よく眠りにつくために、読書や音楽を楽しむことや、明るさや室温を自分好みにするなど、安眠のための環境を整えることが重要と捉えています。
別室就寝の価値が、男女によって「大人の子ども部屋」「安眠のための部屋」と異なることがわかりました。別室の方がお互いにとってストレスにならないのは、自然なことかもしれませんね。
おわりに
夫婦の寝室を分けている割合やメリットなどをご紹介しました。
寝室はただ寝る場所というだけでなく、くつろいだり趣味の時間を持ったりと、自分自身のための時間を持つための部屋として捉えられています。また男女による価値観の違いもありました。
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