国際宇宙ステーションへ民間人も行ける!? 低価格だと強調しているけれど…
公開: 更新:
『意外と知らない』柿の剥き方 包丁の代わりに使うのは…2024年11月11日、暮らしに役立つ情報を発信する、はなマル(hanamaru__kurashi)さんが、Instagramを更新。硬めの柿に限った、『意外な皮の剥き方』を紹介しました!
ラップが料理に溶けたら、食べても大丈夫? 旭化成の回答に「そうだったのか」料理にラップをかけてレンジ加熱した際に、ラップが溶けてしまったことはないでしょうか。この場合、料理に影響はないのか気になりますよね。『サランラップ®』を販売する、旭化成ホームプロダクツ株式会社(以下、旭化成ホー...
- 出典
- NASA プレスリリース
ニッポン放送で「タモリのオールナイトニッポン」などのディレクターなどを務め、現在はBayFMでITコメンテーターとしても出演中の土屋夏彦が、最近のIT・科学・経済のニュースを独自の目線で切り取ります。
キミも行ける!?国際宇宙ステーションが2020年から民間人を受け入れ
NASAは6月7日、国際宇宙ステーション(以下、ISS)への『民間人』の受け入れを、早ければ2020年から始めると発表しました。
NASAは2024年までに最初の女性と次の男性を月面に着陸させるという目標に全速力で焦点を合わせていますが、これを実現させるためには、ISSのサポートを終了することも視野に入れていかなければなりません。そのため、ISSの民間ビジネス化が急務であるというわけです。
NASAの発表によれば、すでに50以上の企業が国際宇宙ステーションを支える米国国立研究所を介して、宇宙ステーションでの商業的な研究開発を行っているそうです。
さらに、NASAは11の異なる会社と協力して、NASAとISS内にある『ISS National Lab』における研究開発プロジェクトを支援する14の商業施設をISSに設置したということです。
※ 写真はイメージ
今後、民間企業や個人がISSを活用してみたいと思ったら、ISSの利用目的と活動期間などをまずNASAに申請します。
ISSの内部にある『ISS National Lab』の利用は、あくまで目的は研究開発に限られていますが、研究成果については商業用の製造が可能になり、NASAと民間宇宙飛行士の両方が滞在するラボで新しい商業活動が生み出されることになるということです。
こうして申請が受理されれば、宇宙飛行士の訓練などはNASAが請け負い、輸送機関は米スペースX社やボーイング社などの民間ロケットを利用し、晴れてISSへと向かうことができるようになるということです。
ISSでは、研究者となる民間宇宙飛行士にはNASAの乗務員と同じ宿泊施設が提供されるだけでなく、民間独自の研究開発はもちろんのこと、NASAがこれまで研究してきた宇宙空間における人間の研究、生物学および物理化学の研究、技術のデモンストレーションおよび主催する科学機器の活用などあらゆるデータが提供されるとのことです。
※ 写真はイメージ
そしてISSには約1か月滞在することができ、年間最大2名程度の民間宇宙飛行士を受け入れる予定ということです。
肝心の費用ですが、ISSへの往復の費用がおよそ5200万ドル(約56億円)で、ISSへの滞在費は1日あたり3万5000ドル(約380万円)。これまでNASAが公表していた往復費用5800万ドル(約63億円)よりは低価格だと強調しているとか・・・。
ところで宇宙ビジネスといえば、アメリカの民間宇宙企業『スペース・アドベンチャーズ社』はすでに2021年にソユーズ宇宙船で2名の民間宇宙飛行士をISSに短期滞在する契約を結んでいることもすでに報道されています。また、日本でも元電通社員の高松聡さんがスペース・アドベンチャーズと契約を結んで、2019年(年内)に宇宙空間に出る予定です。
※ 写真はイメージ
またZOZOTOWNの前澤友作さんがスペースX社と契約して2023年に出発予定という話題も記憶に新しく、前澤さんは、先日の発表では自分のほかに8人ほどのアーティストを招待すると話していたので、費用の総額は800億円にものぼるとか。それでもこれらの宇宙旅行については、あくまでロケットで宇宙空間に出て再び地球に戻るということで、国際宇宙ステーションへの滞在はありません。
今回の発表がいかに注目かおわかりになったでしょうか。今後もNASAの動きに目が離せません。
[文・構成/土屋夏彦]
土屋夏彦
上智大学理工学部電気電子工学科卒業。 1980年ニッポン放送入社。「三宅裕司のヤングパラダイス」「タモリのオールナイトニッポン」などのディレクターを務める傍ら、「十回クイズ」「恐怖のやっちゃん」「究極の選択」などベストセラーも生み出す。2002年ソニーコミュニケーションネットワーク(現ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社)に転職。コンテンツ担当ジェネラルプロデューサーとして衛星放送 「ソネットチャンネル749」(現アジアドラマチックTV★So-net)で韓国ドラマブームを仕掛け、オンライン育成キャラ「Livly Island」では日本初の女性向けオンラインで100万人突破、2010年以降はエグゼクティブプロデューサー・リサーチャーとして新規事業調査を中心に活動。2015年早期退職を機にフリーランス。記事を寄稿する傍ら、BayFMでITコメンテーターとしても出演中、ラジオに22年、ネットに10年以上、ソーシャルメディア作りに携わるメディアクリエイター。