袋の中にたくさんの丸められた紙 この写真が57万回シェアされた理由とは
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道路標識、縦読みすると… 1枚に「これは気付かなかった」「面白い看板」目的地の方向や距離、道路上の警戒情報などを視覚的に伝える、道路標識。普段から車を運転する人であれば、頻繁に目にするでしょう。なおき(@528_frs)さんがXに公開した道路標識の1枚に、5万件を超える『いいね』が寄せられています。
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くしゃくしゃに丸められたたくさんの紙が入ったビニール袋。この写真が多くの人を感動させ、57万回以上シェアされています。
投稿したのはアメリカ・オクラホマ州でミドルスクールの教師をしているカレン・ロエベさん。写っているのは、日本の中学1~2年生にあたる7~8年生の授業で彼女が使用したものです。
教師が行った「心を開く」特別授業
長い夏休みが終わって新学期が始まる8月、カレンさんはある特別な授業をすることにしました。
彼女が『The Baggage Activity(心の荷物を下ろす活動)』と名付けた授業では、生徒たち一人ひとりに『いまつらいと感じていること』を無記名で紙に書き出してもらいます。そして、その紙を丸めて教室中に投げ捨てるように指示しました。
その後、生徒たちは近くに落ちている紙を拾い、そこに書かれている内容を大きな声で順番に読み上げていきました。カレンさんは毎回、それを書いたのは誰かを尋ね、本人が望む場合はみんなに悩みを打ち明けてもらいました。
書かれていたのは自殺についてや両親が服役中であること、家族の薬物問題、両親に見捨てられたこと、死について、がん、ペットを亡くしたことなどありとあらゆる悩みが記されていたといいます。
生徒たちの中には、その内容のつらさに読みながら涙を流す子もいたのだとか。また自分の悩みをクラスメイトに打ち明けながら、泣いてしまった生徒もいたそうです。
カレンさんはそんな生徒たちを見て、こう感じたといいます。
「私たちはみんな心に荷物を抱えている」…そのことを覚えておくために、カレンさんは生徒たちが書いた紙を袋に入れて教室の壁にかけておくことにしました。
そして授業の後、教室を出ていく生徒たちに「あなたは1人じゃない。あなたは愛されていて、私たちはみんなそれぞれ支え合っているのよ」と伝えたということです。
彼女の投稿は大きな反響を呼び、称賛のコメントが殺到しています。
子どもたちは大人の知らないところでさまざまな悩みを抱えているものです。そしてそれを誰にも相談できず、1人で苦しんでしまう子も多いといいます。
この特別授業によって、つらい思いをしているのは自分だけではないことを知った生徒たちは、仲間がいることの安心感と、人に対する思いやりの気持ちを持てたのではないでしょうか。
[文・構成/grape編集部]