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台風19号で武田信玄の残したものが活躍 洪水を防ぎ「ありがとう」と感謝の声

By - grape編集部  公開:  更新:

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2019年10月12~13日にかけて、各地で甚大な被害をもたらした大型の台風19号。重大な災害の起こるおそれがあるとして『特別警報』が出される地域も多くありました。

しかし、山梨県甲斐市には大雨・洪水・暴風警報は出たものの特別警報は発表されませんでした。

Twitterでは特別警報が発表されなかった理由は、『信玄堤』(しんげんづつみ)があったからではないかといわれています。

戦国時代に武田信玄が作ったものが現代にも生きる

甲府河川国道事務所によると、長野県・山梨県・静岡県を流れる富士川は平安時代から氾らんしていたそうです。

特に、富士川の上流である釜無川と御勅使川(みだいがわ)が合流する甲府盆地はたびたび洪水になっていました。

そのため、農民は家や畑が流されてしまうことに悩んでいたとのこと。甲斐の国の領主だった武田信玄は、農民たちが安定した暮らしができるよう約20年かけて川を治める工事をしました。

それが今回の洪水にも活躍した『信玄堤』です。

堤防を築いた武田信玄は、決壊しないよう水の勢いを弱めるなどさまざまな工夫を施しました。

①あばれ川の釜無川をはんらんさせないしっかりした「堤防をきずく」。

②堤防がこわれないように、大洪水でも「水の勢いを弱める」工夫をする。

③御勅使川の激流が甲府盆地を直げきしないよう「流れを弱め安定させる」。

④釜無川、御勅使川が流す多量の「土砂がたまらないよう」工夫する。

⑤堤防のしくみが正しく機能するよう「領民にも知らせ協力させる」。

国土交通省甲府河川国道事務所 ーより引用

実際に、水の向きを変える『石積出し』という方法や、岩に水をぶつけて力を弱める『高岩』という方法で川の氾らんを防いでいたそうです。

いままでも当時の技術は引き継がれ、信玄堤では川の流れを変えて氾らんを防ぐ木の工作物『聖牛』が作られています。

戦国時代の技術が、現代にも生きており、後世の人の命を守ったということに多くの人が感動したようです。

・武田信玄ありがとう…。何年経っても守られてます。

・当時の人に感謝してもしきれない。昔の人の知恵はすごい。

・洪水対策の大切さが分かる。山梨県民として誇りに思います。

本当に信玄堤のおかげで氾らんしなかったのかは不明ですが、後世の命まで守る災害対策の大切さがよく分かりますね。


[文・構成/grape編集部]

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出典
甲府河川国道事務所 | 国土交通省 関東地方整備局

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