小学生が読み上げた『平和の誓い』が話題に 大人がハッとさせられた言葉
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- 出典
- 産経ニュース
毎年8月6日は、忘れてはならない日の1つ。1945年のこの日、8時15分に広島市で原子爆弾(以下、原爆)が投下されました。
数多くの負傷者を偲び、また、戦争や原爆の恐ろしさと悲しさを伝えていくため、広島市の平和記念公園で広島平和記念式典が行われます。
広島平和記念式典での、子供の『平和の誓い』が話題に
広島平和記念式典では、広島市内の小学6年生を対象とした『こどもピースサミット』の受賞者2人が代表となり、『平和の誓い』をスピーチします。
2021年の式典でも、広島市の小学6年生2人が登壇。「被爆者の思いや願いを聞き、考え、平和の尊さや大切さを世界中の人々や次の世代に伝えなければならない」と、原稿を読み上げました。
被爆者の気持ちや平和への願い、未来への希望が詰まった、『平和の誓い』。その中のメッセージが多くの人の心に響き、ネットで話題になっています。
本当の別れは会えなくなることではなく、忘れてしまうこと。
私たちは、犠牲になられた方々を決して忘れてはいけないのです。
私たちは、悲惨な過去をくり返してはいけないのです。
2021年で戦後76年を迎え、戦争を体験した人は徐々に少なくなっています。
今は自らの体験を元に、戦争の悲惨さを伝えてくれる人がいますが、いつか伝える人がいなくなった時、人は同じ過ちを繰り返してしまうかもしれません。
子供たちが発した「本当の別れは、忘れてしまうこと」という言葉は、テレビやネットを通して多くの人たちをハッとさせてくれました。
世界中の人がこの悲しい過去を忘れず、二度と同じように苦しむ人を出さないよう心に誓わなくてはなりません。
【平和の誓い 全文】
私たちには使命があります。
あの日、広島で起きた悲惨な出来事。
そのことを知り、被爆者の方々の思いや願いを聞き、考え、平和の尊さや大切さを、世界中の人々や次の世代に伝えなければならないのです。
昭和20年(1945年)8月6日午前8時15分。赤く燃え、真っ黒に焼け焦げてボロボロになった広島の町。
「兄が死ぬより、わしが死んだ方がよかった」
大切な人が亡くなった悲しみと、生き延びた者の苦しみには終わりがありません。
心に深く傷を負った被爆者は、それでも前を向き、「僕ら若人の力によって、きっと平和な世界を築き上げてみせる」と決意しました。
悲しみや苦しみを抱えながらも、被爆者の方々は生きることを決して諦めず、共に支え合い、広島の町の復興に向け立ち上がりました。
本当の別れは会えなくなることではなく、忘れてしまうこと。
私たちは、犠牲になられた方々を決して忘れてはいけないのです。
私たちは、悲惨な過去をくり返してはいけないのです。
私たちの願いは、日本だけでなく、全ての国が平和であることです。
そのために、小さな力でも世界を変えることができると信じて行動したい。
誰もが幸せに暮らせる世の中にすることを、私たちは絶対に諦めたくありません。
争いのない未来、そして、この世界に生きる誰もが、心から平和だと言える日を目指し、努力し続けます。
広島で育つ私たちは、使命を心に刻み、この思いを次の世代へつないでいきます。
[文・構成/grape編集部]