たった一人のための時刻表 女子高生と共に卒業する秘境駅
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買った花束を店に置いていった女性 その後の展開に「鳥肌が立った」買った花束を店に置いていった女性 その後の展開に「鳥肌が立った」
北海道の旭川〜網走駅間を結ぶJR石北本線に「旧白滝駅」という駅があります。この駅は2016年3月26日、一人の女子高生が卒業すると共に旅立ちます。
旧白滝駅
1日の本数は上りが3本、下りは1本のみ。駅周辺には数軒の民家しかなく、その中で佇む無人の木造駅舎が旧白滝駅です。
1947年に開業し、今年で69年目を迎えました。
遠軽(えんがる)町内区間に続く、上白滝駅、白滝駅、旧白滝駅、下白滝駅は「白滝シリーズ」として鉄道ファンの間で親しまれていました。
利用者の減少に伴い、白滝駅を除く3駅が、在来線のダイヤ改正、北海道新幹線開業に合わせて廃業が決定。その数少ない利用者の中に、たった一人、定期を利用していた女子高生がいました。
卒業と共に廃止
旧白滝駅から3年間通い続けたのは、道立遠軽高校に通う女子高生。毎朝7時15分頃、一駅前から乗ってくる友達と向かい合って座るボックス席が彼女の指定席でした。
帰りの電車を一本逃すと次がないので、部活帰りに時間ギリギリに飛び乗り駅員さんに苦笑いされたこともあったのだとか。
旧白滝駅に置かれている「駅ノート」には、彼女を見たことがあるという鉄道ファンからこんな言葉も。
出典:@drawingsky123
地元の高校生らしき女の子が乗ってきて驚きました。やはり駅というものは、利用するお客さんがいて成り立つものだと改めて感じました。
最後までトラブルなく旧白滝駅が使命を全うすることを期待しています。長年お疲れまさでした。
もしかしたら彼女もこの言葉を読んでいるのかも。そう考えると、この駅が遠く離れた地の人々と彼女を繋いでくれている…と温かい気持ちになります。
鉄道ファンにとっては滅多に乗れない秘境駅ですが、彼女にとっては唯一無二の最寄駅。電車に揺られた35分間は、もう二度と味わうことが出来なくなります。
多くの人に支えられた3年間。卒業とともに旅立つ旧白滝駅は、彼女の心の中でいつまでも残ることでしょう。