茶葉でも面倒くさがらないで! インド人直伝の『紅茶のいれ方』が意外と簡単
公開: 更新:
ダイコンは「すりおろしません」 裏技に「コレすごい」「なめらかだ」大量のダイコンおろしを作ると、腕や指が痛くなってしまいがち。そのため作るのが面倒だと感じる人も多いでしょう。『おろし金でおろす』方法以外で、ふんわりなめらかなダイコンおろしを大量に作れる方法を紹介します。
ラップが料理に溶けたら、食べても大丈夫? 旭化成の回答に「そうだったのか」料理にラップをかけてレンジ加熱した際に、ラップが溶けてしまったことはないでしょうか。この場合、料理に影響はないのか気になりますよね。『サランラップ®』を販売する、旭化成ホームプロダクツ株式会社(以下、旭化成ホー...
みなさんは紅茶が好きでしょうか。紅茶はペットボトルやティーバッグでも飲めますが、茶葉から入れると格別の香りと味わいになります。
本記事では、おいしい紅茶を入れる方法を紹介すべく、東京都江戸川区で紅茶専門店『シャンティ紅茶』を経営しているシャンティスリ・ゴスワミさんに取材しました。
紅茶ファン必訪の名店『シャンティ紅茶』
紅茶の名店『シャンティ紅茶』とは
ゴスワミさんはインドのアッサム地方出身で、1977年に訪日。インド政府の駐日大使館に勤務し、インド政府紅茶局広報官を務めたこともある筋金入りのプロ。
『シャンティ紅茶』では自らテイスター、ブレンダーを務め、厳選した茶葉をインドから日本に直輸入、販売しています。『シャンティ紅茶』は本場・本物の茶葉が入手できる店として、紅茶好きからは非常に有名なお店です。
シャンティスリ・ゴスワミさん
必見!おいしい紅茶のいれ方
おいしい紅茶をいれるためのコツをゴスワミさんに教えていただきました。まず、下準備のポイントです。
1.汲みたての水を使う。
紅茶には軟水が最適。空気をたくさん含んだ水道水、できれば浄水を十分に沸騰させて使う。汲み置きの水や市販のミネラルウォーターは適さない。
2.完全に沸騰している熱湯を使う。
紅茶をいれるには100度に沸騰している熱湯がベスト。保温ポットのお湯や二度沸かしのお湯は適さない。
3.鉄分を含まない茶器を使う。
鉄分に触れると紅茶の色が黒ずんでしまうので、陶磁器、ガラス、銀などのポットやカップを使う。
4.器具はあらかじめ温めておく。
ポットに熱湯を入れ、紅茶を抽出する間にも温度は下がってしまうため、あらかじめ器具を温めておくことでおいしい紅茶がいれられる。ティーポットにかぶせる布製の保温カバーのティーコージーの利用もおすすめ。
5.茶葉を十分に蒸らす。
紅茶のおいしい成分がしっかりと抽出されるよう、茶葉は十分に蒸らすこと。蒸らす時間は茶葉の大きさや種類、飲み方、好みによって異なるが、だいたいの目安は以下を参照。
※OPタイプの茶葉
ストレートティー:3~4分
ミルクティー:4~5分
※BOPタイプの茶葉
ストレートティー:2~3分
ミルクティー:2~3分半
OPは、Orange Pekoe(オレンジ・ペコー)の略。OPは銘柄の名前ではなく茶葉の等級で、茶の枝の尖端部分から2番目に若く、柔らかい葉を指す。
大きな茶葉のOPを細かくしたのがBOPで、Broken Orange Pekoe(ブロークン・オレンジ・ペコー)の略。BOPは葉が小さいのが特徴。
6.密閉容器に入れて常温で保存。
紅茶は湿気と酸素、直射日光、ほかの物の匂いを嫌うので、匂いのついていない缶、ガラス瓶、プラスチック容器などに入れて常温で保存する。冷蔵庫、冷凍庫は場合によっては逆効果になることがあるので注意。
上掲のポイントを踏まえ、紅茶を入れる手順は以下の通りです。
カップ2杯分!おいしい紅茶のいれ方
まずティーポットに熱湯を注ぎ、あらかじめ温めておきます。
ティーポットを温めた後は、そのお湯をティーカップに入れて温めます。
次に、茶葉をティースプーン2杯(約5g)をティーポットに入れます。ティースプーン1杯で約2.5gの茶葉が入りました。
ティーポットに熱湯を200~360㎖注ぎます。
『1杯』『2杯』と目印が入っているティーポットは、紅茶をいれる時に便利ですよ。
ふたをして3~4分蒸らします。茶葉の種類、飲み方によって蒸らす時間を異なるので、前述の下準備を参照してください。
蒸らす際にはポットを冷まさないように保温します。ティーコージーがなければ、タオルでくるんでもOK。
十分に蒸らした左の茶葉は、元の右の茶葉と比べると葉が開いていますね。
茶こしを通してカップに均等に注ぎましょう。
美しいルビー色をした、おいしい紅茶のでき上がり。香りを楽しみながら飲みましょう!
おいしい紅茶を飲むためには?
ゴスワミさんにおいしい紅茶を飲むためのアドバイスを伺ったところ、旬の茶葉を入手して使うのも重要なポイントとのこと。インドのお茶は年に3回の収穫時期があります。
First flush(ファースト・フラッシュ):3月頃、春摘みの茶葉。タンニンが少ないので若葉のすっきりとした飲み口になる。
Second flush(セカンド・フラッシュ):8~9月頃、夏摘みの茶葉。発酵が進んで、コク、香りがしっかりした飲み口になる。
Autumnal flush(オータムナル・フラッシュ):10~11月頃、秋摘みの紅茶。落ち着いたマイルドで口当たりのいい飲み口になる。
『シャンティ紅茶』では旬の茶葉を本場から直輸入しています。茶葉は管理さえしっかりしていれば3年はもつそうです。
ゴスワミさんによれば、アッサム、ダージリンともセカンド・フラッシュが最高とされているそうで、「フルボディーのコクがあり、香りも強い紅茶を味わいたければ、セカンドフラッシュの茶葉を選ぶといいでしょう」とのことでした。
アッサム、ダージリンはインドの地方の名前で、どちらも世界有数の茶葉の産地。それぞれの地方で取れる茶葉が銘柄の名前になっています。
アッサムは濃い緑色の茶葉、ダージリンは黒系の茶葉と見た目の色も異なっています。
筆者はゴスワミさんにいれてもらった紅茶を試飲しましたが、非常に美味でした!
ゴスワミさんによれば、インドの家庭では朝食の際はミルクティーがほとんどなのだそう。本記事を参考に毎朝おいしいミルクティーを召し上がってみてはいかがでしょうか。
『シャンティ紅茶』の店内。驚くほど多くの紅茶がそろっています。
【シャンティ紅茶】
住所:東京都江戸川区西葛西3-3-15 潮ビル
営業時間:月~金 10~18時、土・祝日 12~17時
定休日:日曜日
電話番号:03-3688-4888
ウェブサイト:シャンティ紅茶
[文/デジタル・コンテンツ・パブリッシング・構成/grape編集部]