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祖母宅にかかってきた詐欺電話 息子の名前を知っていた理由にゾッ

By - キジカク  公開:  更新:

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電話の写真

※写真はイメージ

昨今の社会問題として、ますます深刻化する少子高齢化。

それに伴い、高齢者をターゲットにした『オレオレ詐欺』の被害が後を絶ちません。

2024年の正月、祖父母宅でのんびり過ごしていた筆者。滞在中、祖母からとんでもない手口を使った詐欺電話の話を聞きました。

本記事では、最近特に巧妙になった『オレオレ詐欺の手口』について、祖母の実体験をもとに紹介します。

祖母にかかってきた『オレオレ詐欺』の電話

筆者の祖母は80代後半で、今までにもオレオレ詐欺の電話が何度もかかってきていました。

パターンとしては、典型的な「オレだよ、オレ!」から始まり、「借金を返せなくてお金を貸してほしい」「交通事故を起こしてしまい、すぐに大金が必要だから助けてほしい」などバリエーションはさまざま。

しかし、祖母は電話のはじめに必ず自分の名前を名乗る息子たちの性格を加味して、すぐに見破ることができていました。

高齢者の写真

※写真はイメージ

そんなある日、A病院の従業員を名乗る男性から祖母に電話が。祖母の息子の1人に関連するような内容で、鬼気迫るものだったそうです。

「A病院のBと申します。息子のCさんが先ほど運び込まれまして、現在意識がありません。手術が必要なのですが、Cさんに手持ちがなく診療費を払えない状況で困っています」

※実際の病院名や人名は伏せています。

『Cさん』は祖母の息子の名前と一致していたため、祖母は一瞬「本当かもしれない…」と信じかけたといいます。

しかし、詐欺の可能性も否定できないため、冷静にこのように伝えたといいます。

「ご連絡ありがとうございます。念のため本人の自宅や仕事先に電話をして確認したいので、病院の代表番号に折り返す形でもよろしいでしょうか」

すると、電話の相手は…。

「輸血を伴う緊急事態なので、早く支払いを!」

相手が確認電話をさせまいと急かしてきたところで、祖母は怪しさを感じて電話をガチャリ。

念のため、祖母は息子の自宅に電話すると、在宅勤務をしていた本人がピンピンした状態で電話口に出たので、詐欺電話だったことが判明しました。

母親の子供への愛情を利用した、なんとも卑劣な手口ですよね。

ビジネスマンが電話をしている写真

すぐに祖母は警察に電話をし、自宅を訪れた警察官に事情を話しました。

その際、電話の相手がなぜか息子の本名を持ち出してきたことを説明すると、このようにいわれたそうです。

「個人情報保護に関する意識が薄かった時代の『卒業者名簿』は、氏名や住所、電話番号が書かれているものも多く、そこから漏れたのかもしれない」

どうやら、「一定以上の有名大学の卒業者はお金を持っている可能性が高い」ということで、卒業名簿の個人情報が特殊詐欺界隈に出回っているらしいのです。

今回は祖父と祖父の息子の名前が名簿でヒットし、名字と住所などを照合した結果、親子関係があることが判明。

そして、自宅の電話番号に電話かがかかってきたという可能性があるそうです。

詐欺被害を防げるグッズも効果的

祖母の住む地域では、各家庭でできるオレオレ詐欺の予防策として、電話をかけると発信音が鳴る前に、「この電話は振り込め詐欺防止のため、会話内容が自動的に録音されます」という音声が流れる『詐欺防止装置』を高齢者を対象に配布しているとのこと。

警察によると、固定電話の受話器に貼り付けるだけなので、誰でも簡単に装着できるほか、実際に装着してから被害が減少するなど防止効果もあるといいます。

ちなみに、祖母の場合もこの機械を使用している間はオレオレ詐欺が激減したものの、壊れてしまい放置している間に今回の電話がかかってきたようです。

固定電話の写真

※写真はイメージ

警察のすすめで、祖母は新しい装置をもらい装着してからは、怪しげな電話はぴたりと止んだとのこと。

このように最近のオレオレ詐欺の手口は多岐にわたり、巧妙化しています。

詐欺防止装置を使用しているからといって安心せず、少しでも「怪しいな」と思ったらすぐに電話を切り、『110』番や警察相談専用窓口の『#9110』に相談しましょう。


[文/キジカク・構成/grape編集部]

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火野正平の写真

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出典
警察庁

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