引っ越しの挨拶はどうしたらいい？タイミングや渡し方を解説！

就職や転職など、ライフスタイルの変化に応じて引っ越しをする人は多いでしょう。その際は、家の近所の人に挨拶をしておくのがベストです。

とはいえ、「挨拶が必要だと分かっていても、具体的にどうすればよいのかが分からない」と悩んでしまう人もいるかもしれません。

この記事では、挨拶をする範囲やタイミングをはじめ、手土産の選び方や不在時の対処法などを詳しく解説します。引っ越しの予定がある人は、参考にしてみてくださいね。

引っ越しの挨拶は本当に必要？

引っ越しをしたことがある人なら、近所の人への挨拶について悩んだ経験があるのではないでしょうか。

一般的には、手土産を持って近所の人に挨拶をしに行くのが基本です。特に、新居の近所に住む人たちに自分のことを知ってもらい、今後の近所付き合いを円滑にするのは重要だといえます。

ただし、状況によっては必ずしも挨拶をする必要はありません。以下では、単身または家族で引っ越す場合について、それぞれ詳しく解説します。

単身で引っ越す場合

単身でアパートやマンションなどの集合住宅に引っ越す場合は、無理に挨拶をする必要はありません。

特に、女性の場合は無用なトラブルに巻き込まれる可能性もあります。反対に、男性が女性の家に挨拶に行くと、女性に不安を与え、警戒されてしまうこともあるでしょう。

単身者向けの集合住宅は、住人同士で顔を合わせることはあまりなく、付き合いがないことがほとんど。騒音などのトラブルが起きた場合も、管理会社などが代わって対応します。

ただし、女性や学生限定のアパートやマンションに引っ越しをする場合は、挨拶がてら情報収集ができるかもしれません。周囲の状況を見ながら判断してみてくださいね。

家族で引っ越す場合

家族で引っ越す場合は、今後その地域に長く住むことを考慮して、挨拶回りをするようにしましょう。

地域の行事や、子供が通う学校などでも顔を合わせる機会があるため、挨拶をしておくと相手の印象がよくなるかもしれません。

挨拶の際は、ゴミ出しの場所など、地域のルールについて聞いてもよいでしょう。子供がいる場合は、通学路などの学校に関する情報を得ることも可能です。

引っ越しの挨拶をして回ると、近所にどういった人が住んでいるのかがある程度把握できるため、安心することができそうですね。

引っ越しの挨拶で渡す手土産を選ぶポイント

引っ越しの挨拶をする際は、手土産を持参するのが好ましいとされています。ただ、どんなものを選ぶかは悩みどころではないでしょうか。

この項では、手土産の選び方や、熨斗（のし）の書き方などについて解説していきます。価格や中身の相場なども紹介するので、参考にしてみてくださいね。

手土産の値段は５百円～千円程度

引っ越しの挨拶で配る手土産は、５百～千円程度のものを選ぶのが相場となっています。あまり高価なものを渡すと、かえって相手に気を遣わせてしまうためです。

「これからよろしくお願いします」という挨拶であることを踏まえ、自分がもらって嬉しいものを選び、気持ちを添えて渡せば十分でしょう。

手土産は食品や日用品がおすすめ

手土産の内容は、消費できるものがおすすめです。例えば、日用品ならタオルや洗剤、入浴剤、地域指定のゴミ袋などが喜ばれるでしょう。

食べ物なら、日持ちのするクッキーなどの焼き菓子、お茶、ドリップコーヒーのセットなど、賞味期限が長いものが適しています。

なお、挨拶時に相手が不在にしている可能性を考慮すると、生ものや要冷蔵のものなどは挨拶の手土産に向きません。

また、置物やマグカップのように、相手の好みに左右されるものも避けたほうが無難です。

熨斗は必要？書き方はどうする？

引っ越しの挨拶で自分の名前を伝えても、会話をするうちに忘れられてしまうこともあるでしょう。そんな時は、手土産の熨斗が役に立ちます。

必ず付けたほうがいいというわけではないものの、付けておけば相手に名前を覚えてもらいやすいというメリットがあります。

熨斗を付ける際は、蝶結びの水引を選びましょう。水引とは祝儀などの贈り物に付ける飾りのことで、熨斗紙に印刷されている場合もあります。

新居の近所で挨拶をする際は、水引の上に『御挨拶』と、旧居の近所では『御礼』とそれぞれ書き、水引の下には自分の名字を書き添えてください。

可能であれば、ボールペンではなく筆ペンで記入するのがベストです。相手に丁寧な印象を与えることができますよ。

引っ越しの挨拶に行くタイミングと範囲

引っ越しの挨拶は「どんなタイミングで、どの範囲まで行けばいいの？」と悩んでしまいますよね。

ここからは、引っ越しの挨拶をするのにおすすめなタイミングについて、旧居と新居の場合をそれぞれ解説していきます。

旧居と新居それぞれの挨拶の時期や時間帯

引っ越しが決まったら、旧居の近所の人には引っ越しの１週間前から前日までの間に挨拶を済ませておきましょう。

当日はトラックなどで道を塞いだり、作業時に音を立てたりして、周囲に迷惑をかけてしまうかもしれません。

そのため、引っ越しについて事前に知らせつつ、それまでのお礼を伝えるのが挨拶の基本です。

一方、新居では引っ越し当日におこなうのが一般的ですが、引っ越し作業に追われてタイミングを逃してしまうこともあるかもしれません。

もし可能であれば前日に済ませておき、引っ越し作業で迷惑をかけてしまうことをお知らせするとよいでしょう。

ちなみに、引っ越し作業は朝や夜などの忙しい時間帯と食事時を避け、午後から夕方頃の時間帯におこなうが理想的です。

ここからは、引っ越しの挨拶をするとよい範囲について見ていきましょう。

戸建ての場合の範囲

戸建ての場合、引っ越しの挨拶をする範囲は、両隣および前３軒と後３軒が目安とされています。

特に、新居の近所に住む人とは、これから自治会などで長い付き合いになるでしょう。

そのため、引っ越してすぐのタイミングで、しっかりと挨拶回りをしておくのがスマートです。

マンションの場合の範囲

マンションやアパートの場合、基本的には生活音が響きやすい左右上下の４軒に挨拶しておけば十分でしょう。

中でも、両隣は今後顔を合わせる機会が多くあります。何かあった時のためにも、あらかじめ顔合わせをしておけばスムースでしょう。

大家への挨拶（アパートやマンションの場合）

アパアートやマンションには、大家が住んでいる場合があります。大家とは、建物を管理したり所有したりしている人のことです。

基本的に、大家への挨拶は必須ではありません。ただ、同じアパートやマンションに住んでいたり、近くに家があったりする場合は挨拶をしてもよいでしょう。

引っ越しの挨拶で相手が不在だった場合は？

引っ越しの挨拶に行ったものの、相手が留守にしていて会えないこともあるでしょう。

そんな時は、別のタイミングに改めて挨拶をしに行くか、挨拶状を添えて手土産を置いていくことを検討してみてください。

以下では、それぞれのケースについて詳しく見ていきます。

別日にあらためて２～３回訪問する

引っ越しの挨拶をしに行ったものの、相手が不在だった場合は、時間帯を変えて再度訪問しましょう。

もしかしたら、仕事やお出かけなどで、たまたま相手が外出していたタイミングに当たってしまったのかもしれません。

例えば、平日の夕方に行ったら、次は週末の日中に訪問してみるなど、時間帯と曜日を変えてあらためて２～３回ほどチャレンジしてみてください。

挨拶状を添えて手土産を残す

何度か訪問しても不在だった時は、挨拶状を添えた手土産を郵便受けに入れておきましょう。

ただし、郵便受けに手土産を入れる際は、食品以外のものを入れましょう。特に、夏などの暑い季節は腐ってしまうリスクがあります。

相手が不在だったからとはいえ、挨拶が遅れるのは好ましくありません。後のトラブルを避けるためにも、日用品で対応するのが無難です。

不在時の挨拶状の例文

挨拶先が不在だった場合の挨拶文の例文はこちらです。

新居の近所に住む人の宛てる場合を想定しているので、挨拶状を書く際の参考にしてみてください。

挨拶状は封筒に入れて、手土産に添えましょう。

後日、顔を合わせることがあったら改めて挨拶をすると、より丁寧な印象を相手に与えられるかもしれません。

挨拶に行く時の基本的なマナー

引っ越しの挨拶に向けて準備を整え、タイミングや行く範囲などを決めたら、挨拶をする際のマナーを押さえておきましょう。

ここからは、引っ越しの挨拶に行く際の基本的なマナーや気を付けたいことなどについて、ポイントを３つ紹介します。

なるべく家族全員であいさつに行く

引っ越しの挨拶をする際は、できる限り家族全員で行くことをおすすめします。

家族形態を相手に知ってもらえたり、丁寧な印象を持ってもらえたりするでしょう。

家族全員がそろうことが難しい場合は、夫婦だけでもOKです。もちろん、都合がつかなければ１人で行っても構いません。

服装は部屋着や露出の多いものはNG

近所の人を訪問する際は、露出の多い服装を控えてください。また、部屋着やジャージなどで行くのも避けたほうが無難です。

特に、新居の周りで挨拶する相手は初対面の人たちです。不快な印象を与えないよう、身支度を整えて訪問するようにしましょう。

手土産に対するお返しは不要

引っ越しの挨拶における手土産は、お返し不要なのがマナーです。

相手に気を遣わせないように、高価なものを選ぶのは避け、相場の価格帯で購入できるものを渡しましょう。

消費期限が短い食べ物を避け、タオルや洗剤などの日用品を選ぶとよいでしょう。

引っ越しの挨拶のマナーを守って気持ちよく新生活をスタートさせよう

引っ越しの際は、家の片付けや手続きなどで忙しく、挨拶をして回るのはなかなか大変です。

ただ、引っ越しの挨拶をしておくと、以降の近所付き合いがスムースになりますよ。

新生活を気持よくスタートさせるために、『前３軒と両隣の２軒と後の３軒』を基本とし、手土産を持参して挨拶に行ってみましょう。

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[文・構成／grape編集部]