「やっぱり日本画は最高」「神々しい」 4万人が称賛した『昇り龍』がこちら
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- 出典
- @Goshi_Kichi
日本の歴史や風景などに根ざして描かれる、日本画。
日本画のモチーフの代表例として、『龍』が挙げられます。天に向かい上昇する龍の姿を描いた『昇り龍』は、実物を目にしたことがある人も多いでしょう。
2024年8月現在、東京藝術大学(以下、藝大)に通う、大学3年生の五嶋伶那(@Goshi_Kichi)さんが描いた『昇り龍』に、X上で称賛の声が相次いでいます!
藝大生が描いた昇り龍が「神々しい」と話題
五嶋さんは、藝大の美術学部絵画科で日本画を専攻し、日々絵の勉強に励んでいます。
「せっかく日本画を始めるなら、最高の環境で学びたかった」という熱意を持ち、藝大への進学を叶えた五嶋さん。
日本画への想いが詰まった本人のコメントとともに、約1か月かけて完成させた『昇り龍』をご覧ください。
こういう絵が描きたくて藝大に入った。
凄まじい迫力!
1枚のキャンバスに描かれた龍からは、絵であることを疑ってしまうほどの生命力を感じますね。
五嶋さんいわく、同作のテーマは『静けさの中に力強く天に昇っていく龍』。
白色で力強く、儚さもある龍の表現にこだわったといいます。
作者の想いが宿った『昇り龍』に、圧倒された人が相次いだ模様。ネット上では4万件を超える『いいね』とともに、称賛のコメントが多数寄せられました。
・これは大迫力!かっこよすぎる。やっぱり日本画は最高だなあ…。
・神々しい!魂を感じる。直接お目にかかりたい。
・静けさの中にある猛々しさ、なんて荘厳な姿だろう。龍の鳴く声が聞こえる気がする。
『龍』へのこだわりと、日本画への想いとは?
grapeでは、作者の五嶋さんに、『昇り龍』や日本画について話を聞いてみました。
幼い頃の五嶋さんは、何をきっかけに、絵を描くことに興味を持ったのでしょうか。
小学生低学年の頃、「自分はほかの人よりも絵が描ける」と気付いた時です。小学生の頃から、自分が描いた絵や作った物で、ほかの人が楽しんでいるのを見るのが快感でした。
自分の中のエンターテインメントはその時点で完成していて、現在の自分の活動に直結しています。
『絵画』とひと口にいっても、油絵や水彩画など、さまざまな技法があります。数ある絵画の中で、日本画の道に進もうと思ったのはなぜなのでしょうか。
初めて日本画の作品を見た時、「キラキラしててかっけえ!」と思ったのが日本画を選んだ理由です。子供の頃、キラキラなレアカードが欲しくてカードゲームを始めたのと同様の感覚で、理由は単純でした。
では、五嶋さんが思う、日本画の魅力とはなんなのでしょうか。
実物を見た時の感動です。日本画の作品には、実物を見ないと感じられない岩絵具の鉱石の輝きや、絵そのものの迫力があります。
デジタルの普及により、スマホの画面ですべて完結できるようになってしまった今、こうした感動はたくさんの人に突き刺さるはずです。みんなこの感動を忘れてしまっているだけなんです。
日本画といっても、龍などの動物画以外にも美人画から風景画まで、数多くのモチーフが存在します。そうした中、特に龍に惹かれた理由はなんだったのでしょうか。
一番の理由は、僕が龍が大好きだからです。あんなにかっこいいモチーフはほかにないと思っています。
また、僕は対象物をそのまま描き写すような絵を描いていると、退屈してしまうんです。意味や歴史はあれど、龍というものは空想上の生き物のため、自分の好き勝手に描けるモチーフだと思います。今の自分にとって、龍はすごくしっくりくるテーマとして大事な存在です。
最後に、ご自身の日本画を通じて、見る人に届けたいメッセージを語っていただきました。
僕の絵はかっこいいです。絵を見た時の感想は、実はそれくらい単純でよいと思っています。絵は、意味がどうとか歴史がどうとか構図がどうとか、そんなことは考えなくても単純に楽しめるものなんです。昔はそうやってみんな楽しめていたはずなのに、忘れてしまっているだけ。
いろんな楽しみ方があるのは承知の上ですが、小難しいからという理由で絵を見るのを敬遠している人が多いと感じます。もっとたくさんの人に、絵を楽しんでほしいです。「スマホの小さい画面だけでなく、ぜひ実物を見にきてほしい」と思います。
僕は常に『絵1枚』で勝負しています。かっこいい、かわいい、素敵。一瞬でもそう思わせたら、僕の勝ちなんです。絵から目を背けないでくださいね。
日本画に宿る『実物を見た時の感動』を、自らの絵をもってたくさんの人に届けたいと願う、五嶋さん。
今回話題を呼んだ『昇り龍』には、見る人すべてにスマホの画面越しではなく、実物を見たいと思わせるような力を感じました。
また、五嶋さんは2024年8月14~25日の間、東京都中央区日本橋にあるアートギャラリー『Gallery TK2』にて、自身初となる個展『五嶋伶那展』を開催しています。
日本画の文化に触れたことがある人もそうでない人も、足を運んでみてはいかがでしょうか。
[文・構成/grape編集部]