25年間 バンコクのスラム街に閉じ込められていた猿『ジョー』の救出

By - grape編集部  公開:  更新:

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出典:Facebook

タイにある動物保護団体【ワイルドライフ・フレンズ・ファウンデーション・タイランド】。この団体のオーナーであるエドウィンさんに、ある日見知らぬ人からEメールが届きました。

差出人はバンコクに住む外国人の男性で、メールにはこう書かれていました。

バンコクのスラム街で、暗くて汚い小さな穴の中にいる猿を見つけました

想像を超える劣悪な環境にいた猿

エドウィンさんはメールに書かれた場所へと向かいました。そしてそこで見たものは、建物の間にある、身動きもとれないほど小さな空間に閉じ込められた1匹の猿の姿だったのです。

バンコクのスラム街の一角、複数の建物が密集する薄暗い路地の奥。外からはほとんど見えないその場所に、猿は長い年月をかけて閉じ込められていました。日光もほとんど届かず、外の空気を感じることも難しい環境だったとのことです。

今まで生きていたことが奇跡

人間と自分自身の汚物にまみれた小さな穴の中で、逃げることも、助けを求めることもできずにいた猿の名前はジョーといいます。

エドウィンさんはジョーの飼い主を見つけ、どうしてこんなことになったのかを問いただしました。

野生で暮らしていたジョーの母親は1988年に密猟者によって殺されてしまいました。その後ジョーは人間のペットとして飼われていましたが、1991年にこの狭い穴に閉じ込められたのです。

それからなんと25年間、ジョーはこの穴の中で暮らしていたのです。

母親を失い、ペットとして飼われ始めた時点でジョーはすでに野生に戻る機会を奪われていました。さらに1991年以降は、その狭い穴の中だけが彼の「世界」となってしまったのです。外の音や光がわずかに届く環境の中で、25年という歳月が静かに過ぎていきました。

歩くこともできないほど狭い空間で、水すら与えられない状況下で生き延びていたジョー。

助け出された時の彼の体はとても弱っていて、筋肉の組織はほぼ機能していませんでした。また脱水症状を起こしており、歯もボロボロだったということです。

25年間、満足に体を動かすことができなかった影響は深刻なものでした。筋肉が正常に機能しなくなるほどの状態にもかかわらず、ジョーがその過酷な環境を生き抜いていたこと自体、保護団体のスタッフたちも驚きを隠せなかったそうです。

ジョーが救出される時の映像をごらんください。

保護施設で少しずつ取り戻していく「自由」

無事に助け出されたジョーは保護施設で少しずつ元気になっています。まだ木には登れませんが、歩くことは出来るようになり、ほかの猿たちとも会話をし始めているということです。

長年、体を動かすことも、仲間と交流することもできなかったジョーにとって、保護施設での日々は全てが新しい体験の連続です。歩けるようになったこと、他の猿たちの声に反応できるようになったこと、その一つひとつが回復の証といえます。

ジョーが25年もの間、たった一人でどんな思いで過ごしていたのかと思うと、心が締め付けられるような気持ちになります。

ジョーは今後ずっと、エドウィンさんの保護施設で暮らしていくそうです。まだまだ長生きして、これからは自由に幸せに生きていってほしいですね。

シェルターで暮らす保護犬の写真(撮影:grape編集部)

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出典
Wildlife Friends Foundation Thailand

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