25年間 バンコクのスラム街に閉じ込められていた猿『ジョー』の救出 By - grape編集部 公開:2016-04-22 更新:2026-04-21 サル動物愛護 Share Post LINE はてな コメント 出典:Facebook タイにある動物保護団体【ワイルドライフ・フレンズ・ファウンデーション・タイランド】。この団体のオーナーであるエドウィンさんに、ある日見知らぬ人からEメールが届きました。 差出人はバンコクに住む外国人の男性で、メールにはこう書かれていました。 バンコクのスラム街で、暗くて汚い小さな穴の中にいる猿を見つけました 想像を超える劣悪な環境にいた猿 エドウィンさんはメールに書かれた場所へと向かいました。そしてそこで見たものは、建物の間にある、身動きもとれないほど小さな空間に閉じ込められた1匹の猿の姿だったのです。 バンコクのスラム街の一角、複数の建物が密集する薄暗い路地の奥。外からはほとんど見えないその場所に、猿は長い年月をかけて閉じ込められていました。日光もほとんど届かず、外の空気を感じることも難しい環境だったとのことです。 Posted by Wildlife Friends Foundation Thailand on Friday, April 1, 2016 今まで生きていたことが奇跡 人間と自分自身の汚物にまみれた小さな穴の中で、逃げることも、助けを求めることもできずにいた猿の名前はジョーといいます。 エドウィンさんはジョーの飼い主を見つけ、どうしてこんなことになったのかを問いただしました。 Posted by Wildlife Friends Foundation Thailand on Friday, April 1, 2016 野生で暮らしていたジョーの母親は1988年に密猟者によって殺されてしまいました。その後ジョーは人間のペットとして飼われていましたが、1991年にこの狭い穴に閉じ込められたのです。 それからなんと25年間、ジョーはこの穴の中で暮らしていたのです。 母親を失い、ペットとして飼われ始めた時点でジョーはすでに野生に戻る機会を奪われていました。さらに1991年以降は、その狭い穴の中だけが彼の「世界」となってしまったのです。外の音や光がわずかに届く環境の中で、25年という歳月が静かに過ぎていきました。 Posted by Wildlife Friends Foundation Thailand on Friday, April 1, 2016 歩くこともできないほど狭い空間で、水すら与えられない状況下で生き延びていたジョー。 助け出された時の彼の体はとても弱っていて、筋肉の組織はほぼ機能していませんでした。また脱水症状を起こしており、歯もボロボロだったということです。 25年間、満足に体を動かすことができなかった影響は深刻なものでした。筋肉が正常に機能しなくなるほどの状態にもかかわらず、ジョーがその過酷な環境を生き抜いていたこと自体、保護団体のスタッフたちも驚きを隠せなかったそうです。 ジョーが救出される時の映像をごらんください。 Joe, a wild caught Assamese macaque ended up as a pet in 1988, living for over 25 years in a small dark hole hell in…Posted by Wildlife Friends Foundation Thailand on Wednesday, March 30, 2016 保護施設で少しずつ取り戻していく「自由」 無事に助け出されたジョーは保護施設で少しずつ元気になっています。まだ木には登れませんが、歩くことは出来るようになり、ほかの猿たちとも会話をし始めているということです。 長年、体を動かすことも、仲間と交流することもできなかったジョーにとって、保護施設での日々は全てが新しい体験の連続です。歩けるようになったこと、他の猿たちの声に反応できるようになったこと、その一つひとつが回復の証といえます。 Joe the recently rescued Assamese macaque (Macaca assamensis). See his story here http://www.wfft.org/primates/joe-rescued-dark-hell/Posted by Wildlife Friends Foundation Thailand on Friday, April 1, 2016 Posted by Wildlife Friends Foundation Thailand on Thursday, April 14, 2016 ジョーが25年もの間、たった一人でどんな思いで過ごしていたのかと思うと、心が締め付けられるような気持ちになります。 ジョーは今後ずっと、エドウィンさんの保護施設で暮らしていくそうです。まだまだ長生きして、これからは自由に幸せに生きていってほしいですね。 保護動物の未来が変わる? 話題の『推し活支援』サービスが…【独自取材】保護犬や保護猫を『推し活』で支援できる新サービス『しっぽの輪』が登場。飼えなくても、写真などを見て気になった動物を『推しの子』として応援できる仕組みや、開発者が立ち上げた背景を紹介します。 コヨーテの赤ちゃんを抱く女性の『顔』が…?「爆笑した」「最高」コヨーテの赤ちゃんを抱く女性の『顔』が…?「爆笑した」「最高」 出典 Wildlife Friends Foundation Thailand Share Post LINE はてな コメント
タイにある動物保護団体【ワイルドライフ・フレンズ・ファウンデーション・タイランド】。この団体のオーナーであるエドウィンさんに、ある日見知らぬ人からEメールが届きました。
差出人はバンコクに住む外国人の男性で、メールにはこう書かれていました。
バンコクのスラム街で、暗くて汚い小さな穴の中にいる猿を見つけました
想像を超える劣悪な環境にいた猿
エドウィンさんはメールに書かれた場所へと向かいました。そしてそこで見たものは、建物の間にある、身動きもとれないほど小さな空間に閉じ込められた1匹の猿の姿だったのです。
バンコクのスラム街の一角、複数の建物が密集する薄暗い路地の奥。外からはほとんど見えないその場所に、猿は長い年月をかけて閉じ込められていました。日光もほとんど届かず、外の空気を感じることも難しい環境だったとのことです。
今まで生きていたことが奇跡
人間と自分自身の汚物にまみれた小さな穴の中で、逃げることも、助けを求めることもできずにいた猿の名前はジョーといいます。
エドウィンさんはジョーの飼い主を見つけ、どうしてこんなことになったのかを問いただしました。
野生で暮らしていたジョーの母親は1988年に密猟者によって殺されてしまいました。その後ジョーは人間のペットとして飼われていましたが、1991年にこの狭い穴に閉じ込められたのです。
それからなんと25年間、ジョーはこの穴の中で暮らしていたのです。
母親を失い、ペットとして飼われ始めた時点でジョーはすでに野生に戻る機会を奪われていました。さらに1991年以降は、その狭い穴の中だけが彼の「世界」となってしまったのです。外の音や光がわずかに届く環境の中で、25年という歳月が静かに過ぎていきました。
歩くこともできないほど狭い空間で、水すら与えられない状況下で生き延びていたジョー。
助け出された時の彼の体はとても弱っていて、筋肉の組織はほぼ機能していませんでした。また脱水症状を起こしており、歯もボロボロだったということです。
25年間、満足に体を動かすことができなかった影響は深刻なものでした。筋肉が正常に機能しなくなるほどの状態にもかかわらず、ジョーがその過酷な環境を生き抜いていたこと自体、保護団体のスタッフたちも驚きを隠せなかったそうです。
ジョーが救出される時の映像をごらんください。
保護施設で少しずつ取り戻していく「自由」
無事に助け出されたジョーは保護施設で少しずつ元気になっています。まだ木には登れませんが、歩くことは出来るようになり、ほかの猿たちとも会話をし始めているということです。
長年、体を動かすことも、仲間と交流することもできなかったジョーにとって、保護施設での日々は全てが新しい体験の連続です。歩けるようになったこと、他の猿たちの声に反応できるようになったこと、その一つひとつが回復の証といえます。
ジョーが25年もの間、たった一人でどんな思いで過ごしていたのかと思うと、心が締め付けられるような気持ちになります。
ジョーは今後ずっと、エドウィンさんの保護施設で暮らしていくそうです。まだまだ長生きして、これからは自由に幸せに生きていってほしいですね。