この地球で自然と調和しながら生きる シロクマの母子が教えてくれること
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吉元由美の『ひと・もの・こと』
作詞家でもあり、エッセイストでもある吉元由美さんが、日常に関わる『ひと・もの・こと』を徒然なるままに連載。
たまたま出会った人のちょっとした言動から親友のエピソード、取材などの途中で出会った気になる物から愛用品、そして日常話から気になる時事ニュースなど…さまざまな『ひと・もの・こと』に関するトピックを吉元流でお届けします。
太陽フレアと
太陽活動が活発になる「極大期」に入ったそうです。今後1年、太陽フレアが頻発し、通信障害などが起こる可能性があると10月15日にNASAが発表しました。
GPSにも大きな影響を与えることが考えられ、私たちの日常生活にも支障をきたす可能性があります。
そういえば、9月に入ってから日差しがものすごく強かった。植木に水をやろうと外に出ると、強い日差しが肌を刺すようでした。空を覆っていたシールドが外れたみたいに。
それが太陽フレアの影響かどうかわかりませんが、これまでの暑さのパターンとは変わってきたように感じました。
太陽フレアの活動が活発になると、低緯度の場所でもオーロラが出現します。能登でもオーロラを観測したそうです。
20代の頃だったか、写真家の星野道夫さんの本を読み、オーロラを見たい!と胸が躍りました。
フェアバンクスへ行き、星野さんの家を訪ねてみよう、などと勝手な想像を巡らせながら、雪閉ざされたアラスカと、短い夏のアラスカに思いを馳せたことをよく覚えています。
星野道夫さんの写真や言葉には、体感的な余韻があります。心の奥を抱きしめられたような、その感触、感覚がしばらく消えないような、そんな余韻です。
そしてそこには、自然とすべての命に対する深い敬愛があり、体験から生まれた作品は星野道夫の分け御霊のように、今も色褪せることなく心に響きます。
命を見つめる圧倒的に優しいまなざしに涙が出るのです。
没後20年の特別展で寄り添いながら眠る母子のシロクマの写真を見たとき、ひれ伏して謝りたいような気持ちになりました。
なんて平和。なんて美しい。人間たちのあるべき姿がそこにありました。
毎年、夏の暑さが変化しているように思います。北極のシロクマたちはどうしているでしょうか。
太陽の活動は11年周期。宇宙の中の、この地球に生きている限り、私たちは自然と調和しながら生きるしかありません。
夏の酷暑に耐え、母子のシロクマのように愛しみ合い、平和に暮らす。
日本でもオーロラを観測したというニュース……。赤紫に染まった見たこともない美しい空は、この地球でどう生き抜くのかを問いかけているのかもしれません。
いのちを紡ぐ言葉たち かけがえのないこの世界で
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※記事中の写真はすべてイメージ
作詞家・吉元由美の連載『ひと・もの・こと』バックナンバー
[文・構成/吉元由美]
吉元由美
作詞家、作家。作詞家生活30年で1000曲の詞を書く。これまでに杏里、田原俊彦、松田聖子、中山美穂、山本達彦、石丸幹二、加山雄三など多くのアーティストの作品を手掛ける。平原綾香の『Jupiter』はミリオンヒットとなる。現在は「魂が喜ぶように生きよう」をテーマに、「吉元由美のLIFE ARTIST ACADEMY」プロジェクトを発信。
⇒ 吉元由美オフィシャルサイト
⇒ 吉元由美Facebookページ
⇒ 単行本「大人の結婚」