小袋が切れない時、どうしたらいい? 企業の回答「弁当に入っていると…」

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調味料の写真

※写真はイメージ

食品に添付されているワサビや醤油といった調味料の小袋。端に「こちら側のどこからでも切れます」と書かれているものがあります。

たいていは、自分で切れ目を入れなくてもスッと切れますよね。これは1987年に特許登録された『マジックカット』という技術のおかげです。

しかし「あれ、切りにくい」ということがありませんか。切りにくい原因などについて、SBパックス株式会社(以下、SBパックス)に取材しました。

『マジックカット』の技術を開発したのは、旭化成パックス株式会社ですが、2025年現在はその事業を、住友ベークライト株式会社のグループ会社であるSBパックスが継承しています。

ワサビのパッケージの写真

画像提供:SBパックス株式会社

『マジックカット』の仕組み

まず、『マジックカット』の仕組みについて聞いたところ、以下の回答がありました。

小袋の端部には小さな三角形の『キズ』が無数についています。

肉眼では見にくいのですが、以下の画像ような特殊な形状の『キズ』が無数に付いています。

端を開けるように力を入れると、キズとキズの間に裂け目ができ、それが次のキズへとつながって切れ目が広がり、それがまた次のキズへ…とつながっていきます。

このキズの大きさや形、キズとキズの間隔や加工面積に対する比率などの研究を繰り返し、キズを加工するための特殊な刃を開発。この刃により、現在の開封方法を実現させました。

マジックカットの写真

『マジックカット』の端部。無数のキズがある(画像提供:SBパックス株式会社)

マジックカットの拡大写真

キズの拡大画像(画像提供:SBパックス株式会社)

もともとは『チケットの半券』をもぎりやすくするためのミシン目が、発想の元になったそうです。

現在ではさらに技術が進化しており、より切りやすく、食品だけでなく、さまざまな袋に使えるように工夫されているそうです。

マジックカットのマークの画像

『マジックカット』のマーク。ほかにもロゴだけのバージョンもある(画像提供:SBパックス株式会社)

小袋が切れない時の対処法

便利な『マジックカット』ですが、切りにくいことがあります。原因と対処法を聞いてみました。

お弁当に入れられた調味料の袋などは、油や水分が付いていると、切りにくいことがあります。

手が濡れている場合も同様に切りにくくなります。

そのような時は、袋に付いた油や水分を乾いたテッシュペーパーなどで拭き取るとよいでしょう。

最後にSBパックスからは、このようなメッセージがありました。

『マジックカット』は長らくみなさまに愛されてきたこともあり、もうすぐ商標登録されて40年を迎えます。

弊社が培った豊富なノウハウやサポート体制により、今後も価値の高いソリューションを提供していきます。

『マジックカット』で、もし切りにくいということがあれば、水分や油分が袋に付着しているのかもしれません。

その場合には、ティッシュなどで拭えば、スムースに開封できるでしょう。


[文/高橋モータース@dcp・構成/grape編集部]

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取材協力
SBパックス株式会社

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