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『寒天』と『ゼラチン』の違いって?特徴や用途をご紹介

By - grape編集部  公開:  更新:

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『寒天』と『ゼラチン』の違いって?特徴や用途をご紹介

※写真はイメージ

菓子作りなどに重宝する『寒天』や『ゼラチン』。しかし、それぞれ何からできていて、どのような違いがあるのかは、意外と知らない人もいるのではないでしょうか。

そこで本記事では寒天とゼラチンの違いやそれぞれの特徴、さらに用途や使用する際の注意点などをまとめました。

それぞれの違いを把握したい人はもちろん、どちらか一方しか家になく代用したいという人もぜひ参考にしてください。

『寒天』と『ゼラチン』の違いは何?

『寒天』と『ゼラチン』の違いとは

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寒天とゼラチンは、どちらもゼリーやババロアなど料理の際に使うイメージがありますよね。用途は同じ『固める』ことですが、それぞれ原料や特徴などが異なります。

どのような違いがあるのか、料理で失敗しないためにも知っておきましょう。

項目 寒天 ゼラチン
原料 海藻 豚や牛のコラーゲン
種類 棒寒天(角寒天)
糸寒天
粉末寒天(粉寒天)
板ゼラチン
粉ゼラチン
顆粒ゼラチン
主な栄養素 食物繊維 タンパク質
溶解温度 90℃以上 50~60℃
凝固温度 40~50℃ 20℃以下

簡単に比較しただけでも、これだけの違いがあります。それぞれの違いを、詳しく確認してみましょう。

原料の違い

寒天の原料は、テングサなどの海藻類です。

テングサと聞くと、ところてんのイメージがありますが、実は『寒天』と『ところてん』は同じもの。

テングサを煮出してできた煮汁を冷やして作るのがところてんですが、寒天は寒天用のところてんを作ったのち、それを凍結、乾燥させたものです。

対してゼラチンは、おもに豚、牛の皮や骨などに含まれるコラーゲンが原料。なかには、魚のうろこや皮を使ったフィッシュゼラチンなどもあります。

栄養素の違い

寒天は、食物繊維が豊富でカロリーもほとんどありません。低カロリーのダイエット食にも使われています。

ゼラチンはタンパク質が主成分です。なお、ゼラチンはコラーゲンでできていることから、肌の健康維持へのサポートが期待できるといわれています。

溶解・凝固温度の違い

寒天は溶解温度が90℃以上と溶けにくく、凝固温度も40~50℃と固まりにくい性質です。

一方でゼラチンは、溶ける温度が50~60℃と比較的低いことから、口内でも溶けやすく、口当たりがよいことが特徴といえます。

『寒天』と『ゼラチン』の使い方や注意点

寒天とゼラチンを使う際は、どんなことに気をつける必要があるのでしょうか。

使う場合の注意点も含めて確認しておけば、寒天とゼラチンを使いこなせるかもしれません。それぞれ詳しく解説します。

『寒天』の使い方と注意点

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寒天の使い方として、次のようなものが挙げられます。

  • 水ようかん
  • 杏仁豆腐
  • 琥珀糖
  • 溶けにくいアイス
  • ドレッシング

上記のものを作りたい場合は、寒天が役に立つでしょう。

寒天を調理に使う際は、温度管理に注意が必要です。溶ける温度が90℃以上と比較的高温なため、中途半端に温めただけでは溶け残ってしまう可能性があります。

溶け残ると、具材を加えてもうまく固まらないことがあるため注意しましょう。

ほかにも注意したいのは、酸味の強い果汁や果物などを使う場合です。これらを一緒に煮立ててしまうと、固まらなくなることがあります。寒天を完全に溶かし、粗熱が取れてから具材を入れてください。

また、寒天が固まる温度は40~50℃と高めのため、冷やしすぎると先に固まってしまいます。冷たい液体と合わせる際は、冷たい液体を少し温めてから加えるようにしましょう。

『ゼラチン』の使い方と注意点

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ゼラチンを使ったメニュー例は次の通りです。

  • ババロア
  • ムース
  • パンナコッタ
  • プリン

一般的に、口当たりがなめらかなスイーツに使われることが多いようです。

ゼラチンを使う際は、パイナップルやイチジク、キウイフルーツといったタンパク質分解酵素を含む食べ物を一緒に使う場合、固まりにくくなる可能性があるので注意してください。

熱湯にくぐらせて一度加熱した具材か、生ではなくフルーツ缶詰などに使われている果物であれば、ゼラチンと一緒に使っても問題ないでしょう。

また、ゼラチンの溶解温度は50~60℃ですが、調理をして一度固めた後だと25℃以上で溶け始めてしまうのだとか。そのため、夏場は常温でも溶ける可能性があります。

直前まで冷蔵庫で冷やし、出したらなるべく早めに食べるようにしましょう。

『寒天』と『ゼラチン』をそれぞれ代用できるの?

『寒天』と『ゼラチン』をそれぞれ代用できるの?

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寒天とゼラチンを料理の際にそれぞれ代用することは、不可能ではありません

実際にゼリーのレシピを検索すると、寒天を使う場合とゼラチンを使う場合の2通りのレシピが見つかるでしょう。ただし、それぞれ食感が異なるため、全く同じに作ることは難しいかもしれません。

また、溶解温度や凝固温度が異なるため、調理方法が変わる点には注意が必要です。

寒天やゼラチンと似ている『アガー』とは

寒天やゼラチンと似ている『アガー』とは

※写真はイメージ

寒天やゼラチンのように凝固作用がある食材に『アガー』があります。アガーは『カラギーナン』という、海藻やマメ科の種子などからできている凝固剤のことです。

寒天やゼラチンと比べて透明度が高いため、ゼリーや水まんじゅうなど食材の色を生かした料理を作りたい時に最適でしょう。30~40℃で固まり、常温で溶けだすこともほぼありません。

なお、食感は寒天とゼラチンのちょうど中間くらいで、独特な弾力感に仕上がります。

『寒天』と『ゼラチン』は原料や食感が異なる

寒天やゼラチンは、ともに料理を作る際の凝固剤の役割を果たす食材です。

しかし、原料が違うため、主な栄養素もそれぞれ異なります。ほかにも、凝固温度、溶解温度、食感なども異なるため、それぞれに合ったメニューに活用するとよいでしょう。

寒天とゼラチン、それぞれのメリットを生かして、上手に使い分けてくださいね。


[文・構成/grape編集部]

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