ぬいぐるみを作り続ける、12歳の少年 病気の子どもへ願いを込めて
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ダイソーのイヤホンを見た客 配色に既視感をおぼえたワケに「全く同じことを考えた」メメタァ(@memetaa_kaeru)さんが、『ダイソー』に足を運んだ時のこと。ふと目に飛び込んできたワイヤレスイヤホンのカラーリングに、既視感をおぼえたといいます。何に似ていたのかは、メメタァさんのつづったコメントとともに、答え合わせをしてみてください!
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キャンベル・リムス君はオーストラリアのホバートに住む12歳の少年です。12歳と言えば、スポーツやゲームに夢中の子どもが多いですが、キャンベル君の場合は興味の対象が裁縫でした。
手先が器用で心が優しい彼は、クマのぬいぐるみをほぼ毎日のように作っては病院を訪れ、病気で苦しむ地元の子どもたちに届けるボランティアを3年以上続けています。
彼の優しい心と可愛いクマのぬいぐるみは、病気でネガティブな気持ちになりがちな子どもたちを励まし、病気と闘う勇気とポジティブな気持ちを与えています。
きっかけは3年前のクリスマス
キャンベル少年がぬいぐるみを作るようになったきっかけは3年前のクリスマスのことでした。
病院で病魔と闘う子どもたちにクリスマス・プレゼントをあげたいと思い立ったキャンベル君でしたが、彼の両親にはすでに9人の子どもがいて、他の子どもにプレゼントを買う余裕はありませんでした。
そこで彼が思いついたのが大好きな裁縫の技術を生かしてぬいぐるみを作ることだったのです。最初はお母さんにパターンの作り方を教わって、練習しました。
そして、今までに作ったぬいぐるみの数は800体以上にも及びます。キャンベル君にとって、病院で子どもたちに直接ぬいぐるみを渡して笑ってハグしてもらえるのが何よりの喜びなのだそうです。
彼の活動はメディアで注目を浴びる
そんなキャンベル君の活動がテレビ局に注目され、彼の作品と活動が紹介されているビデオが2016年10月、インターネットで配信されました。
するとその情報はあっという間に拡散され、1ヶ月で3000万回以上の再生回数を記録!再生回数は日に日に増えています。現在のところ、キャンベル君の作品はイギリス、アメリカ、ヨーロッパなどで特に多く支持されているようですが、その勢いは世界中に広がっています。
「すごいことだよね。世界中の人がインターネットを通じて僕のことを知ってくれているなんて!僕はただ自分がしたいことをしているだけなのに…」
と、キャンベル君は語ります。
“Bumble”というニックネームで親しまれているキャンベル君は、増え続けるソーシャル・メディアの需要に対応する戦略を身に着けてはいるものの毎日大忙しです。
「5分ソーシャル・メディアを見て、次の5分でぬいぐるみを作って、次の5分で返事を書いて、またぬいぐるみ作りに戻るんだよ」
国内外のTVショーの取材やインタビュー依頼がキャンベル君や彼の通う学校に殺到しているそうです。
電話もたくさんかかってきます。
キャンベル君の母、ソニア・ウィテカーさんは、インターネットに彼のビデオが登場してから電話が鳴りやむことがなかったそうです。
「あの子は3年間、自分の小さな部屋でただ好きなことだけしていたのに、ある日突然こんなことになってビックリだわ」
お母さんは、キャンベル君が世間の注目を浴びることによる悪影響が出ないように細心の注意を払っています。
「彼は学校の勉強もちゃんとしているし、しなくてはいけないことはちゃんとしているのよ。ベッドをちゃんと直して、犬を散歩に連れていき、家のお手伝いもちゃんとしている。そして、インタビューを受けるのは2日に1回と決めているの」
キャンベル君の家族はクマのぬいぐるみが欲しいというリクエストに対応するためにFacebookページを作りました。
すると世界中の見知らぬ人からぬいぐるみ作りに必要なファーやリボン、ぬいぐるみの中の詰め物などが届くようになったそうです。
「心温かい人たちがキャンベル・プロジェクトにこういう形で参加し、協力してくれるのは素晴らしいことだわ」とお母さんは語ります。
キャンベル君の作るぬいぐるみはとても繊細で丁寧な作り。彼の人柄を表すような優しい色遣いが特徴です。すべてがオリジナルで、ぬいぐるみの足の裏に贈る人の名前が記されています。
キャンベル君の作るぬいぐるみに励まされて、多くの子どもたちが笑顔になる魔法のような出来事がいくつも起こりました。これからも優しい気持ちを持ち続けて、ぬいぐるみでたくさんの温かなエピソードを巻き起こしてくれることでしょう。