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和紙の優しい色に心奪われる…『日本の温かさ』を詰め込んだ、切り絵細工

By - いとう舞香  公開:  更新:

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2016年11月、東京ビッグサイトで開催された『デザインフェスタ44』。

この日、筆者が出会った素敵な『切り絵細工』の作品をご紹介します。

日本の温かみがここに…和紙の魅力を活かした『切り絵細工』

大きな黒い紙をカッターで切り抜き、優しい色を重ね合わせた切り絵細工。

懐かしい街並みや、笑顔あふれる人物たちが描かれたこの作品には、『日本の温かさ』が広がっていました。

撮影:grape

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作品を制作したのは、高橋 昇さん。およそ20年間、切り絵細工を制作しています。

一般的な『切り絵』と違い、1枚の紙がつながるように切っていく作品ではないので『切り絵細工』と呼んでいるそうです。

撮影:grape

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当初は趣味として切り絵細工を作っていた、高橋さん。6年前から作品を世に出し始めたと言います。

サラリーマンとして働きながら作品制作の時間をとり、大きな作品の場合は1、2ヶ月かけて制作しているのだとか。

「和紙の魅力を、多くの人に知ってほしい」

水彩画のような淡い色使いは、すべて色のついた和紙によるもの!何枚もの和紙を重ねることによって、薄い色や濃い色を出しています。

使用しているのは、高知県の名産品である「典具帖(てんぐじょう・てんぐちょう)」と呼ばれる伝統技能の和紙。また、機械によって漉かれた薄い和紙に手染めされたものを用いるそうです。

撮影:grape

作品に込めた想いについて、高橋さんに伺いました。

「和紙の良さを、日本だけでなく世界中の人に知ってもらえたら…と思います。
そして、作品を見るだけでなく、本当は現物の和紙を触ってほしいという想いもあります。

海外の人にも人気なので、自身の作品を通して、日本の職人さんが1枚1枚作っている和紙や、それを使った技術を含んだ日本文化を世界に伝えていければ嬉しいです」

和紙のもつ魅力を、多くの人に知ってもらいたい。縁起物や日用品といったものにも、和紙が使用されていることを知ってほしい…。

数々の作品には、そういった想いが込められています。

撮影:grape

2017年9月、東京・神楽坂の毘沙門天善國寺で開催される展示会『神楽坂アートスクエア』にて、高橋さんの個展が開催予定!

ちなみに高橋さんの作品は、2016年10月に行われた『第五回・神楽坂アートスクエア』の来場者投票で、最も多くの票を集めたのだそうです。

撮影:grape

撮影:grape

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個展の準備に取り掛かるため、2017年5月開催の『デザインフェスタ45』への出展は休止予定とのこと。

見ているだけで心が温かくなれる、高橋さんの切り絵細工…。この細かさと色使いの美しさは、ぜひ実物を見てほしいです!

「自分の目で作品を見てみたい!」という方は、個展に足を運んでみてください。


[文/grape編集部]

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