なつかしの昭和給食メニュー 冷凍みかんはただ凍らせただけではなかった!
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デザートをめぐる問題。冷凍みかんの作り方は
「先割れスプーン」は、昭和20年代後半頃に開発されました。それまでは、普通のスプーンやフォークや箸をそれぞれの地域で使っていたのですが、箸でパンを食べたりレンゲで麺類を食べたりする学校も…。そこで、メロンスプーンを見て「これだ!」と思った東京都が、先割れスプーンを開発し導入。瞬く間に一世を風靡したのです。
しかし、昭和52年頃から「犬食いの原因」として見直されるように。「やっぱり食事はふさわしい食器で食べたほうが」というマナーも大切と考えられたのですね。
ちなみに現在は、ほとんどの小学校が箸でご飯を食べているそうです。
この先割れスプーンは、皮付きのまま割って出されるリンゴや梨や柿などのデザートを、縁を使って剥いたりすることもできて意外と便利でした。でもデザートとしては、手で剥いて食べられる「冷凍みかん」がいちばん嬉しかったのです。
そもそもコタツで食べるあのミカンが真夏に食べられるとは!! じつは、ミカンをただポンと冷凍庫で凍らせても、パサパサになってしまい美味しくないのだそうです。冷水をかけながら繰り返し凍らせ氷の膜をつくることで、甘くジューシーな冷凍みかんに仕上がるのだとか。思いの外手間ひまがかかっていたのですね。
冬になったら家でつくってみようかな♪
給食発祥の地は山形県。給食はカルチャーショック!
日本の学校給食の始まりは、明治22年(1889年)。山形県のお寺に設立された私立小学校で、お弁当を持ってこられない貧困家庭の児童を対象に、昼食が無料で提供されたといいます。メニューは、おにぎり・塩鮭・菜の漬物など。そのときからずっと、給食には子どもたちの健やかな成長を願う気持ちがこめられているのですね。
「食育」として、体だけではなく心を育む給食が求められている現在。昔のように「栄養を摂るため」といって無理強いする先生はいなくなったようです。国際色豊かなメニューや郷土食、おたのしみバイキングやお弁当給食、さまざまな人とのふれあい会食など、どれも美味しく楽しそう。でもやっぱり、昔食べた給食メニューは特別。
なぜなら、給食は子どもが体験する最初のカルチャーショックだから! そこには今まで知らなかった、給食でしかお目にかかれない食べ物がありました。お盆にのせられた「鯨の立田揚げ」をもういちど食べてみたくなるのは、あの日の自分がその驚きをどう受け止めたのかを、確かめてみたいからかもしれません。
「学校給食発祥記念碑在所」の石碑(大督寺/山形県)
<参考サイト・文献>
『埼玉県学校給食会』HP
『まぼろし小学校』串間努(小学館)
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