11歳の愛犬は何を考えてる? アニマルコミュニケーターを通じて対話してみた
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吉元由美の『ひと・もの・こと』
作詞家でもあり、エッセイストでもある吉元由美さん。先生の日常に関わる『ひと・もの・こと』を徒然なるままに連載。
たまたま出会った人のちょっとした言動から親友のエピソード、取材などの途中で出会った気になる物から愛用品、そして日常話から気になる時事ニュースなど…様々な『ひと・もの・こと』に関するトピックを吉元流でお届けします。
愛犬ラニと話してみたら…アニマルコミュニケーションの不思議
動物と対話してみたい。動物を飼っている人なら、一度は思うことでしょう。子どものころ、動物語が話せる獣医の物語、「ドリトル先生」シリーズを楽しみに読んだものでした。
我が家のトイプードルのラニは今年で11歳。人間でいえば60歳、すでに私の年齢を超えました。寝ていることが多くなったり、散歩の歩き始めはルンルン歩いていても途中から歩みが遅くなったり、目に見える変化が出てきました。そんな姿を見るたびに、せつなくてせつなくて思わずぎゅーっと抱きしめてしまうのです。特に具合の悪い時など、どこがどんなふうに痛いのか、きついのか想像するしかありません。ドリトル先生のようにコミュニケーションがとれたらどんなにいいだろうと思います。
動物と対話ができるアニマルコミュニケーターの存在を知ったのは、ラニが5歳のころだったと思います。本当にそんなことができるの?とも思いましたが、面白半分で受けてみたのです。興味深いラニとのやりとりがあったのですが、その中で(もしかしたら本当に交流できているかもしれない)と思う場面がありました。
「いま、ラニちゃんの頭の中はプリンでいっぱいです」
プリン? そこで合点がいったのです。前日に私が食べていたプリンを少しだけあげたところ、とても気に入ったのか(もっと、もっと)と尻尾を振ってほしがりました。ですから「頭の中がプリンいっぱい」という言葉に、信ぴょう性を感じたのです。
そして先日、アニマルコミュニケーターをしている人と出会い、またラニと遠隔で話してもらいました。11歳になるラニの望みを聞いておきたいと思ったのです。その会話のやり取りのレポートを読んで、また驚きました。「大好きな食べ物はスナップエンドウ」と。ちょうどそのころスナップエンドウがおいしい時期で、よくあげていたのです。この件についてそのかたに聞いてみました。イメージは絵で浮かんだり、言葉が飛びこんできたりするそうなのですが、この時はまずサヤエンドウの絵が浮かんだそうです。でも、違う、これじゃないと思ったら、ふいにスナップエンドウが出てきて…ラニもそうそう!と。
アニマルコミュニケーターについては、否定的な意見もあります。ネットで調べてみると、被害に遭ったという投稿が多数あります。技量がありますから、誰に頼むのか吟味する必要があるでしょう。ペットをよく観察し、触れ合っている飼い主であれば、ペットが何を望んでいるのか直感的にわかるでしょう。
でも、何か答えを知りたい時もある。それも人情だと思うのです。ペットが亡くなった時など、自己責任においてコミュニケーターの力を借り、心が慰められるのであればそれもいいと思うのです。
最近、ラニを長い時間留守番させることが多く、心苦しく思っていました。そのことを質問してもらいました。
「確かに淋しいけれど大丈夫。でも、出かける時に何をしに行くのか教えてほしい。そして、帰ってきたらその成果を教えてほしいの」
愛犬のパンチの効いたこの要望に従い、日々儀式のように目的と報告を…。結局飼い主の心の問題なのです。アニマルコミュニケーションが、科学的なアプローチも含めて進化していくと、動物たちと人間のかかわり合いも変わってくるのかもしれません。
言葉を開く 心を開く
「言の葉塾特別講座 第二期」はじまります。
[文・構成/吉元由美]
吉元由美
作詞家、作家。作詞家生活30年で1000曲の詞を書く。これまでに杏里、田原俊彦、松田聖子、中山美穂、山本達彦、石丸幹二、加山雄三など多くのアーティストの作品を手掛ける。平原綾香の『Jupiter』はミリオンヒットとなる。現在は「魂が喜ぶように生きよう」をテーマに、「吉元由美のLIFE ARTIST ACADEMY」プロジェクトを発信。
⇒ 吉元由美オフィシャルサイト
⇒ 吉元由美Facebookページ
⇒ 単行本「大人の結婚」
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