grape [グレイプ]

潰れたハンバーガーを出され、怒る客たち しかし、それには理由があった

By - grape編集部  公開:  更新:

Share Post LINE はてな コメント

※写真はイメージ

もし、飲食店で『ぐちゃぐちゃの料理』を提供されたら、あなたならどうするでしょうか。当然、多くの人は怒り、店員を問い詰めることでしょう。

ハンバーガーチェーン『バーガーキング』では、ある条件に満たない客たちに対して、なんと『潰れたハンバーガー』が出されました。

しかし、その潰れたハンバーガーには強いメッセージが込められていたのです。その一部始終を収めた動画が話題になっています。

潰れたハンバーガーに文句をいう人たち

店内で撮影された動画には、数人の少年たちが登場します。その中の1人の少年は、周囲から見ても明らかなほどの『いじめ』を受けていました。

周りの客たちは、その光景を目にして眉をひそめます。しかし、いじめを受けている少年を助けようとはしません。

やがて、いじめを見て見ぬ振りをした客たちの前に、潰れたハンバーガーが…。

怒った客は、店員に文句をいいます。

客「このハンバーガーを見てくれ。出された時からこうなんだ」

店員「そうですか。『いじめられたハンバーガー』と『いじめられていないハンバーガー』のどちらを頼みました?」

店員が何をいっているのかを理解できず、困惑する客。

その反応に対し、店員はさらにこんなことを尋ねます。

「もし、私がこのハンバーガーをいじめているところを見かけたら、止めましたか?」

実はこの動画はバーガーキングと、いじめの防止を目的として活動する団体『ノー・ブリー』が協力し、「いじめを受けている少年を、どのくらいの割合で大人は助けるのか」を検証するために作られたものだったのです。

そして、少年に助けの手を伸ばさなかった大人たちには、『潰れたハンバーガー』が届けられました。動画にはこんなメッセージが込められています。

少年のいじめに対して、注意をした大人は12%。

一方、潰れたハンバーガーを受け取った客の95%は文句をいいにきました。

『いじめられたハンバーガー』については文句をいうのに、『いじめられた少年』は見て見ぬ振りをするのですか。

食べ物を粗末にし、客を試すような今回の実験動画は、手放しで褒められるものではありません。

しかし、見た人に「自分ならどうするか」ということを考えさせるきっかけになったのではないでしょうか。

日本での『いじめ』前年と比べ約10万件も増加

紹介した動画はアメリカのものですが、日本でも『子どものいじめ』は深刻な問題です。

文部科学省による2017年10月26日の発表によれば、小・中・高等学校と特別支援学校におけるいじめの認知件数は 約32万4000件。前年と比べ約10万件も増加しているそうです。

どうしてこんなにもいじめの件数が増加したのでしょうか。

それは2013年に成立した『いじめ防止対策推進法』によっていじめの定義を広くとらえ、『けんか』や『ふざけ合い』といった内容も調査対象に含まれた結果だといいます。

つまり、「いままで隠れていたいじめが、認知されやすい傾向になった」ともいえ、「学校がいじめの認知を積極的に行った結果であれば、望ましい傾向」と文科省も評価しています。

いじめを受けている子どもは、「いじめられている」とはいいにくいものです。私たち大人が細かく気を配り、子どもたちを守らなければなりません。


[文・構成/grape編集部]

ペットボトルの写真

ペットボトルの空容器、水筒代わりにすると… 企業の呼びかけにゾッとする全国各地でじめじめとした暑さが続く、2024年7月現在。 暑い時期は、外に出る際にスポーツドリンクなどの冷たい飲み物を持ち歩きたくなるでしょう。 飲み物を持ち歩く際、一度中身を空けたペットボトルを、水筒代わりに使ったこと...

洗濯機

洗濯機には使わないで メーカーの注意喚起に「勘違いしてた」日々の生活に欠かせない、洗濯機。 正しく使用し、しっかりと手入れをすれば、長く使える家電の1つでしょう。 家電メーカーの株式会社日立製作所(以下、日立)のウェブサイトでは、洗濯機の故障につながる間違った使い方について、説...

出典
BURGER KING | Bullying Jr.文部科学省

Share Post LINE はてな コメント

page
top